ロボットカーニバル
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ロボットカーニバル
OVA:オープニング & エンディング
監督大友克洋
キャラクターデザイン福島敦子
OVA:フランケンの歯車
監督森本晃司
OVA:DEPRIVE
監督大森英敏
OVA:プレゼンス
監督梅津泰臣
OVA:STARLIGHT ANGEL
監督北爪宏幸
OVA:CLOUD
監督マオラムド
OVA:明治からくり文明奇譚?紅毛人襲来之巻?
監督北久保弘之
キャラクターデザイン貞本義行
OVA:ニワトリ男と赤い首
監督なかむらたかし
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プロジェクトアニメ
ポータルアニメ

『ロボットカーニバル』(Robot Carnival)は、ロボットテーマにした7本の短編とオープニング&エンディングで構成された約91分のオムニバスOVA[1][2]1987年7月21日にビデオが発売された[2]

漫画家1人とアニメーター8人が制作に参加[2]。オープニングとエンディングを手がけた漫画家の大友克洋はアニメーターの福島敦子に作画を手伝ってもらったが、他の7人のアニメーターは監督だけでなく作画も自身で担当している[2]。総合演出は鈴木幸雄、殿勝秀樹[1]
概要

企画の始まりは、アナザープッシュピンプランニング(A.P.P.P)の野村和史プロデューサーが、アニメ監督の北久保弘之に何か新しい企画を立てないかと持ち掛けたこと。北久保は最初、大勢のアニメーターがミュージッククリップを作ったら面白いのではないかと考えたが、アニメーターたちに声をかけていくうちに話が膨らみ、最終的にアニメーターが個人作家として短編を作る企画となった[2]

実際にアニメーターたちを誘ったのは、北久保と森本晃司の2人だった[2]。特に北久保がプロデューサー的な役割を担って積極的に動き、大友克洋や梅津泰臣大森英敏北爪宏幸などを巻き込んでいった[3][4]

企画内容は「共通するモチーフは『ロボット』であり、何らかのかたちでロボットさえ出せば、あとはそれぞれの監督が何をやっても構わない。セールスなども考えなくていい」というものだった[2]。1980年代半ばまでの初期のOVAはクリエイター至上主義で作られたものが多く、『ロボットカーニバル』の企画はその中でも特にそれが色濃く出たものだった[2]。しかし、制作に2年もかかってしまい、発売までの間に業界の「クリエイター主義」の勢いも衰えていて、注目を集めることが出来なかった[5]

商業的には成功したとは言えないものの、国内外ののちのクリエイターたちには影響を与えている[6]

2000年に国内でDVDがリリースされ[7]、2021年にはアメリカのアニメーション専門のインディレーベルDiscotek Mediaから4K UHD Blu-rayがリリースされた[1]
オープニング & エンディング
解説

オープニングとエンディングではあるが、きちんと1本の作品になっている[7]。監督の大友克洋に参加依頼があった時、すでに自身の漫画『AKIRA』のアニメ化の準備作業に入っていたのと、最初から「絵コンテだけでいいからやってほしい」というオーダーであったため、彼が担当したのは絵コンテまでで、以降の作業はキャラクターデザイン・作画の福島敦子や美術の山本二三にすべてお任せ状態だった[7]
あらすじ

(オープニング)荒れ果てた砂漠地帯の小さな集落で、「ロボットカーニバル」の到来を告げるチラシが風に乗って少年のもとに届く。慌てて村中に知らせる少年の話を聞いて、村中の人々が自分の家に逃げ込む。そこへ砂漠の向こうからキャタピラの上に載った「ロボットカーニバル」という巨大なロゴが迫って来る。ロゴは巨大なメカであり、花火を打ち、紙吹雪をまき散らし、人形のようなロボット達を引き連れ、軽快な音楽に乗せて集落を蹂躙しながら突き進んでいく[7]

(エンディング)集落を破壊した「ロボットカーニバル」はその後、海を渡り、都会で活躍した。しかし、今や誰もいない砂漠で朽ち果てようとしていた。しばらくして男が通りかかり、崩れてしまった「ロボットカーニバル」から銀色の球を持ち帰る。球の中から小さな踊り子ロボットが現れて男の子供たちは大喜びするが…[7]
メインスタッフ

監督・シナリオ・絵コンテ -
大友克洋

キャラクターデザイン・原画 - 福島敦子

美術 - 山本二三

効果 - 佐藤一俊E&M

「フランケンの歯車」
解説

「横たわっていたロボットが立ち上がる」というだけの内容で、舞台も室内に限定しているが、大変に動的なフィルム[4]。画面構成や描き込みは緻密でありながら、ダイナミックに動きまくる[4]
あらすじ

雷鳴のとどろく中、古城の研究所で、マッドサイエンティストの老人がロボットを起動させようと悪戦苦闘している。横たわっていたロボットがゆっくり立ち上がり、老人は歓喜するが…[4]
メインスタッフ

監督・シナリオ・キャラクターデザイン -
森本晃司

美術 - 池畑祐治

効果 - 佐藤一俊(E&M)

「DEPRIVE」
解説

新造人間キャシャーン』『破裏拳ポリマー』等の往年のタツノコ作品をオマージュした肉弾アクション主体の正統派のヒーローアニメ[4]。アメコミ風の敵のボス、カムラ・トルーのデザインは監督の大森英敏の師匠にあたる湖川友謙が担当し、他のメカデザイン等も、一部、大森が当時所属していたビーボォーのメンバーが手伝っている[4]

大森は、参加段階で北久保に「メンバーに業界的には評価されているアニメーターが集まっているが、彼らは一般的には知られていない。そこでアニメ雑誌を読んでいるようなファンに人気があるアニメーターに参加してもらおうという意図で大森と北爪宏幸を誘った」ということを聞かされた[4]。「アニメーターが好きな作品を作る」という『ロボットカーニバル』の企画に共感した大森は、「この作品は多くの人に観てもらって、受けなくてはいけない」と考え、本当に描きたいものではなく、アニメファンが自分に期待するものと自分がやりたいもののバランスを取ってこの作品を作った[4]
あらすじ

平和な未来都市に、宇宙船に乗った凶悪なロボット兵団が攻めて来た。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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