レベルE
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レベルE
ジャンル
SF少年漫画
漫画
作者冨樫義博
出版社集英社
掲載誌週刊少年ジャンプ
レーベルジャンプ・コミックス
発表期間1995年42、46、50号
1996年3・4合併、5・6合併、11、
15、19、22・23合併、28、32、
37・38合併、42、46、51号
1997年3・4合併号
(月1連載)
巻数全3巻(ジャンプ・コミックス)
全2巻(コミック文庫SJR
話数全16話
アニメ
原作冨樫義博
監督加藤敏幸
シリーズ構成花田十輝
脚本花田十輝
ふでやすかずゆき
鈴木雅詞
キャラクターデザイン竹田逸子
音楽梁邦彦
アニメーション制作スタジオぴえろ
david production
製作テレビ東京
スタジオぴえろ
放送局テレビ東京 ほか
放送期間2011年1月10日 - 4月4日
話数全13話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメラジオ

『レベルE』(レベルイー、LEVEL E)は、冨樫義博による漫画作品。
概要

山形県を舞台にオカルト的な要素の強い、宇宙人を題材としたSF漫画。地球にやって来たドグラ星のバカ王子が暇つぶしに起こす悪ふざけを軸とした物語がオムニバス形式で展開される。

週刊少年ジャンプ』誌上において1995年42号から1997年3・4合併号まで掲載。『幽☆遊☆白書』に続く、作者3作目となる連載作品。「アシスタントを使わず一人で描いたらどうなるか」ということに挑戦した作品であるため、同誌としては異例の月1での連載となった。

タイトルは冨樫が当時見ていた映画『LEVEL4(英語版)』をもじってつけたが、エイリアン(Alien)の頭文字をEだと勘違いしていたため「レベルE」と命名された。担当にそれを指摘された冨樫は「『E.T.』のEだ」と苦しくも弁解したと吐露している[1]

作中、山形県勢初のベスト8進出を熱望する高校野球ファンが登場する。これは1995年発表当時、山形県勢は高校野球では春夏通じてベスト8に入ったことがなく、新潟県勢と共に下位に甘んじていたため[注 1]

2011年テレビ東京系列(TXN)でアニメ化された。
構成

全16話からなる本作は、内容から8編に分けることができる。これらに正式な名称はついていないが、本稿では独自研究として便宜的に以下の様に呼ぶ。
バカ王子・地球襲来編:No.001 - 003、単行本1巻に収録。

食人鬼編:No.004・005、1巻に収録。

原色戦隊カラーレンジャー編:No.006 - 009、2巻収録。

マクバク族サキ王女・ムコ探し編:No.010・011、2・3巻に収録。

高校野球地区予選編:No.012・013、3巻に収録。

原色戦隊カラーレンジャー・人魚編:No.014、3巻に収録。

バカ王子・結婚編:No.015、3巻に収録。

バカ王・ハネムーン編:No.016、3巻に収録。

全ての作品が世界設定を共有しているものの基本的にはオムニバス形式であり、各編毎の繋がりは薄い。ただしシリーズとして関連性の高い話も存在し、以下に大別される(シリーズ名は便宜的に付けたものであり正式表記ではない)。
バカ王子シリーズ(「バカ王子・地球襲来編」、「バカ王子・結婚編」、「バカ王・ハネムーン編」)
狂言まわし的な役割をもつバカ王子が、特に中心に位置し、ストーリーに積極的に関るシリーズ。
カラーレンジャーシリーズ(「原色戦隊カラーレンジャー編」、「原色戦隊カラーレンジャー・人魚編」)
5人の小学生からなるカラーレンジャーを中心としたシリーズ。「原色戦隊カラーレンジャー編」はテレビゲーム『
RPGツクール』をモチーフとしている。
その他(「食人鬼編」、「マクバク族サキ王女・ムコ探し編」、「高校野球地区予選編」)
他のシリーズとの関連性の低い物。ただし「高校野球地区予選編」は「バカ王子・地球襲来編」との関係がやや強い。
あらすじ
バカ王子・地球襲来編

高校進学に伴って、山形で一人暮らしを始めることになった筒井雪隆は、引っ越したその日に自分より先に自分の部屋で勝手に生活している自称宇宙人の男に出会う。追い出そうとする雪隆だが、男に言いくるめられ、結局彼を同居させた上、宇宙人であることも認めざるを得なくなってしまう。落ち着く間もなく雪隆の周りには、男をめぐって人間の宇宙人研究機関員、宇宙からやって来た男を王子と呼ぶ護衛達、さらには山形周辺を縄張りとする好戦的な宇宙戦闘民族ディスクン星人まで動き出し、風雲急を告げ始める。しかし、雪隆達の不安をよそに、当の本人は全く緊迫感無く悠々とショッピングを楽しんでいた。
食人鬼編

