ワイルド・スピードX3
TOKYO DRIFT
The Fast and the Furious: Tokyo Drift
監督ジャスティン・リン
脚本クリス・モーガン
製作ニール・H・モリッツ
製作総指揮クレイトン・タウンゼンド
出演者ルーカス・ブラック
バウ・ワウ
ナタリー・ケリー
ブライアン・ティー
サン・カン
レオナルド・ナム
ブライアン・グッドマン
『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』(原題: The Fast and the Furious: Tokyo Drift )は、2006年のアメリカのカーアクション映画。主演:ルーカス・ブラック、監督:ジャスティン・リン、脚本:クリス・モーガン。『ワイルド・スピードX2』(2003年)の独立した続編で、「ワイルド・スピード」シリーズの第3作。 ショーン・ボズウェルは、アリゾナ州に暮らす、車だけが生きがいの高校生。下校時にシンディから愛車を褒められて話していると、彼女のボーイフレンドであるクレイがショーンに「おれの女に近づくな」と絡んできた。ショーンは相手にしないで去ろうとするが、大事にしていたシボレー・モンテカルロをクレイに傷づけられる。売られたケンカを買ったショーンは、建設中の住宅地内路上でレースを行い、勝利。同時に大事故も引き起こし、警察に補導された。これまでに2度も同様な騒ぎを起こしていたショーンは、母親に愛想を尽かされてしまう。行き場のないショーンを引き取ったのは、日本の米軍基地に勤務する軍人の父・ボズウェル大尉。ショーンは真面目に高校へ通うことを条件とし、来日した。 転校先では、仲良くなった同級生のトゥインキーに誘われ、その晩に街中の立体駐車場へ向かったショーン。多くの改造車が集まる場で、場内ではドリフト・バトルも連夜行われていた。そこにクラスメートのニーラが愛車で現れる。ショーンは話しかけるが、それを見た「D.K.(ドリフト・キング)」の異名を持つタカシが「おれの女に口聞くな」と凄む。今度はショーンがタカシを挑発し、場内をサーキットに見立てたレースで雌雄を決することとなる。ショーンはタカシの仲間・ハンから日産・シルビアを借りて挑むも、ドリフト走行というテクニックを知らないショーンの無謀な挑戦は惨敗に終わる。挙句にハンのクルマをボロボロに大破してしまった。 ボズウェル大尉は明け方に帰宅したショーンに「二度とレースをするな。さもないとこの家からも追い出す」と厳しく説教をする。一方ハンはショーンにシルビアの弁償という名目で借金の取り立てを始めさせる。タカシは背後にヤクザがいると周囲から恐れられていたが、ハンはタカシをただのチンピラとしか見ておらず、下克上を果たすという企てをしていた。そんなハンはショーンにドリフトの才能があると見抜き、この野望を達成するため、ドリフトテクニックを直々に教えていく。ハンはショーンを自らが経営するクラブやチューンアップ工場を惜しげもなく披露し、三菱・ランエボをドリフト練習のために無償で提供した。 ショーンは岸壁の倉庫街で走りこんでいくうちに、タカシの子分・モリモトと同じ立体駐車場でレースをし、勝つまでに腕を上げていた。ニーラとは車や運転だけでなく、「ガイジン」という同じ境遇からも惹かれ合う関係となり、ドライブデートをする間柄に進展。ショーンは父の家ではなく、ハンの経営するガレージに居付くようになる。だが、ニーラと長い付き合いがあり、自分の女と思っているタカシがこの交際を知ると、ショーンのところへ行き、有無を言わせず叩き伏せ、「二度とニーラに近づくな」と恫喝した。 ある日、タカシの叔父であり、ヤクザの組長・カマタは、タカシの事務所を訪れた。用件は、納められるはずの上納金が支払われていないことを詰問し、誰が着服しているかをやんわりと指摘した。カマタを畏怖するタカシは恐れおののき、涙流しながらひたすら謝罪。タカシから金の管理を任せられていたハンは、下克上の資金として上納金を着服していたのだった。メンツを潰され、裏切られたと知ったタカシは、怒り心頭でハンのガレージに乗り込む。 