ヴァチカンのエクソシスト
The Pope's Exorcist
監督ジュリアス・エイヴァリー
『ヴァチカンのエクソシスト』(The Pope's Exorcist)は、2023年のアメリカ合衆国の超自然的ホラー映画。ジュリアス・エイヴァリー(英語版)が監督を務め、ラッセル・クロウ、ダニエル・ゾヴァット、アレックス・エッソー(英語版)、フランコ・ネロが出演している。
カトリック教会の総本山ヴァチカンの教皇に仕え、生涯で数万回の悪魔払いを行った実在のエクソシストであるガブリエーレ・アモルト(英語版)が人間に取りついた邪悪な悪魔との壮絶な戦いを記した回顧録『エクソシストは語る』の映画化作品[6]。 1987年。教皇直属のチーフ・エクソシスト、ガブリエーレ・アモルト神父はイタリアの村を訪れ、地元の司祭と共に悪魔祓いを行い、憑りつかれた村人を解放する。しかし、教会の許可を得ずに悪魔祓いをしたことが問題視され、帰還後に呼び出しを受けてしまう。アモルトは悪魔祓いに懐疑的なサリバン枢機卿から糾弾されるが、アモルトは「精神を病んだ村人に対して心理療法を行っただけ」と反論する。ルムンバ司教の擁護があったものの、話を聞き入れない枢機卿たちに嫌気が差したアモルトは、その場を立ち去る。科学技術や医療の発達により、教会の中でも悪魔祓いの必要性を疑問視する声が上がるようになっていた。しかしアモルトは悪魔憑きの殆んどが何らかの精神疾患である事を認めつつ、その中に紛れ込んだ本物の悪魔を探し出す事を心情に活動を続けており、そんな彼を教皇も信頼していた。教皇は次の仕事として悪魔に憑りつかれた少年ヘンリーを救うため、スペインに向かうようアモルトに指示する。 ヘンリーは過去に遭遇した事故で父を失い、そのトラウマで言葉を話せなくなった少年で、姉エイミーと共に母ジュリアに連れられスペインの田舎にある修道院を訪れていた。ジュリアは相続した修道院を売却するための修復作業を監督していたが、作業員たちは地下で発生したガス爆発をきっかけに作業を拒否して工事が中断し、同時にヘンリーの身に超常現象が発生する。ジュリアは息子を病院に連れて行くが、検査をしてもヘンリーの身体に異常は発見されなかった。修道院に戻ったヘンリーは「司祭を連れてこい」と要求し、地元のトマース・エスキベル神父が対応するが、ヘンリーは彼を嘲笑い、追い返してしまう。 修道院に到着したアモルトはエスキベルを助手にしてヘンリーと対峙するが、エクソシストの訓練を受けていないエスキベルはヘンリーに翻弄されてしまう。アモルトは悪魔祓いを行うに際し、ジュリアに信仰の大切さを説き、ヘンリーのために祈りを捧げるように促す。しかし、悪魔の強力な力を前にして、アモルトの悪魔祓いは難航する。ローマでは教皇がヘンリーの一件について調査を進め、取り憑いた悪魔の正体を突き止めるが、驚愕のあまり発作を起こして病院に搬送される。一方、アモルトは悪魔の正体を探る中で、修道院の井戸にヴァチカンによる封印が施されていることに気付き、そこからスペイン異端審問を始めたエクソシストが悪魔に憑りつかれ、カトリック教会に潜入して悪事を働いていた事や、教会と結託した近世スペイン帝国の領土拡大には全世界に散らばって封印された仲間の悪魔たちを解放する目的があった事を知る。アモルトとエスキベルは地下室の壁を崩して、その先にあった教会の地下施設に辿り着き、悪魔の正体が色欲を司るアスモデウスであることを突き止める。 アモルトとエスキベルは悪魔祓いに取りかかる前に、アスモデウスに付け入られる隙を与えないため告解し、互いの罪を赦し合う。アモルトはパルチザンとして第二次世界大戦を生き延び
ストーリー