林間学校の途中、同級生が同じ学校の何者かに喰われるところを偶然目撃してしまった悪ガキ4人組は、次は自分達の番ではないかと怯え、自己防衛のために犯人探しを始めた。しかしその矢先、4人の内の1人が姿を消す。いよいよ切羽詰った彼らは、知り合いの怪しい人物に助けを求め、とあるつぶれかけの精神クリニックを紹介される。

この短編のみ王子が作中で描いた漫画(劇中劇、アニメ版では携帯のゲーム)となっている。
原色戦隊カラーレンジャー編

バカ王子が次の退屈しのぎに選んだのは、東京に住む5人の小学生。学校帰りの5人を自身の宇宙船へさらって来た王子は、半ば無理やり、変身ヒーロー原色戦隊カラーレンジャーへと改造してしまう。そんな王子の思惑に抵抗を続ける5人だったが、王子の悪巧みは着々と進んでいた。
マクバク族サキ王女・ムコ探し編

常に宇宙を放浪しているマクバク族は、雌のみで構成され、繁殖期になると、女王が種族を代表して異種族の雄性体のひとりと交配し何万という子孫を残す。しかし交配された種は数世代以内に必ず絶滅する。そんなやっかいな種族が地球に目を付けやって来ることを知ったクラフトたち3人は、マクバク族王女のムコ探しを阻止するためにボディーガードとして同行、あれやこれやと邪魔する。そんなクラフトたちの妨害工作も空しく、王女は目当ての相手を見つけ、さらに相手も王女に一目惚れの相思相愛になってしまう。
高校野球地区予選編

夏の高校野球山形県予選。あと一勝で甲子園という所まで進んだ雪隆たち如月高校野球部だったが、勝ち進むに従って突然部室の窓ガラスが割れるなどポルターガイスト現象が頻繁に起こるという問題も抱えていた。それについて様々な推測をしながらも、目の前に迫った甲子園への興奮もあり、それ程問題にもしなかった雪隆たちだが、県予選決勝の日、突然今までで最大の怪奇現象に見舞われる。雪隆達の応援に行く途中、偶然その怪異を目撃したディスクン星人のラファティの知らせで事件を知ったクラフト達は、救出方法を模索する。

いわゆるフーダニットの構成となっている。
原色戦隊カラーレンジャー・人魚編

ある企業の重役が尾の先が2つに分かれている宇宙人・ツインテールマーメイドを落札した。しかし彼は、マーメイドに嘘をついてしまい、彼女の舌により刺し殺される。彼女は密猟業者に解放を懇願するが、密猟業者達は約束を守る気など無く、彼女でさらに一儲けしようと企む。そんな頃、「原色戦隊カラーレンジャー」の1人・清水が父の仕事の都合で、アメリカに転校することになる。清水は寂しさを素直に表現できず強がって誤魔化そうとするも、他の仲間と喧嘩になってしまう。そんな清水と、傷つき倒れたマーメイドが出会う。
バカ王子・結婚編

しばらく姿を見せていなかったバカ王子が突然、雪隆の部屋を訪れた。神妙な面持ちで、バカ王子は「人に追われているので、かくまって欲しい」と言う。話を聞いてみると、王子を追っているのは、王子の実弟にしてドグラ星の第2王子モハン=キ=エト・ドグラとバカ王子の許嫁ルナ=ミ=マド・マグラであると言う。彼らの目的は、バカ王子とルナの結婚。ドグラ星において王位継承権を持つ者は、満20歳までに王妃候補を選定して結婚の儀を執り行わないと王位継承権が次順の王子に移る。結婚したくないし面倒だから国王にもなりたくないバカ王子と、バカ王子を国王にしたくないクラフトらの利害が初めて一致し、協力して結婚阻止に乗り出す。
バカ王子・ハネムーン編

歳月は流れ、バカ王子と雪隆が出会って10年近くが経過した。王子は結局ルナと結婚して新王に即位し、娘のカナも7歳になった。ドグラ星の新王朝がようやく軌道に乗ってきたため、バカ王とルナ王妃は遅めの新婚旅行に出かけた。しかし、運悪く革命商社クイーンツという武装テロ組織の一味に誘拐されてしまう。
登場人物
ドグラ星人・マグラ星人

バカ王子の故郷であるドグラ星とその衛星であるマグラ星の人間。ドグラ星とマグラ星の間には古くからの支配従属的な因習が残っており、マグラ星の無血革命での解放を目指すマグラ同盟という結社が存在する。名前の由来は夢野久作の小説「ドグラ・マグラ」から。
バカ王子(バカ=キ=エル・ドグラ)
- 浪川大輔 / 子供時代 - 高倉有加本作の主人公でドグラ星第1王子。全宇宙規模の会議へと参加するための移動中に地球に飛来。宇宙一とも称される天才的な頭脳を持つが、同時にその性格の悪さも比類なきものであり、人が真剣に悩んだり苦しんだりする姿を見るのが趣味で、「民衆の支持を下げずにいかに苦しめるか」といった意地悪にばかり能力を浪費している。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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