ヴァツサ国(サンスクリット語 ????)あるいはヴァンサ国(パーリ語 ???)は、古代インドの国名。初期仏教の聖典『アングッタラ・ニカーヤ』の中で、北道十六大国のひとつに数えられる。首都はカウシャーンビー(???????? Kau??mb?)。 首都のカウシャーンビーは、現在のウッタル・プラデーシュ州コーサムにあたると考えられ、アラーハーバードの南西約55kmということになる。 建国については、数種類の伝承が存在する。 ヴァツサ国を最初に支配したバラタ族の王は、シャターニーカ2世(??????)、またの名をパランタパ、であると伝えられる。プラーナ文献によれば、彼の父の名はヴァスダーナ(??????)であるが、バーサによると、彼の父の名はサハスラーニーカ(?????????)である。 シャターニーカ2世は、ヴィデーハ国
目次
1 位置
2 歴史
2.1 シャターニーカ2世
2.2 ウダヤナ王
2.3 アヴァンティ国の併合
位置
歴史
プラーナ文献は、ヴァツサ国の国名を、カーシー国のヴァツサ王に由来すると伝承している。
他のプラーナ文献は、ガンジス川の氾濫によってハスティナープラ
『ラーマーヤナ』と『マハーバーラタ』は、首都カンシャーンビーが、テェーディ国のクシャ王子あるいはクシャーンバ王子により建設されたと伝える。
シャターニーカ2世
シャターニーカ2世は、ダディヴァーハナ王の統治するアンガ国の首都チャンパーを攻撃したと伝えられる。
ウダヤナ王詳細は「ウダヤナ」を参照
シャターニーカ2世の息子ウダヤナ(????)は、父の跡目を継ぎ、ヴァツサ国王となった。妃ヴァーサヴァダッター(?????????)との間に、ボーディ(????)という息子がいたと考えられている。ブッダや、アヴァンティ国のプラディヨータ王と同時代の人物であったと考えられている。ブッダは、ウダヤナ王の治世に何度か首都カウシャーンビーを訪れ、その教えを広めていて、ウダヤナ王も仏教の在家信者となったと伝えられている。
ウダヤナ王は、様々な文学に登場する。 プラーナ文献によれば、ウダヤナ王の後、ヴァヒナーラ(??????)、ダンダパーニ(????????)、ニラミトラ(????????)、クシェーマカ(??????)という王が続いたが、その後ヴァツサ国は、アヴァンティ国
『カターサリットサーガラ』では、ウダヤナ王の遠征について、長い物語が語られている。
『プリヤダルシカー』は、ウダヤナ王のカリンガ国遠征の勝利と、ウダヤナ王の妃アーラニヤカー(???????)の父であるアンガ国のドリダヴァルマン王の復位について、伝えている。
仏典『ダンマパダ』の注釈には、ウダヤナ王と、アヴァンティ国王プラディヨータの娘ヴァーサヴァダッター(?????????)あるいはヴァースラダッター(??????????)との結婚について述べられている。また、他に、クル国のバラモンの娘マーガンディヤー(?????????)と、財務大臣ゴーサカ(????)の養女サーマーヴァティー(???????)という妃がいた、とも述べられている。
『ミリンダ王の問い』には、農家の娘ゴーパーラマーター(?????????)がウダヤナ王の妻となったことが語られている。
バーサの戯曲『スヴァプナ・ヴァーサヴァダッター』や『プラティジニャー・ヤンガンダラーヤナ』では、主人公である。『スヴァプナ・ヴァーサヴァダッター』では、ヴァーサヴァダッター妃の他に、マガダ国王ダルシャカ(?????)の妹であるパドマーヴァティー(????????)という妃があったことが描かれている。
『ラトナーヴァリー』には、妃であるヴァーサヴァダッターの召使であるサーガリカー(???????)と、ウダヤナ王との恋愛が語られている。
アヴァンティ国の併合
表
話
編
歴
古代インドの部族と王国
十王戦争参戦部族トリツ族 - バラタ族