レッドブル
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この項目では、エナジードリンク製品について説明しています。企業については「レッドブル (企業)」を、その他の用法については「レッドブル (曖昧さ回避)」をご覧ください。

レッドブル

種類エナジードリンク
販売元レッドブル GmbH
発祥国オーストリア[1]
販売開始1987年 (37年前) (1987)
琥珀色
原料カフェイン, タウリン,[2][3] グルクロノラクトン,[4][5][6]ショ糖ブドウ糖ビタミンB群と高山の湧き水
派生品20以上
関連商品クラティン・デーン、レッドブルコーラ、レッドブルエナジーショット、レッドブルシュガーフリー、レッドブルトータルゼロ
公式サイトwww.redbull.com
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レッドブル(: Red Bull)は、1987年オーストリアで誕生したレッドブル社(Red Bull GmbH)が販売しているエナジードリンクである。レッドブルは、1年間で75億缶が販売されており(2019年時点)、世界のエナジードリンクの中で最も高い市場シェアを誇っている[7][8][9][10]
概要

オーストリアの起業家ディートリッヒ・マテシッツは、チャリアオ・ユーウィッタヤータイで初めて紹介・販売した「Krating Daeng」という既存のエナジードリンクに触発された。彼はこのアイデアを受け継ぎ、欧米人の嗜好に合うように成分を改良し、チャリアオと提携して1987年にタイのチャッカポンにレッドブル社を設立した。タイ語でダエン(デーン)とは赤を意味し、クラティン(英語ではガーやインドバイソンとして知られている)は南アジア原産の大型の野生種のである。ユーウィッタヤーの相続人は両方のブランドの過半数の株式を所有しており、同じレッドブルと黄色い太陽のロゴを使用しながら、タイと西欧のそれぞれの市場で別々の飲み物を販売し続けている。

レッドブルは、背の高いスリムなブルーシルバーの缶に入って販売されている[11]。当初は、通常のフレーバーと無糖タイプのみで販売されていたが、2013年からは人工的なフルーツフレーバーの「カラーエディション」が追加された[12]。レッドブル社のスローガンは「レッドブルは翼を与える[13]」、時折「No Red Bull, no wings」(レッドブルがなければ翼はないの意)である。レッドブルは、伝統的なマスマーケティングのアプローチを踏襲するのではなく、レッドブル・クリフダイビング・ワールドシリーズ、レッドブル・エアレースレッドブル・クラッシュドアイス、ストラトススペースダイビングプロジェクトのような目立ったスタントなど、独自のエクストリームスポーツイベントシリーズを通じて認知度を高め、「ブランド神話[14] [15]を作り上げてきた[16]

レッドブルのマーケティングには、複数のスポーツチームのオーナーシップ(フォーミュラ1チームのレッドブル・レーシングスクーデリア・アルファタウリサッカークラブのRBライプツィヒレッドブル・ザルツブルクFCリーフェリングレッドブル・ブラガンチーノニューヨーク・レッドブルズ)、セレブリティのエンドースメント、レコードレーベルのレッドブル・レコードを通じた音楽なども含まれている。レッドブルのEOEには雄牛がデザインされている

エナジードリンクは、アルコールと一緒に摂取すると中毒状態の影響を隠してしまうなどの健康リスクがあり[17]過剰摂取や反復摂取心臓疾患精神疾患を引き起こす可能性があるとされてきた[18] [19]。しかし、欧州食品安全機関(EFSA)は、レッドブルやその他の一般的なエナジードリンクの適度な消費は安全であり、標準的なレッドブル缶に含まれるカフェインの量は、エナジードリンクの他の代表的な成分やアルコールと悪影響を及ぼす可能性は低いと結論付けている[20]。エナジードリンクにはカフェインと砂糖が与える効果があるが、他の多種多様な成分が影響を与えているという明確な証拠はない[21]
歴史

1978年に設立されたTCファーマシューティカル・インダストリーにより、「Krating Daeng(グラティン・デーン)」(タイ語で、「赤いガウル」という意味。ガウルはウシ亜科の動物。)の名前でタイで開発された。その経営者であるチャリアオ・ユーウィッタヤーは、元々TCマイシンという会社を設立し、痛み止めの製造・販売を行なっていた。