そこにはショーンとニーラが一緒にいたことや、ハンからも「おれがいなければ、おまえは喫茶店から小金を集めるしかなかった」と反論され、タカシは更に怒りをこみ上げ、ショーンたちの面前でハンを撃とうとする。が、トゥインキーの機転でハンたちは逃げる。ショーンとハンのクルマを追いかけるタカシとその子分。都心で過激かつ危険極まりないカーチェイスの末、ハンは愛車と共に炎上した。ショーンとニーラが乗る車も大破し、地下鉄で逃げるふたり。タカシはショーンの自宅まで追いかけてきた。拳銃を突き付けられるショーン。間一髪のところでボズウェル大尉が現れ、ニーラがタカシと一緒に行くことで何事もなく終わる。ショーンは父に叱責されてアメリカに送り返されそうになるが、自分の手で始末をつけたいと言い張るショーンに、息子の成長を見た父はいましばらくの猶予を与える。 カマタに会いに行くというショーンにトゥインキーは大反対し、街を出ようと説得するが、ショーンの意志が固いと見るや、ハンから預かっていた上納金を渡す。ショーンは単身でカマタに会いに行き、着服金を返却し、ハンに代わって陳謝したが、「街に迷惑をかけた自身とタカシでレースを行い、負けた方が街を去る」ということも併せて願い出る。カマタは甥のタカシにもこの騒動の責任があると考え、ショーンの願いを鷹揚に頷いた。 ショーンは父の整備していたフォード・マスタングに、ハンから借りて壊したままのシルビアに搭載されていたエンジンを載せ替え、レース会場となる峠道を走り込み、セッティングを重ねる日々に追われる。そこはタカシだけが走破することが出来たと言われる峠道であった。深夜にレースが行われることになり、駐車場に集まるいつものギャラリーも観戦に現れ、レースがスタート。激しいバトルの末、ショーンはタカシに勝利した。レースの一部始終に立ち会っていたカマタは、ショーンらに威風堂々と「おまえたちは自由だ」と確言し、彼らを許し、去っていく。そしてタカシは追放され、ショーンは二代目D.Kを襲名し、ヒーローとなった。 月日が経ち、いつもの立体駐車場にたむろしていたショーンたちは、ハンの親友を名乗る新たな挑戦者と出会う。彼はアメリカで名を馳せた走り屋のドミニク・トレットであり、彼とのドリフト・バトルが始まったところで物語は幕を閉じる[2]。 役名俳優日本語吹き替え
あらすじ
登場人物.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}が望まれています。
ショーン・ボズウェル
本作の主人公。路上のカーレースにのめりこんでいる高校生。法規に反するドライビングでこれまでに2度捕まり、そのたびに州外へ引っ越してきた。今回の3度目で母親は限界を感じ、このままでは少年院行きが確定していたこともあり、日本にいる父親、別れた前夫に悪童を引き取ってもらうよう、手配していた。日本へ追いやられ、父から「通学は直行直帰。車には近づかない」をルールとして約束させられるも、転校先で知り合ったトゥインキーに誘われ、夜の立体駐車場で開催されるストリートレース会場を訪れる。そこで、ドリフト走行というドライビングテクニックと、タカシというドリフトキング、D.K.の存在を知る。タカシとのレースで惨敗してしまい、父からも家を出て行けと通告されるが、ストリートレースの情熱は捨てきれず、敵と思っていたハンに才能を見出され、ドリフトの技を磨き、モリモトを破るまでにドリフトの腕前を上げる。母国にいたころはイジメを受けている同級生に遭遇しても助けず、人と距離を置く冷めた面があった。日本に移住してからは、出会った仲間たちに触発され、モリモトにフルボッコされていたトゥインキーを助けに入り、恩人のハンが愛車と共に炎上した時は、原因となったタカシを容赦なく殴打するなど、熱い一面を持つように変わっていった。頼りにしていたハンを失い、がけっぷちに追い込まれるも、父や仲間の支えや、ヤクザの大ボスであるカマタの元へ単身乗り込み、自ら窮地を切り開いていく。そしてタカシとの再戦では激闘の末、勝利し、二代目D.K.となる。
トゥインキー
