レント_(ミュージカル)
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"RENT"
12年以上にわたって『レント』が上演されていたニューヨーク・ブロードウェイのネダーランダー劇場
作曲ジョナサン・ラーソン
作詞ジョナサン・ラーソン
脚本ジョナサン・ラーソン
原作プッチーニオペララ・ボエーム
上演1993 ワークショップ
1994 オフ・ブロードウェイ
1996 ブロードウェイ
1996 アメリカ国内ツアー
1998 ウエストエンド
1998 オーストラリア
1998 東京
1999 メキシコシティ
2001 イギリス国内ツアー
2003 ウエストエンド
2005 映画化
2007 ウエストエンド
2008 ブエノスアイレス
2009 アメリカ国内ツアー
2010 ニュージーランド
2010 ハリウッド・ボウル
2010 リマ
2018 東京
受賞ピューリッツァー賞 戯曲部門
トニー賞 ミュージカル作品賞
トニー賞 ミュージカル脚本賞
トニー賞 オリジナル楽曲賞
ドラマデスク賞
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『レント』(RENT)は、アメリカ合衆国ミュージカル1996年2月13日オフブロードウェイのニューヨーク・シアター・ワークショップで初演された。大成功のうち同年4月29日ブロードウェイのネダーランダー劇場に舞台を移して商業公演が始まった。以来12年4か月で連続上演5140回という、現在では歴代11位のロングラン公演記録を残し、ブロードウェイの『レント』は2008年9月7日にその幕を下ろした。

現在でもアメリカ合衆国内では"RENT"はツアーとして各地で地方公演が行われているほか、今日までに日本を含む世界15カ国で各国語版の『レント』が上演されてきた。また、ハリウッドで映画化もされアメリカ合衆国では2005年11月、日本では翌2006年4月に劇場公開された。
概要

『レント』は、プッチーニオペララ・ボエーム』の甘く美麗な世界(1830年から1831年パリカルチエラタン)を現代の粗暴な喧噪の中(1989年から1990年ニューヨークイーストヴィレッジ)に置き換えるという構想のもと、ジョナサン・ラーソンが作詞・作曲・脚本を担当し、ほぼ独力で書き上げたミュージカルである。

1996年2月13日オフブロードウェイのニューヨーク・シアター・ワークショップで開幕、同年4月29日にはブロードウェイに舞台を移して大成功を収めた。同年度のトニー賞ミュージカル部門で最優秀作品賞、最優秀脚本賞、最優秀オリジナル作曲賞、最優秀助演男優を受賞、またピューリッツァー賞ドラマ部門でも最優秀作品賞を受賞するなど、数々の栄冠に輝いた。

米国三大ネットワークTV局のひとつであるNBCの朝番組"TODAY"の生中継(2005年8月4日)で映画版キャストがロックフェラープラザにおいて劇中歌を歌った際、司会者は『レント』のことを「史上、最も成功したミュージカル」(註:当時において)と評した。

『レント』は、音楽的には「X 世代」や「MTV 世代」のロックミュージックと伝統的なブロードウェイ ミュージカルとの融合を意図したものであり、またプロットとしては現代都市社会のさまざまな若者の生き方を基調としている。エスニック マイノリティ(少数民族)、セクシャル マイノリティ(性的少数者)、麻薬中毒HIV/AIDSなどといった、それまでの主流派ミュージカルでは敬遠されていた人々や題材を幅広く取り上げている点でも画期的な作品である。

『レント』が都市伝説的人気を得るようになった理由のひとつとして、原作・作詞・作曲・脚本を手がけたジョナサン・ラーソン本人の今や神話的となった「事情」が挙げられる。ラーソンは7年の歳月をかけて彼の最初のミュージカルであるこの大作を書き上げたが、その開幕を目前にしたプレビュー公演初日の1996年1月25日未明、見逃されていたマルファン症候群に起因する胸部大動脈瘤破裂によって35歳で急死した(詳細は下記「伝説とエピソード」の項を参照)。

なお、『レント』には熱狂的なファンが世界中に多く存在し、彼らは「レントヘッド」と呼ばれている。
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この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。あらすじの書き方を参考にして、物語全体の流れが理解できるように(ネタバレも含めて)、著作権侵害しないようご自身の言葉で加筆を行なってください。(2016年3月)(使い方

1989年12月24日から、ちょうど1年間のニューヨークのイーストヴィレッジが舞台。元ロックミュージシャンのロジャーと、ルームメイトで自称映像作家のマークは、スクウォッターハウス化した倉庫ビルを占拠してボヘミアン的な日々を送っているがビルのオーナーのベニーから滞納している家賃(作品名『レント』は「家賃」の意)を支払うか退去するよう求められている。なお、ロジャーとマークは性的指向において「ストレート」である。(詳細は下記「主な登場人物」の項を参照)

前述の二人を中心に、ゴーゴーダンサーで薬物中毒者であるミミ(彼女の性的指向もストレートである)、大学で「コンピューター時代の哲学者」として教鞭を取る知性を持つゲイのコリンズ、ストリートドラマードラァグクイーンでもあり名前のとおり天使のような性格のエンジェル、アングラパフォーマーでバイセクシュアルのモーリーン、ハーバード大学出身でレズビアンのエリート弁護士のジョアン。以上が主要登場人物である。

彼・彼女らが「叶えきれない夢」を追い「自分たちではどうにもできない」ようにも見える「現実」に辟易しつつ貧困や病魔に苛まれる日々の生活の中に「愛と生きることの喜び」を見い出していく。

主要登場人物の中にはゲイレズビアンヘロイン中毒、そしてHIV陽性の者もおり、社会によって「マイノリティ」の枠に属さざるを得ない背景を持つ登場人物たちの個性、そして彼・彼女らが歌う「革命的」とも評されたラーソンによる劇中歌によって1980年代終わりのニューヨークの世相と今では失われた「ボヘミアン イーストヴィレッジ」の世界が鮮やかに描かれていく。

主要登場人物のなかのカップルの関係破綻や友の死により、これまでずっと固く結ばれてきた彼・彼女らが共有してきたお互いへの愛情は一旦は壊れかける。血縁関係がある家族よりも、家族だったはずなのに。どうしてこんなことになったのか、と彼・彼女らは悩みつつも「別れ」が訪れる。

しかし劇中ラストに差しかかる直前に起こった或る出来事により、彼・彼女らは失いかけた友情と愛を取り戻す。今日を生きるしかない、だから前を向いて生きてゆく。以前は見ることができなかった「自分たちの未来」が見える。
主な登場人物


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