当初、タイではOsotspaが代理で販売を行なっていたリポビタンD大正製薬)が、ほぼタイでの市場を独占していた。そこでTCファーマシューティカルはターゲットを低所得者層に絞り、積極的な売り込みを行なった。しかし、独自開発したM150やリポビタンDを擁するオソサッパー社を上回ることは出来ず、マーケットシェアは10%強に留まっている。

1984年にオーストリア人のディートリヒ・マテシッツが国際的な販売権を獲得。独自の配合で数年をかけて改良を行い、Red Bull「レッドブル」の名称で販売を始めた。マテシッツは、ビジネスで日本に来た際に、日本を中心とするアジア諸国で栄養ドリンクが大きな市場を形成している事を知り、欧米でも同種のビジネスが成り立つのではないかと考え、調査を進めている内にKrating Daeng(クラティン・デーン)に出会ったという。また、商品開発に当たっては、特に日本のリポビタンDから大きな影響を受けているとインタビューで語っており[22]、その成分が参考にされた[23]

日本では現地法人のレッドブル・ジャパン株式会社(東京都港区白金台に所在)が販売及び輸入を担当。2005年12月、初めてクラブやバーに登場し、その後の2006年4月より、関東・関西地区のセブン-イレブンでの販売を皮切りにファミリーマート(2006年6月 - )や一部のエクソンモービル(現・ENEOS)のガソリンスタンドでも販売されたほか、その後はコンビニなどでも販売する。2013年5月からはキリンビバレッジ株式会社と販売ライセンスに関する契約を締結し、「レッドブル・エナジードリンク」と「レッドブル・シュガーフリー」の各185 ml缶を同社が管轄する自動販売機で販売を開始した[24]。なお、日本で売られているレッドブルは各個原産国が異なっており、オーストリアの他にスイスなどの原産国が見受けられる。

2021年2月1日より日本では価格改定を実施。あわせて185ml缶が在庫限りで終売となる[25]

その後、2022年1月18日には473mlが登場した。
キャッチコピー

レッドブルエナジードリンクはヨーロッパ地域は元より、北アメリカ地域や、オセアニア、アフリカ、そして、アジアにも進出した。アメリカイギリス、日本などでは「レッドブル、翼を授ける。 (Red Bull Gives You Wings) 」のキャッチコピーが使われている。

当然ではあるが、レッドブルを飲んでも翼は生えてこないため、このキャッチコピーは虚偽広告だとして、2010年代にアメリカとカナダの消費者が集団訴訟を起こし、レッドブル社が和解金を支払った事例がある[26]
成分

レッドブルにはカフェインが含まれている。レッドブルを含めた主な飲料のカフェイン含有量は以下の通り。

レッドブル (250 ml缶) 1本 80 mg (32 mg/100 ml)
[27]

コーヒー1杯 40 - 180 mg

お茶1杯 50 - 80 mg

コーラ系1缶 30 - 50 mg

栄養ドリンク系1瓶 30 - 80 mg

製品一覧

以下はレッドブルの製品一覧であるが、オーストリアのレッドブルとタイのKrating Daengとは会社も中身も全く異なっている。
日本

レッドブル 185ml 翼をさずける

レッドブル 250ml ココロ、カラダ、みなぎる。

レッドブル 330ml(ボトル缶) あける。しめる。あける。しめる。

レッドブル 355ml ビッグな翼でエネルギッシュに羽ばたこう

レッドブル 473ml
[28] さらにビッグな翼、新登場。

レッドブルシュガーフリー 185ml カロリーオフ、エナジーチャージ。

レッドブルシュガーフリー 250ml 無糖の翼、さずかっちゃう?

レッドブルシュガーフリー 355ml ビッグな無糖の翼、新登場!