ショーンが通う高校の同級生。社交的で機転が利く。自ら仕入れたグッズを売り歩き、パーツやチューニングの資金を稼いでいる。フットサルが上手い。ショーンが来日して、一番初めに友人となった。ショーン同様、女好きでクルマ好き。学食でショーンに自分が仕入れたノートPC、ガラケー、MJのバッシュを売り込むが、ショーンはトゥインキーが持っていたスパルコ製のステアリング・ホイールのみに反応。同じ匂いを感じ取ったトゥインキーは、ショーンをメンバーしか入れない改造車の集会に連れていった。ショーンがドリフト練習のために必要とする資金を得るための支援もしている。争いごとを好まない人柄で、D.K.タカシはヤクザがバックにいるので怖がっている。一方でトゥインキーが売ったiPodをモリモトが壊れたとイチャモンをつけられ、ケンカになったときには、止めに入ったショーンが自分のiPodを譲って仲裁したことに「おれが売った商品の質が悪いと認めるようなもんだ」とショーンの行為に怒っている。
ニーラ
本作のヒロイン。ショーンとは同じクラスであり、転校初日に教室に入ってきたショーンの存在にいち早く気づいた。生粋の外国人だが、実は日本出身。母親も生粋の外国人で19歳の時にオーストラリアから来日。歌舞伎町のバーでホステスとして活動しNo.1にまで昇り詰めたが、ニーラが10歳の時に他界。タカシの祖母の家を経て、現在はタカシの叔父・カマタの下で育てられている。幼少期には、よく学校をサボって峠のカーレースを観に来ており、免許を取得してからは自身も愛車のRX-8でドリフトをする技術を持っている。「ガイジン」とみられる境遇に悩んでおり、同じ立場となったショーンと親しくなり、恋愛が芽生えてくる。
タカシ(D.K.)
都内のストリートレース界で頂点にいる「ドリフトキング(D.K)」の名を持つ走り屋。腕は確かで、狭い立体駐車場の中でドリフト走行を決めたり、断崖絶壁の峠道を走破したことがある。ニーラとは幼い頃から付き合いがあるため、彼女に対して親愛感を持っている。新参者のショーンは初めには気にしていなかったが、徐々に実力をつけている上にニーラと親しくなっていることに嫌悪感を露わにしていく。叔父のカマタはヤクザ組織を率いる組長。タカシは正式な組員ではないが、叔父に上納金を収め、パチンコ店を取り仕切っている。そのため、叔父の力をバックにし、走り屋仲間から恐れられている。
ハン
ショーンの恩人・師匠となる男。常に何かしらのスナック菓子を口にしている。クラブと整備工場を営んでいる。タカシの右腕でタカシがのし上がってきた一番の貢献者だが、ショーンの出現により、タカシを倒そうと下剋上を狙うようになる。ショーンの才能に賭け、愛車を無償で提供し、ドリフトのノウハウも一から教えた。そんなハンにショーンは「クルマを壊すと知っていてなぜ貸す?」と訝し気の問いをしている。ハンは「信頼できる奴がほしい。金はあるし、人の本性は、付き合えばわかる。そいつを知るためなら、車を費やすことは取るに足りない」と返答している。かつてはガソリン強奪や巨大金庫奪取などを行い、国際犯罪者として指名手配されていたが、どこか自堕落な生活を送っていた[3]。タカシから逃亡するカーチェイスにて、横から来た一般車両と衝突して横転、車に搭載していたNOSに引火したことによる爆発で死亡したとみられていたが、後に『EURO MISSION』のクレジット後のシーン及び『SKY MISSION』にて、実際はドミニクファミリーに恨みを持つデッカードによる仕業であった事が判明、さらに『ジェットブレイク』においてはMr.ノーバディの手引きにより生きていたことが判明している。
モリモト
タカシの子分の一人で、ショーンが通う高校の同級生。ショーンに対して見下した態度を取る。気性が激しく、自分のiPodをトゥインキーが壊してしまった(もっとも、トゥインキーはモリモト自身が壊したと述べており実際のところは不明)ことに激怒して暴力を振るうが、ショーンが自分のiPodを譲ったことで怒りを収める。中盤のドリフトレースでは実力をつけたショーンに敗れ悔しさを露わにし、カーチェイスシーンではショーンのランエボに体当たりを仕掛けるが、前方の一般車を避けるため、対向車線に飛び出してしまったことで一般車と正面衝突し、大惨事を引き起こす。その後の生死については語られていない。
