ローマクラブ(Club of Rome)は、スイスのヴィンタートゥールに本部を置く民間のシンクタンク。1972年発表の第1回報告書「成長の限界」は世界的に注目された。 イタリア・オリベッティ社の副会長であったアウレリオ・ペッチェイ(Aurelio Peccei)は、世界の人口が幾何級数的に増加するのに対して、食糧・資源は増やせるにしても直線的でしかなく、近い将来に地球社会が破綻することは明らかであり、世界的な運動を起こすべきだと考えていた。それに対して、スコットランド人科学者で政府の政策アドバイザーでもあったアレキサンダー・キング アウレリオ・ペチェフィ ローマクラブの構成員の中心は、約100名の正会員(Full Member)である。この中か会員には、フルメンバーの他、20数名の準会員(Associate Member)、数名の関連組織代表メンバー(Ex-Officio Members)、40数名の名誉会員(Honorary Member)が在籍する。 正会員の中から、執行委員会(Executive Committee)の委員12名が総会(General Assembly)で選出され、会長選出を含む一切の組織運営が委任されている。会員、執行委員、あるいは会長の推薦は、推薦委員会(Nominations Committee)が、候補者の適否を調査して、総会あるいは執行委員会に提出する。また、時に応じて、戦略・財務などの委員会が組織される。 本部は、当初はローマに置かれたが、 84年にパリ、98年にドイツのハンブルク、そして2008年にスイスのヴィンタートゥールへ移転した。また、各国支部があり、2019年3月に日本支部も正式に設立認定された(事務局:愛知県春日井市 中部大学持続発展・スマートシティ研究センター)。 会長は、初代のアウレリオ・ペッチェイ、第2代アレキサンダー・キング(1984-1990)、第3代リッカード・ディエ・ライトナー
概要「私たちが団結できる共通の敵を探す中で、公害、地球温暖化の脅威、水不足、飢饉などが当てはまるのではないかと考えた。これらの現象は、全体として、また相互作用として、共通の脅威であり、皆が一丸となって立ち向かわなければならないものである。しかし、これらの危険を敵とすると、すでに読者に警告したように、症状を原因と勘違いしてしまうという罠に陥ってしまう。これらの危険はすべて、自然のプロセスへの人間の介入によって引き起こされたものであり、それを克服することができるのは、態度や行動を変えることによってのみである。真の敵は人類それ自身である。」 ? 第一次世界革命、1991年
発足
創設者
組織
2018年10月にローマで開催された創設50周年総会では、南アフリカの黒人女性で故ネルソン・マンデラと共に黒人人権獲得闘争を担ってきたマンフェラ・ランフェレ (英語版)と、EUを中心として気候変動、エネルギー問題などを含む低炭素経済とグリーンビジネス推進の著名なファシリテータであるサンドリン・ディクソン・デクレーヴ(英語版)が選出された。ローマクラブ史上初の女性二人による共同会長の誕生で、男性中心、欧州中心であったクラブにとっても、新しい時代の幕開けと言っていい画期的な出来事である。
メンバー
著名な会員・名誉会員
ミハイル・ゴルバチョフ[1] - 元ソビエト連邦共産党書記長。
ワンガリ・マータイ[1](故人) - グリーン・ベルト運動の創設者、ノーベル平和賞受賞者。
リヒャルト・フォン・ワイツゼッカー(故人)・元ドイツ連邦共和国大統領
エメカ・アニャオク(Emeka Anyaoku)[1] - 前WWF総裁、元イギリス連邦事務局長(Commonwealth Secretary-General)。
ヘイゼル・ヘンダーソン[1] - 未来学者、進化経済学者。