この項目では、食品について説明しています。その他の用法については「レーズン (曖昧さ回避)」をご覧ください。
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レーズン
レーズン(raisin)は、天日により、もしくは熱風などの人工的手法で乾燥させたブドウの果実である。干し葡萄(ほしぶどう)とも呼ばれる。ドライフルーツの一種で、直接喫食されるほか、パンや菓子だけでなく様々な料理に用いられる。 語源は古フランス語から中英語への借用語に遡る。フランス語では raisin(レザン)あるいは通常複数形で raisins(レザン)はブドウを意味し、レーズンのことは「乾燥したブドウ」を意味する raisin(s) sec(s)(レザン・セク)と呼ばれている。更に raisin(s) はラテン語で「1房のブドウ」を意味する racemus(ラケムス)を語源とする。 ブドウの種類によって、サルタナ (sultana) やカラント
目次
1 名称
2 種類
3 成分
4 利用
5 画像
6 脚注
7 関連項目
名称
レーズンは、原料のブドウによっていくつかの種類に分けられる。緑、黒、青、紫などのものがある。
レーズンの代表的な品種としてサルタナ(種無しトンプソン William Thompson
とも言う)や「フレーム」(flame) がある。「ゴールデンレーズン」はサルタナを二酸化硫黄で処理し、火にかけて色づけして作る。ギリシャ・イオニア諸島のザキントス産「ブラックコリント種」を日干しにしたものもあり、小さく、色が濃く、酸っぱく、ツンとした匂いがする。
イラン原産のグリーンレーズンのように、アジア原産で主に専門店でのみ扱われるものもある。中国産のものでは、新疆ウイグル自治区トルファン市のグリーンレーズンが有名である。 レーズン100 gあたりの栄養価
成分
エネルギー1,252 kJ (299 kcal)
炭水化物79 g
糖類59 g
食物繊維4 g
脂肪0.5 g
タンパク質3 g
ミネラル
ナトリウム(1%) 11 mg
カリウム(16%) 750 mg
カルシウム(5%) 50 mg
鉄分(15%) 1.9 mg
単位
μg = マイクログラム • mg = ミリグラム
IU = 国際単位
%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDI
出典: USDA栄養データベース(英語)
もともとブドウの実には水分が多いが、乾燥により15%程度にまで減らされ、成分が濃縮されている。重量のおよそ6割を果糖などの糖分が占めるため、大変甘い。長期間保管されると糖分が結晶化して、じゃりじゃりした食感になることがあるが、食べても問題は無い。この結晶化した糖分を元に戻すためには、酒やジュース、お湯に短い時間浸すだけでよい。
他のドライフルーツ同様、カリウムと食物繊維が多い他、カルシウムをはじめとしたミネラル分を含む。原料がブドウであるため、酒石酸、ポリフェノールも比較的多い。サリチル酸も比較的多く含まれる。[1] レーズンはそのまま食べる他、パン・製菓材料、オートミールに混ぜるなどに利用される。代表的な物として、パン生地にレーズンを直接練りこんだ「ぶどうパン」があげられる。パイやクッキーに加工されるものもある。サラダなどに加えられたり、ピラフやカレーといった料理のアクセント付けにも利用される。 レーズンをラム酒に浸したラムレーズンは独特の風味を持ち、アイスクリーム、ケーキ、チョコレート等に利用される。バターに練り込んだものはレーズンバターと呼ばれ、酒(特に洋酒)のおつまみとされるほか、ビスケットなどに挟んで食される。 ストローワインと呼ばれるデザートワインの原料として使われる。 変わった利用方法としては、家庭でパン酵母の培養にも利用される。 レーズンを使ったザウアーブラーテン ザキントス島で乾燥中のザンテカラント
利用
画像
クレタ島で乾燥中のレーズン
オランダのデザート、ブレンヨンヘンス(ブランデーに浸したレーズン) ウィキメディア・コモンズには、レーズン
脚注^ Molecular Nutrition & Food Research 55: s7-s14. (2011). doi:10.1002/mnfr.201000408.
関連項目
ブドウ
ドライフルーツ
ガリバルディ・ビスケット
更新日時:2019年8月4日(日)06:08
取得日時:2019/08/16 19:15