ロキソプロフェン
IUPAC命名法による物質名
IUPAC名
(RS)-2-{4-[(2-oxocyclopentyl)methyl]phenyl}propanoic acid
臨床データ
販売名ロキソニン
法的規制
JP: OTC
Red Stripe(ブラジル)
投与方法経口、経皮貼布
薬物動態データ
血漿タンパク結合97%
代謝肝臓 グルコヌリド化
半減期75分
排泄腎臓
識別
CAS番号
68767-14-6
ロキソプロフェン(Loxoprofen)は、プロピオン酸系の解熱消炎鎮痛剤。商品名はロキソニン(Loxonin)で、第一三共が発売し、後発医薬品も各社から発売されている。現在、日本・メキシコ・ブラジルでよく使用されている抗炎症薬の一つである。 変形性関節症、慢性関節リウマチ、頸肩腕症候群、肩関節周囲炎、筋肉痛、腰痛、急性上気道炎、歯痛、手術後の鎮痛[1]。 医薬品添付文書に記載されている、臨床試験中に報告された、一般的な副作用は次の通りである:吐き気、消化不良、消化器潰瘍・出血、肝臓酵素増大、下痢、ふらつき、塩および体液停留、高血圧[2]。
適用
禁忌事項
消化性潰瘍のある患者[プロスタグランジン生合成抑制により、胃の血流量が減少し消化性潰瘍が悪化することがある。][2]
重篤な血液の異常のある患者[血小板機能障害を起こし、悪化するおそれがある。][2]
重篤な肝障害のある患者[副作用として肝障害が報告されており、悪化するおそれがある。][2]
重篤な腎障害のある患者[急性腎不全、ネフローゼ症候群等の副作用を発現することがある。][2]
重篤な心機能障害のある患者[腎のプロスタグランジン生合成抑制により浮腫、循環体液量の増加が起こり、心臓の仕事量が増加するため症状を悪化させるおそれがある。][2]
本剤の成分に過敏症の既往歴のある患者[2]
アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)またはその既往歴のある患者[アスピリン発作を誘発することがある。][2]
妊娠末期の女性[2]
一般的注意・副作用
発疹、かゆみ、皮膚障害、胃部不快感、腹痛、まれに間質性肺炎やアナフィラキシー様症状、肝障害や腎障害などが報告されている。また消化管出血、穿孔などを起こすこともあり、注意が必要。また、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の患者および既往症のある者に対しては、症状を悪化させる可能性があるため充分な注意を必要とする。そのほか、劇症肝炎の報告や鬱血性心不全も報告されている[2]。
他の薬との飲み合わせに注意が必要。メトトレキサート(抗リウマチ薬)、キノロン系抗菌薬、ワルファリン(抗凝血薬)、チアジド系利尿薬、糖尿病薬その他[2]。
アルコール(酒)は肝臓、胃などへの副作用を増幅する[2]。
高齢者には慎重に用いる[2]。
マラソンのレース前の服用は、服用していないランナーと比較し、消化管痙攣、レース中及びレース後の心血管系イベント、消化管出血、血尿が有意に多い[3]。
報告されている副作用