株式会社ワールド
WORLD CO., LTD.ワールド本社(神戸市・ポートアイランド)
種類株式会社
機関設計監査等委員会設置会社[1]
市場情報東証プライム 3612
株式会社ワールド(英: WORLD CO., LTD.)は、兵庫県神戸市中央区港島中町に本社を置く大手アパレルメーカーである。東京証券取引所プライム市場上場。 神戸市の中小アパレルメーカーである光商会の社員(当時)で専務と新入社員の関係性であった木口衛と畑崎廣敏の2人が光商会を退社後、1959年(昭和34年)に独立して創立。木口が社長、畑崎が専務となり、大手アパレルメーカーに成長させた。当時は卸事業を生業とするも日本発のトータルコーディネートブランドを開発するなど、徐々にファッションビジネス総合アパレルメーカーへと急成長を遂げていく。 神戸市にポートアイランドが誕生した際に現在のワールド本社ビル群を建設、ポートアイランドに所在するファッションタウンの中核を形成したほか、ワールドからの寄附金20億円を基に神戸市が設置した多目的ホールであるワールド記念ホールを設立、阪神・淡路大震災時にも支援を行うなど長らく地元神戸市の振興に尽力してきた。 1991年、それまでの卸事業からは一線を画したSPAモデルを構築すると本格的に小売事業を展開。多ブランド戦略を実行し、全国へ店舗出店を加速させていった。多くのアパレルメーカーが1社1ブランドの経営戦略を取っているのとは対照的に、ワールドは創業以来、多ブランド戦略を展開している。 経済のグローバル化に伴う企業買収を回避し安定経営を図る目的から、2005年(平成17年)に当時の代表取締役社長 寺井秀蔵(創業家出身)の指揮の下、経営陣による自社株式取得(MBO)を行うことになり3段階で実施された。当時企業買収防衛策が一般的でなかった中で実施されたため話題となった。 ワールドは2000年代から、他のアパレル企業に先駆けてショッピングセンター(SC)へと販路を広げ成長を続けてきた。しかし、質販常消費増税や円安さらには、ユニクロなどファストファッションの台頭などによって業績が低迷していた。 2015年4月には創業家以外では初となる三井住友銀行出身で長崎屋社長などを務めた上山健二が代表取締役長社長に着任。5月には全国の直営店約2800店のうち400を店舗閉鎖、100種類のうち15ブランド以上を廃止する3カ年の経営計画を発表した[2]。さらに同6月には、本社社員の約4分の1にあたる500名に早期退職を募り、453名が応募し退社した[3]。 2017年4月より事業持株会社化体制へ移行し、2018年9月に東京証券取引所第一部に再上場した[4]。 2020年、新型コロナウイルスの感染拡大により各店舗の売り上げが急減。同年8月までに358店の閉店と女性・ファミリー向け5ブランドの撤退を発表した。しかし業績は改善せず、2021年2月には、生活様式の変化や服装のカジュアル化は想定以上に速く進んでいるとして追加のリストラを策定。2022年3月までに450店の閉店と女性向け7ブランドの撤退を追加発表した[5]。
概要
創業(1959年-)
SPA業態(1992年 - 2004年)
MBOに伴う上場廃止(2005年)
リストラ断行(2015年-)
東京証券取引所第一部に再上場(2018年)
新型コロナウイルスによるリストラ(2020年-)
沿革
1959年(昭和34年)- 神戸市中央区 に株式会社 ワールド設立。
1967年(昭和42年)- トータルコーディネイトブランドコルディアを開発。
1977年(昭和52年)- CI(コーポレートアイデンティティ)導入。
1981年(昭和56年)- 売上高1,000億円を達成。
1984年(昭和59年)
神戸市中央区ポートアイランドにワールド本社ビルが竣工。
神戸市中央区にワールド記念ホールが竣工。
ラグビーチーム「ワールドファイティングブル」を設立。
1993年(平成5年)
初のSPAブランド「OZOC」を開発、小売事業に進出。
大阪証券取引所第二部に上場。
1998年(平成10年)- 東京証券取引所第二部に上場。
1999年(平成11年)- 東京証券取引所第一部、及び大阪証券取引所第一部上場。
2002年(平成14年)- 売上高2,000億円を達成。
2005年(平成17年)- TOB(株式公開買付け)及び株式交換にて株式会社ハーバーホールディングスアルファの完全子会社となり上場廃止。
2006年(平成18年)
アルファ社が(旧)株式会社ワールドを合併し、株式会社 ワールドに商号変更。
2009年(平成21年)3月 - ラグビーチーム「ワールドファイティングブル」が休部(事実上の廃部)。
2015年(平成27年)4月 - 代表取締役社長執行役員に創業家以外では初となる上山健二が就任。
2018年(平成30年)9月28日 - (新)株式会社 ワールドが東京証券取引所第一部へ再上場[6][7][8][9]。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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