ワイルダネス
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ワイルダネス
ジャンル
ガンアクション
漫画
作者伊藤明弘
出版社小学館
掲載誌月刊サンデージェネックス
レーベルサンデーGXコミックス
発表号2000年9月号 -
巻数既刊8巻(2022年12月19日現在)
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画

『ワイルダネス』 (WILDERNESS) は、伊藤明弘による日本漫画作品。ワイルダネスとは「荒野」を意味する(なお英語のwildernessの発音は通常「ウィルダネス」となる)。

月刊サンデージェネックス』(小学館)にて、2000年9月号より連載を開始。2009年7月号を最後に作者の療養に伴う長期休載となっていたが、2021年6月号より連載を再開した[1]
ストーリー

物語はロサンゼルスの「WN銀行」の襲撃事件から始まる。平凡な大学生だったはずの芹間喬は、とある事情からロサンゼルスの犯罪組織のチームに加担する状況に追い込まれる。重火器を頼りにわずか6人で銀行襲撃を決行し、チーム内では金庫のセキュリティを解除を担当する。首尾よく大金を手に入れ、計画通りに逃走段階に入った途端、仲間割れが発生しチームは壊滅。半ば偶然の結果として一人生き残り、メキシコへと逃亡する。

時をほぼ同じくして、メキシコで用心棒まがいの生活をしていた元探偵の堀田俊生は、別れた妻で現職のDEA(アメリカ麻薬取締局)捜査官であるエノラ・コープランドから家出人捜索の依頼を受ける。対象は日本人女性、玉挑恵那。ロサンゼルスの犯罪組織の抗争。それぞれの過去と事情。社会の根底に潜む、抗いがたい大きな力に翻弄されながらも生きる事を選んだ男と、拭えない過去を背負った男。そして、知らぬ間に逃亡者になってしまった少女。

メキシコを舞台に、交錯する陰謀と、それぞれの思惑を振りまきながら逃避行を続ける日本人男女3人のガンアクションストーリー。
登場人物
主人公
堀田 俊生(ほりた としお)
日本人男性。元探偵でその前はDEAの捜査官だった。探偵時代にある事件をきっかけにゴールドスミス一家を敵に回してすべてを失い、メキシコに落ち延びて酒場の用心棒(バウンサー)まがいの仕事をしていた。完全に抜け殻と化していたが、元妻のエノラから恵那の捜索を任され、途中で強盗に殺されそうになった情報屋を助けるなどするうちに昔の自分を取り戻していく。ある宿で恵那と接触を果たすが、同じ宿にいた芹間と恵那を追ってきたローゼンマンと警官、芹間を追ってきた殺し屋と銃撃戦を展開し、そのまま彼らに巻き込まれる形で行動を共にすることとなる。銃はDEAより前に海軍に所属していた時から使用していたらしい
コルト・コンバットコマンダー
芹間 喬(せるま たかし)
日本人男性。ミネソタ大学に在学する留学生。元々は平凡な学生であるが、コンピュータを用いた非合法活動の経験がある(後の指名手配の際にはマグショットが公開されている)。恋人のクリスがブロウトン一家に負債があったことが原因となり、同組織の銀行襲撃作戦への参加を懇願され、止む得ず承諾。結果、金庫破りを成功させるも、ヘリでの逃走中の仲間割れに巻き込まれて墜落。メキシコへ逃亡した。ただ一人生き残ったことから、ブロウトン一家とゴールドスミス一家の両方から、強盗の本来の目的であったMOディスクを所持していると勘違いされ命を狙われる羽目に陥る。堀田、恵那とは逃亡中に泊まった宿で偶然出会い、行動を共にすることとなる。銃は銀行襲撃時に護身用に渡されたスプリングフィールドV10コンパクトを主に使用する。強盗メンバーとして前任者がブロウトン・シニアに付けられ、引き継いだコードネームは「マットレイ」(『チキチキマシン猛レース』のケンケン)だが、本人はマットレイと呼ばれると必ず「ケンケンだ。俺の国ではそう呼ぶ」と返す。
玉? 恵那(たいらぎ えな)
日本人女性。19歳。高校の卒業旅行で友人とアメリカを訪れるが、日本での生活が嫌になっていたためそのまま留まり、メキシコに入るとアルバイトをしながら当てもなく転々と放浪生活をしていた。しかし、コーヒーショップで出会ったローゼンマンにわけも分からず突然殺されかけた挙句、直後にドイル刑事殺害の罪を着せられて逃亡することになってしまう。ある宿で恵那の捜索をしていた堀田、逃亡中だった芹間と出会い、行動を共にすることとなる。銃はローゼンマンと死亡したドイルからそれぞれ拝借したSIG SAUER P230P232
DEA
エノラ・コープランド
アメリカ人女性。DEA捜査官。堀田の元妻である。堀田がメキシコに雲隠れしてから3年近く彼を探していた。ようやく居場所を掴むと堀田捜索を手伝った人物の姪である恵那の捜索を彼にまかせる傍ら、ゴールドスミス一家のMOディスクを抑えるべくレヴェル達とWN銀行にいた際、襲撃事件に巻き込まれ、そこで芹間に出会う。事件後は芹間の足取りを追うべく捜査主任として捜査を開始。クリスをブロウトン一味との銃撃戦を経て、辛くも保護したのち、芹間を見たというローゼンマンと部下のジムと共にメキシコへ。アルバレスファミリーの殺し屋、ディエゴと協力し、命令を違反してまでも芹間たちの足取りを追い続ける。
コルト・オフィサーズモデルを所持。
グレアム・レヴェル
アメリカ人男性。DEA捜査官。エノラの現在の夫である。エノラが未だに前の夫である堀田のことを気にかけるのを快く思っていない。実際、堀田の元に恵那の捜査資料を届けたが彼自身は堀田の復帰に乗り気でなく、メキシコで彼に辛辣な言葉を投げかける。WN銀行襲撃後は本部で待機していたが、命令違反を犯しメキシコに残り続けるエノラに業を煮やした上司からメキシコに行くように命令を受ける。SIG SAUER P229を所持。
ジム
アメリカ人男性。DEA捜査官でエノラの部下。サングラスをかけており、素顔は分からない。芹間の追跡のためにエノラ、ローゼンマンと共にメキシコへ入る。が、捜査の途中にエノラが恵那と知り合いだということを知ったローゼンマンによって証拠隠滅のために殺害されてしまう。殺害直前にローゼンマンの謀略に気がついたがエノラに知らせるには至らなかった。
アラン
アメリカ人男性。DEA捜査官でエノラの部下。クリス保護の際にブロウトン一家の殺し屋と交戦した際に負傷。メキシコには行かず、本部で待機。連絡係として働く。
ブロウトン一家
ブロウトン・シニア
近年急成長した
LAの一帯を取り仕切る組織「ブロウトン一家」のボス。LA旧来の勢力「ゴールドスミス一家」とは敵対関係にあり、LAから同組織を放逐すべく、ゴールドスミス一家の資金洗浄に関する資料が入ったMOディスクが保管されたWN銀行襲撃計画を計画する。劇中に顔を出しておらず、人相は不明。WN銀行襲撃が成功したら組織を息子であるドナルドに完全に渡して引退する予定だった。自分の親族の名前やお抱えの部下のコードネームにカートゥーンのキャラクターの名前をつけるという趣味を持つ。
ドナルド・ブロウトン


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