レバノン軍
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レバノン軍
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軍旗
派生組織レバノン陸軍
レバノン海軍
レバノン空軍
総人員
兵役適齢18歳から30歳、6ヶ月の徴兵、または志願(2005年)
適用年齢18歳?49歳の男性: 821,762人(2005年)
-適齢総数18歳?49歳の男性: 974,363人(2005年)、年齢 18歳?49歳の男性: 821,762人(2005年)
関連項目
歴史レバノン内戦
レバノン侵攻
レバノン紛争 (2008年)
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レバノン軍(レバノンぐん、Lebanese Armed Forces, LAF)は、レバノン国軍である。陸軍海軍空軍の三軍から成る。
概要Bab_al-Tabbaneh地区とJabal_Mohsen地区の宗派対立にて双方の境界線上で警備にあたるレバノン陸軍部隊。

レバノン軍の主な任務は(宗派間のトラブルの仲裁をはじめとする)国内の治安の安定と維持であり、国境警備に救助活動、消防活動、それに麻薬密輸の取り締まりを行っている。また、レバノン内戦や度重なるイスラエルの攻撃で破壊されたインフラストラクチャーの復興や、国内中に敷設された地雷撤去も任務として重要視されている。

三軍はLAFの司令部に指揮されており、司令部は首都ベイルートの東のヤルゼに位置している。

計6つの軍関係大学・学校が存在する。何人かの士官候補生は他国に送られ、追加の教育を受ける場合がある(アメリカ、フランス、イギリス、シリア等)。

レバノン軍の装備は約85%がアメリカ製で、残りはイギリス製やフランス製、ソ連製である。初期はフランス製が主流だったが、内戦以降は断続的にアメリカによる装備の供与が行なわれ、内戦末期の「解放戦争」時には(アメリカからの供与が断たれた)アウン将軍派政府軍にT-55などソ連製の装備がイラクから供与された。内戦終結後は再びアメリカが主軸となって供与が再開された。さらに各宗派の民兵組織やパレスチナ人組織から回収した装備も使用されている。

2006年レバノン侵攻においては兵士22人が死亡し、63人が負傷。対空攻撃を除いて、イスラエル軍との直接的な衝突は見られなかった。しかし、イスラエル軍の空爆においてはレバノン軍部隊や施設が攻撃対象となった。停戦後の9月以降、国連レバノン暫定軍と共に南部への進駐(イスラエル軍とヒズボラの兵力引き離し)を開始している。

国防大臣はサミール・ムクビル(2014年10月現在)。

2020年現在、シリア内戦の影響を受けて、シリアとの国境地帯でアル=ヌスラ戦線との散発的な戦闘が発生している。また、アメリカ、EUサウジアラビアイランなどから資金及び装備の援助が度々行われている。一方、同年、レバノンは深刻な経済低迷状態に見舞われており、6月30日には兵士に提供する食事から肉が抜かれることが発表された[1]
レバノン陸軍
編成

総員71,800人。レバノン領土は、5個管区に分かれる。陸軍の作戦単位は、旅団であり、13個旅団から成る。その外、6個独立特殊作戦大隊、2個砲兵連隊、3個支援連隊が存在する。
装備

