ロボット刑事
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ロボット刑事
ジャンル
特撮刑事ドラマ
原作石森章太郎
企画

平山亨

斎藤侑(東映)

別所孝治(フジテレビ)

脚本伊上勝
監督奥中惇夫
出演者

千葉治郎

高品格ほか

声の出演

仲村秀生

川久保潔

ナレーター野田圭一
音楽菊池俊輔
オープニング水木一郎
「ロボット刑事」
エンディング

水木一郎

「ロボット刑事」( - 第4話)

「進め! ロボット刑事」(第5話 - )

言語日本語
製作
制作

フジテレビ

東映


放送
放送局フジテレビ系列
音声形式モノラル放送
放送国・地域 日本
放送期間1973年4月5日 - 9月27日
放送時間木曜19:00 - 19:30
放送枠フジテレビ木曜7時枠の連続ドラマ
放送分30分
回数26
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『ロボット刑事』(ロボットけいじ)とは1973年4月5日から同年9月27日までフジテレビ系で毎週木曜日19:00 - 19:30に全26話が放送された、東映製作の特撮テレビ番組、およびこれと同時期に『週刊少年マガジン』で連載されていた石森章太郎作の漫画

本番組のタイトルは『ロボット刑事』だが、主題歌でタイトルと主人公名を繋げて「ロボット刑事K」と歌われているため『ロボット刑事K』と誤解される場合もある。
概要

捜査用ロボットK(ケー)と人間の刑事たちのチームによる犯罪組織バドーの事件の捜査を通し、最後に敵のロボットと戦闘モードのKの戦いを描く。

フジテレビ系で初めて放送された、石森章太郎原作の特撮番組。石森はデザインといくつかのアイディアの寄与、および漫画版の執筆に留まり、実質的な原作者は東映のスタッフたちである。JAC初の単独アクション担当作品でもある[1][2]

変身ヒーローがブームだった当時としては珍しい、人間体を持たず変身もしないヒーローを主人公とする[3]。本作品を企画した平山亨によると、「僕はひねている性分なので、あえて変身しないヒーローをつくってみた」とのことである[注釈 1]。企画書には「変身ブームの次はロボットブーム」と記されており、前年に放送開始した『マジンガーZ』の人気も意識していたものとされ、初期案ではKが合体する巨大ロボット・ファーザーの登場も予定されていた[1][4]

また、この当時のヒーローでは珍しく必殺技として銃火器を使用するのも大きな特徴である。
エピソード

企画時の作品タイトルは『ロボット刑事K2』[1][5]。その後、主人公の名前が変更されて「ロボット刑事J(ジョー)」となり[注釈 2]、最終的にタイトルは『ロボット刑事』に決定した。Kの愛車の名が「ジョーカー」なのは、その名残である。

当初の企画案では、巨大ロボット・ファーザーの登場をはじめとした特撮描写に重点を置くことが意図されていたが、最終企画案では等身大アクションを重視した内容に改められ、その強化策として千葉治郎演じる新條強が設定された[1]。一方で、特撮を重視するという方向性も残り、当時の東映特撮では珍しい特撮班が編成された[1]

当初、あるスタッフが「Kの頭に角をつけたい」と言い出し、造型デザインを担当していた高橋章が、石森とともに猛反対した。その際、石森は「それじゃペーソスが出ない」と主張し、高橋は「さすが作家だなあ」と感服したという[8]

第1話の脚本はそれまでの平山亨のプロデュース作品と同様に伊上勝が担当したが、『仮面ライダーV3』や『イナズマン』などの執筆も並行していたため執筆総数は5本に留まった[9]

パイロット監督は『仮面ライダー』終盤から生田スタジオ作品に参加し、『仮面ライダーV3』序盤も務めた奥中惇夫が平山からの要請により担当した[10]。奥中は、本作品に対し「変身もの」という意識はなく、『特別機動捜査隊』などと同じ本格的な刑事ドラマを撮っているという想いであったと語っている[11]

第19話・第20話では、前年に返還された沖縄ロケが行なわれている。これは、脚本を担当した上原正三(沖縄出身)をねぎらったものである[1]。なお、沖縄でテレビドラマのロケを行ったのはこれが初だったという[12]

テレビマガジン』誌上では、撮影で使用したカメレオマン、ナナツマン、ドクガスマンの着ぐるみが、読者に懸賞賞品としてプレゼントされた[13]

Kの通常時のスーツアクターを担当した中島律は、放送開始前の新聞記事で「顔の表情なしで悲しみや喜びを表現するのは難しかった」と語っており、戦闘時のスーツアクターを担当した金田治も、戦闘時の着ぐるみは動きにくいため「予想以上にやり難くてびっくりした」と語っている[14]
ストーリー

ある夜、密室殺人事件が発生。それは人間にはとても不可能な状況での犯行だった。捜査する芝と新條の前に、一人の刑事が現れる。彼はロボットで自らをKと名乗り、犯人もロボットであることを告げる。事件の背後に、犯罪ロボットレンタル組織「バドー」が存在することが明らかになり、芝たちとK(人間とロボット)のチームの、バドーに対する戦いが始まった。
登場人物
K

警視庁の特別科学捜査室に配属された犯罪捜査用ロボット。高度な知性と人間並みの豊かな感情を併せ持ち、非番時はマザーの忠告から人間の心を理解するためポエムも自作する[15]古い(慣用的な)意味でのフェミニストでもあり、バドーのアンドロイドであっても女性には手をかけない。感情の変化に伴って両眼の色も変化し、平常時は黄色、怒った時や戦闘時は赤、力の消耗時や悲しい時は青となる[16][15][注釈 3]

通常は黄色いハンチング帽に赤いダブルのブレザー姿(防弾機能を持つ特殊金属繊維製のトレンチコート[15]を羽織ることもある)だが、バドーの犯罪ロボットと戦う時は「ゴー!」の掛け声とともに脱ぎ捨て、通常時の5倍の戦闘力を発揮する[16]。右胸のロボット破壊銃が武器。第22話でバドーに対抗するために強化改造され、頭部には3門の機関砲と反射ミラー、両肩と左右腹部にミサイルが装備された[15]。それ以降は「ブローアップ!」の声とともに両眼が銀色となって全身が赤く変化し、戦闘モードに入る[注釈 4]。ジャンプ力は30メートル。重力・気圧調整回路を搭載しており、水深1000メートルの深海や火星の大気内でも活動可能。

動力は原子エネルギーであり、巨大要塞マザーの額や内部で両耳から補給される。目の視覚回路は世界最高性能のスペクトル分析装置が内蔵されているが、破壊された場合は交換に24時間かかる。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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