ロジャース・センター
[Wikipedia|▼Menu]

「スカイドーム」はこの項目へ転送されています。

岐阜県飛騨市の道の駅については「道の駅宙ドーム・神岡」をご覧ください。

秋田県秋田市の屋内グラウンドについては「秋田県立中央公園#あきたスカイドーム」をご覧ください。

大韓民国ソウル特別市のドーム球場については「高尺スカイドーム」をご覧ください。

ロジャーズ・センター
Rogers Centre


施設データ
所在地1 Blue Jays Way
Toronto, Ontario M5V 1J3
座標北緯43度38分29秒 西経79度23分21秒 / 北緯43.64139度 西経79.38917度 / 43.64139; -79.38917座標: 北緯43度38分29秒 西経79度23分21秒 / 北緯43.64139度 西経79.38917度 / 43.64139; -79.38917
起工1986年10月3日
開場1989年6月5日
所有者Rogers Communications
トロント・ブルージェイズ
グラウンド人工芝
(AstroTurf:1989年 - 2004年 、
FieldTurf:2005年 - 2009年 、
AstroTurf GameDay Grass 3D:2010年 - 現在)
ダグアウトホーム - 三塁側
アウエー - 一塁側
建設費5億7,000万カナダドル
設計者Rod Robbie 、Michael Allen
建設者Ellis-Don Construction
旧称スカイドーム (1989年 - 2004年)
使用チーム ? 開催試合
トロント・ブルージェイズMLB)(1989年 - 現在)
トロント・アルゴノーツCFL)(1989年 - 2015年)
バッファロー・ビルズNFL)(2008年 - 年間1試合程度)
トロント・ラプターズNBA)(1995年 - 1999年)
収容能力
50,516 (Baseball) 53,506 (2007 Football)
グラウンドデータ
球場規模左翼 - 328 ft (約100 m)
左中間 - 375 ft (約114.3 m)
中堅 - 400 ft (約121.9 m)
右中間 - 375 ft (約114.3 m)
右翼 - 328 ft (約100 m)
バックネット - 60 ft (約18.3 m)
フェンス10 ft (約3.0 m)
表示

ロジャーズ・センター(: Rogers Centre)は、カナダオンタリオ州トロントに所在する世界初の可動式屋根付き多目的スタジアムトロント・ブルージェイズMLB)及びトロント・アルゴノーツCFL)のホームスタジアムである。また、大規模な国際会議、展示会、コンサートなどの会場としても使用されている。1989年に開場した当初は、市民からの公募を経てスカイドーム(SkyDome)と命名されたが、2004年11月、ロジャーズ・コミュニケーションズによる買収に伴い、2005年2月から「ロジャーズ・センター」に名称変更した。
目次

1 略史

2 施設概要

3 特徴と位置づけ

4 各種イベント

5 その他

6 脚注

7 外部リンク

略史

旧称スカイドームは、1986年4月に起工、約3年の工期の後、1989年5月に完工した。設計は、ロッド・ロビー(Rod Robbie)とマイケル・アレン(Michael Allen)が行い、トロントのエリス=ドン建設(Ellis-Don Construction)が建設工事を施工した。建設費用は総計約6億カナダドルにのぼり、費用はカナダ政府、オンタリオ州政府及び30社からなる企業連合体が負担した。名目上は多目的スタジアムとして計画されたが、実際には、トロント・ブルージェイズが新球場を必要としていた事が、スカイドーム建設の決め手となった(1989年までブルージェイズは手狭で老朽化したエキシビション・スタジアムを本拠としていた)。

スカイドームのこけら落としは1989年6月5日、5万数千人を集めて客席は満員にふくれあがったものの、ホームのトロント・ブルージェイズはミルウォーキー・ブルワーズに 3 - 5 で敗れた。しかし、その後のブルージェイズが好成績を収めたこと(1989年地区優勝、1991年リーグ優勝、1992年1993年ワールドシリーズ優勝)と当時最先端だった斬新な施設の相乗効果で、スカイドームは1991年にシーズン観客数400万人以上を集めたメジャーリーグ初のスタジアムとなった(その後1993年まで400万人以上を継続した)。このようにスカイドーム最初の5年は成功したスタジアムとしての評価を受けていた。

こうした華やかな話題の一方で、スカイドーム建設に出資した30社の企業連合体が、巨額の債務に苦しみ続けており、多数の観客を集めていた1990年代初期でさえ、政府から巨額の資金援助を受けていた。1990年代中盤からは、ブルージェイズの不振もあって資金回収が滞っていき、企業連合体によるスカイドーム運営会社は1998年にとうとう経営破綻してしまった。その後、スカイドームの経営は、アメリカシカゴの投資グループ、スポーツコ・インターナショナル(Sportsco International)が一旦継承することとなった。