※すでに退役した物も含む。レバノン軍の兵士
歩兵用小銃・短機関銃
アメリカ製:M16CAR-15M4カービン旧ソ連製:AK47/AK47S/AKM/AKMSAK-74/AKS74U東ドイツ製:STG-941西ドイツ・ドイツ製:H&K G3HK33MP5ベルギー製:FN FALFN P90
歩兵用拳銃・狙撃銃・軽機関銃・重機関銃・携帯ロケットランチャー
アメリカ製:M40スナイパーライフルブローニングM2 12.7mm重機関銃M72 LAW旧ソ連製:SVDPKMRPKRPG-7スペイン製:M65ロケットランチャーベルギー製:ミニミ軽機関銃FN MAG機関銃、ブローニング・ハイパワー拳銃製造国多数:各種迫撃砲
主力戦車
旧ソ連製:T-54/T-55中戦車アメリカ製:M48A5中戦車、M60A3主力戦車(2009年に供与予定)旧西ドイツ製:レオパルト1中戦車(旧ベルギー陸軍
歩兵戦闘車
AIFV(旧ベルギー陸軍。25mm機関砲を装備)
装甲兵員輸送車
アメリカ製:M113装甲兵員輸送車(派生形のM577コマンドポストを含む)、コマンドウ装甲車フランス製:VAB装甲車パナール M3AMX-VCI(AMX-13軽戦車から派生した装軌式APC)ポルトガル製:Chaimite
軽戦車・装甲車
フランス製:AMX-13軽戦車AML 90装甲車イギリス製:サラディン装甲車フェレット装甲車アメリカ製:T17E1 Staghound
火砲
アメリカ製:M101 105mm榴弾砲M102 105mm榴弾砲M114 155mm榴弾砲M198 155mm榴弾砲M40 106mm無反動砲旧ソ連製:M-30 122mm榴弾砲D-30 122mm榴弾砲M-46 130mmカノン砲2A36 152mmカノン砲フランス製:M50 155mm榴弾砲
対空兵器
アメリカ製:M42ダスター自走高射機関砲旧ソ連製:ZPU-1 / ZPU-2 / ZPU-4ZU-23-29K32(SA-7グレイル)携帯式地対空ミサイル
対戦車ミサイル
フランス製:ENTACミランアメリカ製:BGM-71 TOW旧ソ連製:9M14(AT-3サガー)、9M133(AT-14スプリガン)
自走多連装ロケットランチャー

BM-21、BM-11、RM-70
軍用車輌
イギリス製:ランドローバー・ディフェンダー90アメリカ製:M151 MUTTハンヴィーM35 2.5tトラック、Commercial Utility Cargo Vehicleイスラエル製:AIL M325 ヌンヌン 指揮車両
その他
内戦前にはM1951ヘルメットなどフランス式の軍装が多く用いられていたが、現在の軍装はアメリカ陸軍の物に準じている。現在でも伝統的なM1ヘルメットが用いられる一方、PASGT式の物も普及している。この他に、旧ソ連製のM68ヘルメット、イスラエル製のOR-201ヘルメットも使用されている(いずれも民兵組織からの回収品と見られる)。
レバノン海軍ゾディアックボートに乗る海兵コマンド旅団

レバノン海軍は、23mm連装機関砲を装備した哨戒艇×7隻、機関銃を装備したモーターボート×27隻、フランス製エディク型汎用揚陸艇(LCU)×2隻を保有する。基地はベイルート、ジューニエ、トリポリである。内戦ではほとんど活動する事ができず、稼働していた基地もマロン派キリスト教徒の本拠地であるジューニエに限定されていて、レバノン領海ではイスラエル海軍やシリア海軍、国内の民兵組織の武装船舶[2]が跳梁跋扈する事態になった。内戦末期の「解放戦争」では、親イラクのアウン派政府軍によって海軍基地が総攻撃を受け、その開始直前にレバノン海軍の艦艇が沖合に避難したという逸話もある(当時の海軍司令官ハラウィは親シリアの反アウン派であり、内戦末期にシリアの後押しを受けて大統領となった)。

哨戒艇は内戦後にレバノン軍団から没収した哨戒艇(イスラエル製のドボラ級高速艇を含む)が一部使用されている。なお、ドボラ級は保管された後、イスラエルの南レバノン撤退の際にイスラエルに返還されている。2007年にはドイツから沿岸警備隊や税関で使用されていた中古の哨戒艇や練習艇を供与される事となり、2008年に入ってその一部がレバノンに到着している。

この他に長距離沿岸レーダーを保有していたが、ヒズボラにレーダーの観測情報を提供していた疑いでイスラエル軍の攻撃によって壊滅状態に陥ったといわれる。こちらもドイツの援助によって再建されつつある。

レバノン海軍とは別枠であるがレバノン陸軍の海兵コマンド旅団が存在している。政治情勢などにより断続的であるがアメリカ海軍Navy SEALsから訓練支援を受けており(部隊のエンブレムもNavy SEALsのエンブレムにレバノンスギをあしらったものである)、前掲のエディク型LCUを用いた海軍との共同両用戦訓練も行われている。


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