ワカメ
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ワカメ
海中のワカメ
分類

ドメイン:真核生物 Eukaryota
階級なし:ディアフォレティケス Diaphoretickes
階級なし:SARスーパーグループ
SAR supergroup
階級なし:ストラメノパイル Stramenopiles
:オクロ植物門 Ochrophyta
:褐藻綱 Phaeophyceae
:コンブ目 Laminariales
:チガイソ科 Alariaceae
:ワカメ属 Undaria
:ワカメ U. pinnatifida

学名
Undaria pinnatifida (Harvey) Suringar, 1873[1]
シノニム


Alaria pinnatifida Harvey1860[1]

Ulopteryx pinnatifida (Harvey) Kjellman, 1885[1]

Alaria amplexicaulis G. Martens, 1868[1]

Undaria crenata Y.P. Lee & J.T. Yoon, 1998[1]

英名
sea mustard[1], precious sea grass[1], wakame[1]

ワカメ(若布[2][3]、和布[3]、稚海藻[4]学名: Undaria pinnatifida)は、褐藻綱コンブ目チガイソ科に分類される大型の海藻の1種である。

のような付着器で岩に付着し、羽状に分岐した葉状体)は膜質で柔らかく食用になる。この藻体は胞子体であり、胞子葉メカブ)を形成、ここから放出された遊走子鞭毛をもつ胞子)が微小な配偶体になり、精子を形成、受精卵が再び大きな胞子体になる。

主な分布域は、日本を含む東アジアの海域。日本や朝鮮では広く食用とされ、味噌汁スープ酢の物煮物サラダ乾物ふりかけなどの形で食される。ワカメ生産の大部分は養殖品であり、日本、朝鮮中国では大量に養殖されている。人間活動に伴って世界中に帰化しており、世界の侵略的外来種ワースト100にも選定されている。
特徴

複相染色体を2セットもつ)で大型の胞子体単相(染色体を1セットもつ)で微小な配偶体の間で異形世代交代を行う[5]

胞子体は、根のような付着器と茎(茎状部)およびそれに続く葉(葉状部)からなる[2][3][6]。胞子体は一年生(冬から夏)であり、高さ50?300センチメートルになる[2][3][5][7]。付着器は繊維状、不規則に叉状分岐する[6]。茎は扁圧しており、多肉質発達すると幅2?5センチメートル、長さ3?50センチメートル、両縁がわずかに突出している[3][6]。葉は初めは卵形全縁であるが、やがて下部から切れ込みが生じる。最終的に多数の羽片からなる羽状の葉になるが、切れ込みの程度などは環境条件によってさまざまである[2][6][7](下図1a, b)。葉の中軸は厚く帯状の中肋となる[2][3][6](下図1b, c)。は薄い膜質で柔らかくぬめりがあり、平滑、粘液腺と毛巣が散在し、色は濃黄褐色から黒褐色[2][6]光合成色素であるフコキサンチン複合体が壊れると緑色になる)。乾燥させれば色は濃い緑色になる。

春から夏に成熟し、胞子体の茎にひだ状の胞子葉(成実葉[8])が形成される(「メカブ」とよばれる)[5]。胞子葉の両面には遊走子嚢(単子嚢)が形成され、2本の鞭毛をもつ遊走子を放出する[5]。遊走子は着生し、微小な糸状体である雌性または雄性配偶体となる[5]。雄性配偶体は小型の細胞からなり、分枝が多く、各枝の先端に数個の造精器を房状につけ、各造精器から1個ずつ精子を放出する[5]。雌性配偶体は大型の細胞からなり、各枝の先端が生卵器となり、卵を形成する。卵は性フェロモンを分泌して精子を誘因、受精卵は胞子体へと発生する[5]染色体数は n = 30 が報告されている[5]。.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}}1a. ワカメ胞子体の成長段階1b. 発達したワカメの胞子体1c. 胞子葉(メカブ)(左側)


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