レッドブルブルー・エディション 185ml ブルーベリーフレーバー 2014年6月10日発売。

レッドブルブルー・エディション 185ml ぶどうフレーバー 2015年9月22日発売。

レッドブルスプリング・エディション 185ml さくらフレーバー 春に羽ばたく翼。2016年2月16日発売。

レッドブル サマー/イエロー・エディション 185ml / 250ml - トロピカルフルーツフレーバー ココロ、輝く翼。 ひと味違う翼、授かっちゃう? 2015年7月7日発売。

レッドブルホワイト・エディション Fresh Breeze 185ml / 250ml - ホワイトピーチフレーバー フレッシュに弾ける翼。2020年3月3日 185ml発売。2020年12月1日 250ml発売。定番化。

レッドブルサマー・エディション Sunny Beam 185ml - 洋梨&パッションフルーツフレーバー 夏を輝かせる翼。2020年6月16日発売。

レッドブルグリーン・エディション Refreshing Splash 250ml - ライムフレーバー ビッグサイズを、心躍る価格で。2021年2月2日発売。

レッドブルパープル・エディション Mystic Magic 250ml - 巨峰フレーバー 魅惑的な、魔法の翼。 甘酸っぱさ弾けるエナジー。 2021年6月8日発売。2022年3月29日自動販売機限定で再販売。2023年3月7日定番販売。

レッドブルレッド・エディション Wild Passion 250ml - スイカフレーバー みなぎる、情熱の翼。2021年10月26日発売。

レッドブルオレンジ・エディション Sunrise Spark 250ml - 伊予柑フレーバー 陽気さ広がる、光の翼。2022年2月1日発売。

レッドブルルビー・エディション Vivid Flash 250ml - マンゴスチンフレーバー 多彩に映る、煌めきの翼。2022年4月26日発売。

レッドブルブルー・エディション Ocean Blast 250ml - ライチフレーバー ココロ波打つ、ライチ味。 2022年7月19日発売。

レッドブルレッド・エディション Groovy Fuzz 250ml - ストロベリー&アプリコットフレーバー  鳴り響く、鼓動の翼。2022年9月27日発売。

レッドブルサマー・エディション 250ml - マンゴーパイナップルフレーバー まぶしい夏へ駆け出せ。2023年6月6日発売。

レッドブルウインター・エディション 250ml - マスカットフレーバー 華やかに広がる、芳醇な味わい。2023年10月3日発売。

レッドブルスプリング・エディション 250ml - トロピカルピンクグレープフルーツフレーバー さわやかな甘み弾ける、ピンクグレープフルーツ味。2024年3月19日発売。

海外[29]レッドブル・コーラ

レッドブル

レッドブル・シュガーフリー

レッドブル・コーラ

レッドブル・トータルゼロ

レッドブル・ザ・レッドエディション

レッドブル・ザ・ブルーエディション

レッドブル・ザ・シルバーエディション

レッドブル・ザ・グリーンエディション

レッドブル・ザ・サマーエディション

レッドブル・ザ・ウインターエディション

レッドブル・ザ・ホワイトエディション

レッドブル・ザ・オレンジエディション

タイ産のグラティン・デーン

ゴールデンブル

エキストラ

宣伝活動
スポーツスポンサー2011年に横浜市元町商店街で行われたデモ走行。ドライバーはトロ・ロッソセバスチャン・ブエミ

レッドブルはスポーツを通じて積極的な宣伝活動を行っている。2009年には162分野の500人近いスポーツ選手を支援した[30]エクストリームスポーツeスポーツ (海外ではスポーツの一種とされる) のイベントへのスポンサー活動を精力的に行なっており、若年層の支持が非常に大きい。

オーナーのマテシッツはモータースポーツの愛好家であり、F1BMXmotoGPダカール・ラリーNASCARなどにも広く関わっている。また飛行機コレクターとしても知られており、多数のレストア機のデモ飛行やエアレースのスポンサードを行っている。
モータースポーツ
レッドブルF1(2018年)
F1
1995年から2004年まではザウバー、2001年から2002年まではアロウズのスポンサーを務めていたが、2004年にはF1撤退を表明したジャガーチームを買収し、2005年からレッドブル・レーシングとして参戦し、選手権4連覇の実績を残した。


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