ヴァルカン (Vulcan)
ヴァルカン1号機
基本データ
運用国 アメリカ合衆国
開発者ULA
運用機関ULA
使用期間2024年 - 現役
射場ケープカナベラルSLC-41
ヴァンデンバーグSLC-3E
打ち上げ数1回(成功1回)
公式ページULA - Vulcan Centaur
ヴァルカン (Vulcan) は、ユナイテッド・ローンチ・アライアンス (ULA) が開発・運用する大型ロケット(ローンチ・ヴィークル)である。従来のアトラスVやデルタIVの後継機と位置づけられており、2024年1月に初めて打ち上げられた[2]。 ヴァルカンは二段式の液体燃料ロケットである[1]。本体のみの最小構成で低軌道に10t、固体ロケットブースター (SRB) を使用する最大構成で27tの打ち上げ能力を持つ[1]。ULAが運用するアトラスVとデルタIVの後継となることが企図されている[3]。 ロケットの1段目には、エンジンに液体メタン/液体酸素を燃料とするブルーオリジン社の新型エンジンBE-4を採用している。一方で、2段目にはアトラスVから続くセントールの改良型のセントールVを採用しており、燃料も液体水素/液体酸素となっている[4]。 SRBの本数は無しから6本までの構成が想定されており、フェアリングのショート/ロングと合わせて、VC2S(ヴァルカン・セントールのSRBが2本でショートフェアリング)やVC6L(ヴァルカン・セントールのSRBが6本でロングフェアリング)のように記述される[4]。 アメリカ政府の国家安全保障輸送プログラム (NSSL) に合致するよう設計されており、軍事衛星や惑星探査機の打ち上げに使うことが見込まれている他、民間の商業衛星の打ち上げも計画されている[3]。 ULAは2006年の設立以来、10年にわたり、複数の打上げ機の概念を検討してきた。アメリカ政府から予算を獲得するため、アトラスとデルタを基にした多様な派生型の概念が提案されていたが、どれも予算がつかずに概念の域を超えなかった。 2014年初頭のウクライナ危機を受けて、アメリカ合衆国政府は地政学的・政治的
設計
歴史
背景