2004年秋、ブルージェイズの親会社であるロジャーズ・コミュニケーションズが、スポーツコ・インターナショナルからスカイドームを買収した。買収金額は、建設費用の5%に満たないわずか2,500万カナダドルに過ぎなかった。

2005年2月、ロジャーズ・コミュニケーションズが3年契約でスカイドームからロジャーズ・センターへ名称変更することを発表した。この名称変更には、スカイドームの名称に愛着を持つトロント市民・報道陣を中心に批判の声があがり、その後も「スカイドーム」と頑なに呼び続ける人々も存在する。しかし、買収後のロジャーズの動きは積極的で、最新技術による大型ビデオボードの更新やフィールドターフと呼ばれる天然芝に近い人工芝の敷設など、スタジアムの魅力の再構築に努めている。

2005年5月には、トロント・アルゴノーツとの間でロジャーズ・センターを以後15年使用する合意がなされた。これにより、アルゴノーツは2020年までロジャーズ・センターを本拠とする事になるが、アルゴノーツ側は5年ごとに契約更新するかどうかのオプションが与えられている。同時にアルゴノーツは、ヨーク大学に建設中の新スタジアムへ移転しないことも発表した。

なお、1989年の開場当時からトロント・ブルージェイズ及びトロント・アルゴノーツのホームスタジアムとして使用された他、1995年に創設されたトロント・ラプターズNBA)も1999年までスカイドームを本拠としていた。

2008年以降、NFLバッファロー・ビルズの公式戦を年間1試合程度開催することが発表された。

2010年から巻き取り可能な天然芝に近い人工芝、アストロターフ・ゲームデイグラス3Dに張り替えられた。

2012年2月、ロジャーズ・センターの天然芝化が検討されていることが明らかになった。

2015年2月、ブルージェイズのポール・ビーストン(Paul Beeston)球団社長から、2018年シーズンより、ロジャーズ・センターは天然芝化される旨が発表された。しかし、2017年に天然芝化を断念したことが明らかになった[1]
施設概要 CNタワーの左の丸屋根の建物がロジャーズ・センター

ロジャーズ・センターは、世界初の可動式屋根付きスタジアムである。3.2ヘクタールを覆うことができる屋根は、4枚から構成されており、このうち3枚が残りの1枚に向かって移動することによって屋根の開閉が行われる。屋根の開閉に要する時間は20分。収容人数は野球時で50,516人、フットボール時で53,506人である。

ロジャーズ・センターの目玉が巨大画面の「ジャンボトロン」で、その大きさは縦10m横35mにわたり、かつては世界最大を誇った。このジャンボトロンにより、いくつかの映像イベントも開催されている。

ロジャーズ・センターにはホテル(ルネッサンス・ホテル)も併設されており、ホテルの部屋から試合観戦することができる。1989年にホテルから観戦中の宿泊客が、淫らな行為を始めだして他の観客の注目を浴び「退場処分」となったこともある。また、ロベルト・アロマーはブルージェイズ在籍時、このホテルを住まいとしていた。その他、かつてはバー「ハードロックカフェ」もスタジアムに設置されていた。

また、スタジアムはカーテンで仕切ることでコンサート会場にもなる。仕切り方により、小劇場(5000-7000人収容)、コンサートホール(旧称:スカイテント。10,000-25,000人収容)とすることができる。
特徴と位置づけ ロジャーズ・センター内部

スポーツ施設の歴史から見ると、ロジャーズ・センターは1960年代後半から続くスタジアム建設の流れの最末尾かつ最高峰であると位置づけられている。1960年代後半以降、北米では近未来を思わせる人工的なスタジアムが主流となっており、その流れの中での技術を結集して建設されたのが、旧称スカイドームだった。スカイドームはそれまでの画一的な「ケーキの輪切り型スタジアム」と一線を画す斬新なスタイルを披露し、世界最高のスタジアムと評されることもあったほど、スタジアムの新時代到来を感じさせた。実際、1990年代前半にブルージェイズが毎年400万人以上の観客を集めたのも、スカイドームの未来的な魅力によるところが大きかったとされる。

しかし、1990年代中盤頃から懐古的なクラシック風スタジアムが次第に人気を博し始めると、反対にスカイドームは時代遅れのようなイメージが持たれていき、斬新なスタジアムとしての注目を浴びることも少なくなっていった。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:42 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef