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.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}この記事の項目名には以下のような表記揺れがあります。 (過去の議論)
ヴァイオリン
バイオリン
ヴァイオリン
各言語での名称
英violin
独Violine, Geige
仏violon
伊violino
中小提琴、提琴
分類
弦楽器 - ヴァイオリン属
弦鳴楽器 - 複合弦鳴楽器
- リュート - 棹形柄リュート
- 頸柄リュート - 箱胴式頸柄リュート
音域
関連楽器
ヴァイオリン属
ヴィオラ
チェロ
コントラバス
関連項目
ヴァイオリン協奏曲
ヴァイオリンソナタ
ヴァイオリンまたはバイオリンは、弦楽器の一種。ヴァイオリン属の高音楽器である[1]。ヴァイオリン属に属する4つの楽器の中で最も小さく、最も高音域を出す楽器である。完全五度に調弦された弦を弓で擦って音を出す。基本的には4弦であるが、低音域に弦を足した5弦、6弦以上の楽器も存在する。擦弦楽器に属する。「Vn」「Vl」と略記されることもある。 全長は約60 cm、胴部の長さはおよそ35 cm、重量は楽器にもよるが 300 - 600 gほどである。 木材で作られ、表板にはスプルース、裏板・側板などにはメイプルが一般に用いられる[2]。表板・裏板とも、2枚の板を木目が揃うように接着して使用する[3]。指板には黒檀がよく使われる[4]。裏板・側板は通常柾目材を用い、「杢」が出ている材を使用することも多い。 経年の歪みを防ぐため、予め長期間天然乾燥されるが、現在では乾燥釜をつかった強制乾燥によるKW材(Kiln Dry Wood)を使用する場合も多い。 胴部はf字孔を開口部とするヘルムホルツ共鳴器を構成しており[5]、断面は右図の通りである。 表板の裏面にある力木(ちからぎ、バスバー)は、表板を補強するとともに低音の響きを強め安定させる役割を果たす[6]。胴体内には、魂柱(たまばしら、こんちゅう、サウンドポスト)と呼ばれる円柱が立てられており、駒を通って表板に達した振動を裏板に伝える。 指板の先には弦の張力を調整する糸巻き(ペグ)がついている。先端の渦巻き(スクロール)は装飾であり、一般には音に影響しないとされているが、音響のためあえて対称性を崩して加工されている楽器も多いという[7]。スクロールは美観の観点から、裏板や側板と同一の素材が良いとされるため、メイプルが望ましいとされる[8]。 駒・魂柱・ペグ・エンドピン以外の部品は、膠によって接着される。膠で接着された木材は蒸気を当てると剥離することができるので、ヴァイオリンは分解修理や部材の交換が可能である[9]。 塗装にはニスが用いられ、スピリット(アルコール)系とオイル系の二種類がある。一部の安価な楽器にはポリウレタンも用いられている。塗装の目的は湿気対策と音響特性の改善であるとされるが、ニスに音響特性を改善する効果は無いとする説もある[10]。 4 本の弦は、エンドピンによって本体に固定された緒止め板(テールピース)から駒の上を通り、指板の先にあるナットと呼ばれる部分に引っ掛けてその先のペグに巻き取られる。正面から見て左が低音、右が高音の弦であり、隣り合う弦は右図のように全て完全五度の関係に調弦する。日本では、開放弦の音高のドイツ音名を用いて、E線・A線・D線・G線(えーせん、あーせん、でーせん、げーせん)と呼ぶことが多い。1番線(I)、2番線(II)、3番線(III)、4番線(IV)と番号で呼ぶ場合もあるが、この順番は世界共通である。 素材を問わず、弓を強く押し当てる演奏方法や強いスポットライトを浴びるステージ上などで演奏を行うと意図せずに切れてしまうことも多々ある(特に細く張力が強いE線)。しかし、演奏の直前で新品の弦に換えることはエイジングの観点からも推奨されない[注釈 1]ので、レッスンやリハーサルなどで弾き込んで音調の安定した弦を作り、新品の弦と合わせてスペアとしてケースに入れて持ち歩く演奏者もいる。 古くはガット弦(羊の腸)を用いていたが、標準ピッチが上昇すると共に、より幅の広いダイナミクスが要求されるようになるにつれて、高い張力に耐え、質量の大きい弦が求められるようになった。現在では金属弦や合成繊維(ナイロン弦)が多く用いられる[11]。それも、単純なナイロン(ポリアミド)芯にアルミ巻き線を施した弦から、合成樹脂繊維の最先端技術を取り入れた芯にアルミや銀を含む金属製の巻き線を施した弦が主流になりつつある。これらの最新式の弦は、音色的にはガット弦に近い一方で、ガット弦ほど温湿度に敏感でないという長所を持つ。 基本的にペグを回すことで調弦するが、E線はペグだけでは微調整が困難なので、アジャスターと呼ばれるテールピースに取り付けられた小さなネジを回すことによって調弦する。微調整の難しい分数楽器や初心者向けの楽器は、他の弦にもアジャスターを取り付ける場合もある。ペグボックスに張られたD線・A線の弦を押し込む、弦を引っ張ってねじるなどの微調整が行われることもある。 通常はまずチューニング・メーターや音叉などでA線を440ないし442 ~ 448 Hzに調弦し、次いでA線とE線、A線とD線、D線とG線をそれぞれ同時に弾いて、完全五度の和音の特有の響きを聞いて調弦する。協奏曲演奏に際しては、独奏ヴァイオリンをオーケストラより僅かに高く調整して華やかな独奏ヴァイオリンを引き立たせることもある一方、バロック音楽を演奏する場合などは436 ~ 438 Hz、415 Hzなど低めのチューニングを行うこともある。特に指定がある場合、楽譜に「A=435」などと記載されるケースもある。 オーケストラによっては、演奏開始前にオーボエがAの音を出すか、2ndないし1stヴァイオリンの首席奏者となるコンサートマスターがA線を開放弦で弾き、その音調に合わせて弦楽器が改めてチューニングを行うことがある[注釈 2]。コンサートマスターは(奏者の中では)最後にステージに上るので、舞台袖で入念にチューニングを行ってからステージへ向かう。 直線状に削り出した木製の竿(スティック)を火に炙って適度なカーブを持たせ、馬の尾の毛を張る。この弓毛に松脂を塗ってしばらく弾くと、弓毛と弦に粉末がなじんで適度な摩擦が生じ、音色が安定する。
構造ヴァイオリン本体の外観
左端上:全体像。左端中と下:糸巻き部。
中央左:胴部正面。黒い部分が指板。左下部に顎当てがある。
中央右:胴部背面。下部の突起がエンドピン。
右端:胴部側面。胴部の断面(ドイツ語)
Steg : 駒
Decke : 表板
Boden : 裏板
Zargen : 側板
Einlage : 象眼細工
Reifchen : 内張り
Bassbalken : 力木
Stimmstock : 魂柱
本体
材料
構造
塗装
弦開放弦の音高
材料
調弦方法
弓弓の構造
Hair : 弓毛
Frog : 毛止箱、フロッグ
Stick : 竿、弓身
Screw : ねじ(弓毛の張りを調節する)様々な松脂
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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