ワールドシリーズ最優秀選手
[Wikipedia|▼Menu]
最多受賞者である1973年のMVP
レジー・ジャクソン
写真はアスレチックス在籍時

ワールドシリーズ最優秀選手賞またはワールドシリーズMVP(ワールドシリーズさいゆうしゅうせんしゅしょう、World Series Most Valuable Player Award)は、メジャーリーグベースボール(以下、MLB)の優勝決定戦となるワールドシリーズで最も勝利に貢献した選手に与えられる賞。

1955年に制定され、当初はスポーツ雑誌『スポート』によって選出されていたが、現在はシリーズ最終戦で記者の委員会と関係者の投票によって選出される[1]

最初の受賞者は1955年ジョニー・ポドレス。レギュラーシーズンでは9勝10敗だったが、シリーズで2戦2完投勝利を記録[2]1956年ドン・ラーセンが史上初の完全試合を達成し受賞[3]1960年ボビー・リチャードソンがシリーズ記録となる12打点を挙げ[4]、ヤンキースはピッツバーグ・パイレーツに敗退したにもかかわらず選出された[5]1977年レジー・ジャクソンは第6戦で3打席連続本塁打を放つなどシリーズ記録の5本塁打を記録して受賞し、ミスター・オクトーバー(Mr. October)の称号を得た[6]1979年ウィリー・スタージェルが史上最高齢の39歳で受賞[7]1996年ジョン・ウェッテランドがシリーズ記録となる4セーブを挙げて[8]選出された。

複数回受賞者はサンディー・コーファックス1963年1965年)、ボブ・ギブソン1964年1967年)、レジー・ジャクソン1973年1977年)、コーリー・シーガー2020年2023年)の4選手。複数選手の受賞は1981年ロン・セイペドロ・ゲレーロスティーブ・イェーガーの3選手、2001年ランディ・ジョンソンカート・シリングの2選手と2度ある。

コーファックス(1963年)、フランク・ロビンソン(1966年)、ジャクソン(1973年)、スタージェル(1979年)、マイク・シュミット(1980年)の5選手がシーズンMVPとワールドシリーズMVPを同じ年に受賞。ボブ・ターリー(1958年)、ホワイティー・フォード(1960年)、コーファックス(1963年, 1965年)、ブレット・セイバーヘイゲン(1985年)、オーレル・ハーシュハイザー(1988年)、ジョンソン(2001年)の6選手がサイ・ヤング賞とワールドシリーズMVPを同じ年に受賞。スタージェル(1979年)、ダレル・ポーター(1982年)、ハーシュハイザー(1988年)、リバン・ヘルナンデス(1997年)、コール・ハメルズ(2008年)、デビッド・フリース(2011年)、ジェレミー・ペーニャ(2022年)の7選手がリーグチャンピオンシップシリーズMVPとワールドシリーズMVPを同じ年に受賞している。

コーファックス(1963年)はサイ・ヤング賞・シーズンMVP・ワールドシリーズMVPを同シーズンに受賞した唯一の選手。スタージェル(1979年)はリーグチャンピオンシップシリーズMVP・シーズンMVP・ワールドシリーズMVPを同シーズンに受賞した唯一の選手。ハーシュハイザー(1988年)はサイ・ヤング賞・リーグチャンピオンシップシリーズMVP・ワールドシリーズMVPを受賞した唯一の選手。

松井秀喜(2009年)はOPS 2.0以上を記録した唯一の選手。なお、2位はデビッド・オルティーズ(2013年)のOPS 1.948。

なお、この賞とは別に、ワールドシリーズで最も顕著な活躍をした選手に対して、全米野球記者協会ニューヨーク支部によって選定されるベーブ・ルース賞がある。こちらはワールドシリーズ敗退チームから選出されるケースも稀にある。
歴代受賞者

年度受賞選手(受賞回数)守備位置所属チーム成績
1955ジョニー・ポドレス投手ブルックリン・ドジャース2勝0敗・防御率1.00・18イニング・2完投・1完封
1956ドン・ラーセン投手ニューヨーク・ヤンキース1勝0敗・防御率0.00・10.2イニング・完全試合
1957ルー・バーデット(英語版)投手ミルウォーキー・ブレーブス3勝0敗・防御率0.67・27イニング・13奪三振・3完投・2完封
1958ボブ・ターリー投手ニューヨーク・ヤンキース2勝1敗・防御率2.76・16.1イニング・13奪三振・1完投・1完封
1959ラリー・シェリー(英語版)投手ロサンゼルス・ドジャース2勝0敗2S・防御率0.71・12.2回・5奪三振
1960ボビー・リチャードソン二塁手ニューヨーク・ヤンキース打率.366・1本塁打・2二塁打・2三塁打・12打点
1961ホワイティー・フォード投手ニューヨーク・ヤンキース2勝0敗、防御率0.00・14イニング・7奪三振・1完投・1完封
1962ラルフ・テリー(英語版)投手ニューヨーク・ヤンキース2勝1敗・防御率1.80・25イニング・16奪三振・2完投・1完封
1963サンディー・コーファックス(1)投手ロサンゼルス・ドジャース2勝0敗・防御率1.50・18イニング・23奪三振・2完投
1964ボブ・ギブソン(1)投手セントルイス・カージナルス2勝1敗・防御率3.00・27イニング・31奪三振・2完投


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:79 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef