ワールドアスレティックス
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ワールドアスレティックス
World Athletics

設立1912年
種類国際競技連盟
本部 モナコ
会員数212の国・地域
公用語英語, フランス語
会長セバスチャン・コー
職員数70名
ウェブサイトwww.worldathletics.org
かつての呼び名: International Amateur Athletics Federation
: Federation Internationale d'Athletisme Amateur
(1912 - 2001)
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ワールドアスレティックス(: World Athletics)は、陸上競技国際競技連盟。英語略称はWA。競技規則を整備し加盟団体の統括と世界的な競技大会の運営を担う。

2019年11月11日に国際陸上競技連盟(こくさいりくじょうきょうぎれんめい、: International Association of Athletics Federations, IAAF、: Association Internationale des Federations d'Athletisme)から名称が変更された[1]日本陸上競技連盟では『ワールドアスレティックス』と呼称し、日本語略称を『世界陸連』としている[2]
歴史
組織初代会長ジークフリード・エドストレーム

19世紀中頃よりイギリスアメリカ合衆国を中心にアマチュア陸上競技が勃興した[3]。各国に選手権大会やアマチュア陸上競技連盟が創設され、1890年代に入ると国際的な対抗戦が行われた。1896年アテネで第1回近代オリンピックが開催されると陸上競技は12種目を実施、9カ国から63名の選手が出場した。1908年のロンドンオリンピックになると26種目が実施されて20カ国431名が出場する規模に至った。1912年6月、ストックホルムオリンピック終了後のストックホルムに陸上競技に関する国際的な統括組織と規則策定、世界記録の認定を求める17カ国の代表が集まり会議が開催された。オーストラリアオーストリアベルギーカナダチリデンマークエジプトフィンランドフランスドイツギリシャハンガリーノルウェーロシアスウェーデン・イギリス・アメリカ合衆国が出席したこの第1回総会によりIAAFは創設された[4]。IAAFは1913年ベルリンで第2回総会を開催して憲章を採択、ジークフリード・エドストレームが会長に就任し本部をストックホルムに設置した[4]。IAAF創設はベルリンで行われた第2回総会によるとする文献もある[3][5]。本部は1946年ロンドンへ、1993年10月にモナコへ移転した。

IAAFは1914年に競技規則を定めて世界記録の公認を開始した[6]1912年ストックホルムオリンピックではストップウォッチによる1/10秒単位の手動計時が行われていたが、計時技術は年月の経過と共に発展を見せ、1964年東京オリンピックからクォーツ時計を使用した電動計時が、1972年に1/100秒単位までの計測が開始された[7]1977年、IAAFは400m以下の世界記録公認条件として電動計時による1/100秒単位までの計測を義務付けた。

アマチュア陸上競技の勃興以来陸上競技は男子中心の競技であったが、1910年代に入るとヨーロッパ各国で女子陸上競技が興隆した[8]。各国の女子陸上競技連盟創設を見た後の1921年アリス・ミリア夫人らが中心となり女子陸上競技の国際的な統括団体である国際女子スポーツ連盟(FSFI)が創設された。FSFIはオリンピック陸上競技の女子種目実施を求めて活動し1928年アムステルダムオリンピックで5種目の開催に漕ぎ付けている。FSFIはその後実施種目数増加を求めてIOCやIAAFとの交渉を続けたが実らず、機能をIAAFに吸収されて消滅した。

IAAFは1928年の総会でドーピング規則を承認して興奮剤の使用を禁止、1964年東京オリンピック時に医事委員会を組織、1989年から選手に対する平時の抜き打ち検査を開始し、2011年の世界選手権以降は出場選手全員に対して大会時の血液検査を義務付けるなどドーピング対策の歴史を持つ[4][9][10]。陸上競技選手のドーピング事例は過去に1980年代の東ドイツなど社会主義国家による組織的ドーピング、ベン・ジョンソンの選手資格剥奪、バルコ・スキャンダルなどが発生した[11][12]。IAAFは憲章にフェアプレーの推進とドーピングの撲滅を掲げており[13]、今日はWADAとも密接な協力関係を築いてアンチドーピングを推進する[14][15]

2011年現在、IAAFは会長以下、第一副会長1名、副会長3名、名誉会計1名、地域陸連代表6名、カウンシルメンバー15名、事務総長1名がカウンシルを構成し、組織運営に当たる。総会はIAAFの最高決定機関[13] であり、カウンシルと212の加盟団体代表が参加して重要事項の審議を行う。また4年おきに会長・副会長・カウンシルメンバー・委員を選出する[16]。総会は1991年以降世界選手権の開催時に合わせて2年ごとに実施されており、2019年までに52回を数える[17]。IAAFは1988年より年間最優秀選手賞であるワールド・アスリート・オブ・ザ・イヤーの表彰を開始した。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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