ロイヤル・カリビアン・インターナショナル
[Wikipedia|▼Menu]

ロイヤル・カリビアン・インターナショナル
Royal Caribbean International
種類海運業
本社所在地 アメリカ合衆国
フロリダ州マイアミ
1050 Caribbean Way
設立1968年ノルウェーで設立)
事業内容クルーズ客船の運営
代表者マイケル・ベイリー(CEO)
関係する人物リチャード・D・フェイン
(ロイヤル・カリビアン・グループCEO)
テンプレートを表示

ロイヤル・カリビアン・インターナショナル (Royal Caribbean International) は、1969年設立の米国船会社。親会社は業界第二位のロイヤル・カリビアン・グループ(英語: Royal_Caribbean_Group)。カリブ海を拠点にカジュアル・ファミリー向けのクルーズが中心となり、2021年1月現在、24隻の客船を保有する。

同じロイヤル・カリビアン・グループの傘下には、ワンランク上のサービスを提供するセレブリティ・クルーズ (Celebrity Cruises) がある。そのほかアザマラ・クルーズ (Azamara Cruises)、プルマントゥール・クルーズ (Pullmantur Cruises) とその子会社 CDF クロワジィエール・デ・フランス (Croisieres de France) がある。
歴史

1968年にノルウェーの船舶運航業者3社の共同出資によってロイヤル・カリビアン・クルーズライン Royal Caribbean Cruise Line として設立された。1970年に新造船ソング・オブ・ノルウェーを就役させ、1972年までに同級三隻の船隊を整備した。ソング・オブ・ノルウェー級は1万8千総トン級で乗客定員700名程度と、当時のクルーズ産業の需要に合わせた無理のない規模の客船であった。その後同級三隻のうち二隻を1978年、1980年に船体延長して2万3千総トンに大型化。1982年には3万7千総トンのソング・オブ・アメリカが就役。当時同船はノルウィージャン・クルーズ・ラインのノルウェー、キュナードのクイーン・エリザベス2、P&Oラインのキャンベラオリアナ、ホランド・アメリカ・ラインのロッテルダムに続く世界第六位の大きさのクルーズ客船であった。1988年に当時世界最大、最初からクルーズ客船として建造されたものでは世界で初めて7万総トンを超えたソブリン・オブ・ザ・シーズを就役させ世界の注目を集めると共に営業的に大成功を収めた。ただし、船舶過剰を懸念してその後の建造は4万8千総トンのノルディック・エンプレスとなり、他社から購入した4万総トンのバイキング・セレナーデを船隊に加えた。

同時期にライバル社カーニバル・クルーズ・ラインは7万総トン級のファンタジー級の毎年連続建造で8隻を整備し、折からのクルーズ需要の急増の波に乗って1996年には世界初の超10万総トンクルーズ客船カーニバル・デスティニーを就役させるなど積極的な船隊拡大を行い、ロイヤル・カリビアン社は企業規模としてはカーニバル社の後塵を拝する結果となった。

それに対抗して、1992年と93年にソブリン級の2・3番船を就役させるとともに1995年からビジョン級6隻を整備して1998年までに7万トン級のいわゆるメガシップ(当時の呼称の一つ)9隻を整備した。しかし細部仕様が2ないし3隻単位で異なっており徹底的な統一仕様を重視したカーニバル社の船隊に対しては営業効率の面では今ひとつ及ばなかった。クルーズ市場が拡大する中で企業規模の拡大が希求されており、1997年にはギリシア資本のプレミアム・クルーズラインであるセレブリティ・クルーズを買収し伊コスタ・クルーズと蘭ホランド・アメリカ・ラインを買収したカーニバルに対抗した。2003年には業界第三位の規模を有するP&Oプリンセス・クルーズとの合併交渉に臨み、(合併会社は世界最大のクルーズ運航社となる予定であった)契約にまで至ったもののカーニバル社がより好条件での横槍を入れる事態となった。結局契約は破棄されプリンセス・クルーズはカーニバル・コーポレーションと合併。このためロイヤル・カリビアン・クルーズは多額の違約金を受領したものの永続的に業界第二位の立場に甘んじる結果となった。
特徴

こういった歴史的経緯のため、近年の同社のクルーズ客船はより美しい船舶デザイン・全ガスタービン電気推進など新規技術の積極的投入・耳目を集める大型船の建造などにより差別化と市場アピールを図る傾向が見られる。

クルーズ船の種類として、1999年11月にデビューした当時として世界最大のボイジャークラス(13万8千トン)のクルーズ船が中心となるが、2007年より16万トンのフリーダムクラスが登場した。2009年11月13日には22万トンのオアシスクラスが基地となるフロリダに到着し、12月4日から本格的な営業運航を開始した。

約9万トンのレディアンスクラスは、ボイジャークラスと前後して建造され、パナマ運河を通過できる大きさの最大級である。同級は環境に配慮してガスタービン発電・ポッド型電動推進として建造された。これにより従来ディーゼル主機によって発生していた煤煙や窒素酸化物を大幅に減らす事が可能になったが、昨今の燃料価格の暴騰により採算性が悪化する結果となった。そのため低燃費なディーゼル発電機を一基追加し中速域までガスタービン発電機を稼働させる事なく運航可能とするための工事が予定されている。

この他にもビジョンクラス(7万トンクラス)などがある。

運航エリアはカリブ海が中心となるが、アラスカヨーロッパ、パナマ運河やメキシコ、カナダニューイングランド地方、カリフォルニアバミューダにも定番クルーズがある。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:46 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef