ワイルド・フロンティア
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『ワイルド・フロンティア』
ゲイリー・ムーアスタジオ・アルバム
リリース1987年3月
ジャンルハードロック
時間56分32秒(CD初回盤)
レーベル10レコード
プロデュースゲイリー・ムーア、ジェイムス・バートン、ピート・スミス、ピーター・コリンズ
専門評論家によるレビュー


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チャート最高順位

1位(ノルウェー[1]

2位(スウェーデン[2]

7位(スイス[3]

8位(イギリス[4]

9位(ドイツ[5]

11位(ニュージーランド[6]

13位(オランダ[7]

16位(オーストリア[8]

23位(日本[9]

139位(アメリカ[10]

ゲイリー・ムーア アルバム 年表

ラン・フォー・カヴァー
(1985年)ワイルド・フロンティア
(1987年)アフター・ザ・ウォー
(1989年)

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『ワイルド・フロンティア』(Wild Frontier)は、北アイルランドギタリストゲイリー・ムーア1987年に発表した8作目のスタジオ・アルバム[11]ヴァージン・レコード傘下の10レコードからリリースされた[12]。ムーアは本作で、ヨーロッパにおいて大きな成功を収めた。
背景

アイルランドの伝統音楽へのオマージュとして作られた作品で[13]、1986年1月に死去した旧友フィル・ライノット(元シン・リジィ)に捧げられた。ムーアは『Guitar World』誌の1987年9月号に掲載されたインタビューにおいて「僕が育っていた時に自分と共にあった音楽を思い出したかった」「僕達が共にシン・リジィで演奏した音楽は、アルバム『ブラック・ローズ』を筆頭に、ケルト音楽からの影響があった」「フィルがWild Frontierを歌っているところが本当に目に浮かぶ」と語っている[14]。また、ムーアは同じインタビューで、タイトル曲「ワイルド・フロンティア」の歌詞について「かなり政治的な曲だ。ベルファストで育って、何年も後になって帰ってきた人々の運命を描いている。どれほど街が変わり果てたか衝撃を受けるんだ」と説明している[14]

「ザ・ローナー」は、元ジェフ・ベック・グループのマックス・ミドルトン(英語版)がコージー・パウエルのアルバム『オーヴァー・ザ・トップ』(1979年)のために書き下ろした曲のカヴァー。『オーヴァー・ザ・トップ』のレコーディングにはムーアも参加していたが、この曲のオリジナル・ヴァージョンではデイヴ・クレムソンがギターを担当した[15]。「フライデイ・オン・マイ・マインド(英語版)」はイージービーツ(英語版)が1966年に発表した曲のカヴァー。

CDのみの収録となった「クライング・イン・ザ・シャドウズ」は、ムーアが本田美奈子に提供した曲「the Cross -愛の十字架-」のセルフ・カヴァー[16]。日本では1986年に「クライング・イン・ザ・シャドウ」というタイトルでシングルとしてリリースされ、B面には「ワンス・イン・ア・ライフタイム」が収録された[17]。また、イギリスでは「オーヴァー・ザ・ヒルズ・アンド・ファー・アウェイ?望郷の果て」がシングルとしてリリースされた際、そのB面に収録された[18]
録音

レコーディングは主にムーア、ボブ・デイズリー、元UFOのニール・カーターの3人で行われた。また、前作『ラン・フォー・カヴァー』で多くのキーボード・パートを担当したアンディ・リチャーズ(フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドニック・カーショウとの仕事で知られる)も本作のレコーディングに参加[19]。ムーアはリチャーズについて「彼はフェアライト3を持っていて、ニュー・アルバムの何曲かでは、それが自然と重要な役割を果たした」と語っている[19]

当初はゲイリー・ファーガソンがドラマーとして起用されたが、最終的にはドラマーの代わりにドラムマシンを使用することになった[19]。なお、本作に伴うツアーでは、ブラック・サバスのアルバム『エターナル・アイドル』のレコーディングでボブ・デイズリーと共演したエリック・シンガーが、デイズリーの推薦によりドラマーとして参加した[20]

「オーヴァー・ザ・ヒルズ・アンド・ファー・アウェイ?望郷の果て」にはチーフタンズパディ・モローニ、ショーン・キーン、マーティン・フェイが参加した[21]。ニール・カーターはレコーディング当時のことについて「フェアライトなど最新式のキーボードがいっぱいあったし、それにもちろんチーフタンズが本物のサウンドを提供してくれたから、皮肉なことに、このアルバムは僕の堅実な演奏が一番少ない作品になった」と振り返っている[22]
リリース

LPは8曲入りだが[12]、同時に発表されたCDには「ワイルド・フロンティア」「オーヴァー・ザ・ヒルズ・アンド・ファー・アウェイ?望郷の果て」の12インチ・シングル・ヴァージョンと「クライング・イン・ザ・シャドウズ」が追加された[23]

なお、リマスターCDではボーナス・トラックが更に3曲追加されて14曲入りとなり、曲順も旧来のCDと異なっている[24]
反響

本作からの先行シングル「オーヴァー・ザ・ヒルズ・アンド・ファー・アウェイ?望郷の果て」は全英シングルチャートで20位に達した[25]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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