この項目では、南スイス及び北イタリアで話されているロマンス諸語に属する方言群について説明しています。ロンバルド人(ランゴバルド人)が使用した西ゲルマン語群高地ドイツ語に属する言語(6世紀に消滅)については「ランゴバルド語
(英語版)」をご覧ください。ロンバルド語
lombardo、lumbard、lumbaart
話される国 イタリア
スイス
地域ティチーノ州、グラウビュンデン州、ロンバルディア州
話者数?400万人
言語系統インド・ヨーロッパ語族
イタリック語派
ロマンス語
西イタロ語
西部
ガロ・イベリア語
ガロ・ロマンス語
ガロ・イタリア語
ロンバルド語
表記体系ラテン文字
言語コード
ISO 639-2roa
ISO 639-3lmo
消滅危険度評価
Definitely endangered (Moseley 2010)
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ロンバルド語(ロンバルドご、lombardo、lumbard、lumbaart)は、南スイス(ティチーノ州、グラウビュンデン州)及び、北イタリア(ロンバルディア州のほとんど)で話されている方言群に対して付けられている呼び名である。ロンバルディア語とも。
この地域はかつてケルト人の住んだガリア・キサルピナであり、ロンバルド語はガリアの地のイタリア語と言うことでガロ・イタリア語に分類される。ロンバルド語は、西ロマンス語のひとつであって、フランス語に近く、東ロマンス語であるロマンシュ語やイタリア語(トスカーナ語)とは地理的に近いにもかかわらず言語的にはやや遠い。ロンバルド語の地域では、書き言葉としては主にイタリア語が使われている一方で、ロンバルド語とイタリア語は本質的に意思の疎通が困難である。
概説LSI(Lessico dialettale della Svizzera italiana) は、2004年にスイスで出版された辞書[1][2][3][4]。
ロマンス語では珍しい特徴としては、西ロンバルド語には母音の長短の対立があるということである。たとえば、paas [pa?s](IPA) '平和' に対し pass [pas] 'ステップ'、 ciapaa [?a?pa?] '取った' に対し ciapa [?a?pa] '取る'のように。
また、英語やドイツ語などゲルマン系の語のように、動詞句が多いということが特徴としてあげられる。たとえば、tra '引く' の語を使って、tra via '捨てる'、tra su '吐く'、tra fo(ra) '除く' のように。また、 mangia '食べる' の語を使って、 mangia fo(ra) '浪費する' のように。
イタリア国内では、しばしばロンバルド語地域でこの言葉を使うことがあまりよいと思われていないが、スイス国内では全般的にはそうではない。従って、ロンバルド語の方言群は、スイス国内の方がよく保存されているし、活発である。いくつかのラジオ、テレビ番組が、スイスのイタリア語放送局[5][6]から時折放送される。ロンバルト語の方言に関する主要な研究所である方言学・民族誌センター(イタリア語版) (Centro di dialettologia e di etnografia; CDE) は、スイスのベッリンツォーナにある。イタリア国内には同様の施設はない。CDEは、2004年12月にLSI(Lessico dialettale della Svizzera italiana)という5巻から成る辞書を発刊した[1][2][3][4]。