ボズウェル大尉
ショーンの父。在日米軍軍人。階級は海軍大尉。母国で少年院に収監されかかった息子を別れた妻から引き取ってほしいと頼まれ、受け入れる。「車には近づくな」と再会の初っ端にショーンへ釘を刺すが、転校初日の深夜にD.K.とのバトルで朝帰りしたときは、約束を守れない息子を叱責し、家から追い出そうとする。ハンが炎上したカーチェイスの後にも元妻に電話しようとしたが、ショーンが自分自身の責任を自分で取る姿勢を見せると、かつての自分より真っ当であると理解し、タカシとの再戦時にはレストアしている旧いフォード・マスタングを渡した。日本人のガールフレンドがいる。
カマタ
ヤクザの組長で、タカシの叔父。悠揚迫らぬ風格を備える一方で、組織の掟を守れない者は、血のつながりがある身内でも容赦はしない非情な男でもある。仲間や走り屋たちにはいつも威張り散らしているタカシだが、カマタの前では借りてきた猫のようにおとなしくなり、泣き出すこともある。タカシの収める上納金不足に気づき、甥のマネージメントに疑問を抱くようになる。ハンが着服していた上納金を、ショーンが持ってきて陳謝され、この時にショーンからタカシと決着をつけるためのレースをしたいと願い出られた。タカシにも責任があると考え、ショーンが勝利した暁には「ショーンとニーラの自由を認める」という条件でレース開催を承認する。
クレイ
アリゾナでショーンが通う高校で、アメフト部に所属する生徒。「運動部、傲慢、裕福な家庭」といった所謂典型的なジョック。ガールフレンドのシンディと親しげに話すショーンに嫉妬をしてケンカを売るが、ショーンにあしらわれたので逆ギレ。ショーンの愛車のリアガラスを野球ボールで割ったことから、レース対決に行きつくこととなる。愛車はダッジ・バイパー。レース終盤でショーンのモンテカルロに体当たりを仕掛けるが、スピンして土管と正面衝突、エアバッグのおかげだが、それなりの怪我を負う。家が裕福で、初犯ということもあり、厳重注意で済む。
シンディ
クレイのガールフレンド。クレイのクルマの隣に止めていたショーンの愛車を褒め、ショーンに色目で話しかけたことがきっかけで、ショーンとクレイのストリートレースに発展。クレイの愛車に同乗していたので、クレイと同レベルの怪我を負う。
アール
ニーラの友人で、ショーンの仲間となる高校の同級生。チューニング専門担当。レイコとよく行動を共にし、嫌味を言ってはよく張り合っている。第9作『ジェットブレイク』にて15年ぶりに再登場する。
レイコ
ニーラの友人で、ショーンの仲間となる高校の同級生。ドライバー兼チューニング担当。華奢な見た目とは裏腹に男勝りな性格でよくキレやすく、口調もやや毒舌気味。よくガムを噛んでいる。
ミス・ボズウェル(ショーンの母)
ショーンの度重なる事故勃発により、その都度、州外に引っ越しをさせられたことから、堪忍袋の緒が切れ、離婚した夫にショーンを引き取らせる。
社会福祉司
ショーンとクレイの事故調査担当者。ショーンの暴走が極めて悪質なことと3度目ということから、未成年でもショーンを刑務所に入れようとする。
ドミニク・トレット
ハンのファミリー。かつては国際犯罪者だったが、ハン同様罪は赦免され自由の身になった。ハンの死を聞きつけ、彼の遺品を引き取りに東京を訪れる。そこで新たなD.K.となったショーンの実力を見るため彼に挑戦する[2]。
釣り人(土屋圭市)
ショーンが港でドリフトの練習をしていた際に釣りをしていた人物。ショーンがドリフトの練習を始めた際は「カウンターステアが遅いんだよなあ」と指摘していたが、段々と腕を上げドリフトが上達した際は「悪くないねえ」と遠くから褒めていた。
キャスト
ショーン・ボズウェルルーカス・ブラック小西克幸
トゥインキーバウ・ワウ大畑伸太郎
ニーラナタリー・ケリー佐古真弓
D.K.(タカシ)ブライアン・ティー最上嗣生