座標: ⇒04h 14m 47s, ?62° 32′ 56″
レチクル座Reticulum
レチクル座の恒星
属格形Reticuli
略符Ret
発音[r??t?kj?l?m]、属格:/r??t?kj?la?/
象徴レティクル
レチクル座(レチクルざ、Reticulum)は、現代の88星座の1つ。18世紀半ばに考案された新しい星座である。この星座のモチーフは、「レティクル(英語版)」と呼ばれる、望遠鏡の視野に照準のために設けた線である[1][3]。日本では、星座の全域を見ることができない。全天で7番目に小さな星座で、明るい恒星もない。
主な天体
恒星「レチクル座の恒星の一覧」も参照
2022年4月現在、国際天文学連合 (IAU) によって1個の恒星に固有名が認証されている[4]。
HD 23079:太陽系外惑星がある。国際天文学連合の100周年記念行事「IAU100 NameExoworlds」でブラジルに命名権が与えられ、主星はTupi、太陽系外惑星はGuaraniと命名された[5]。
そのほか、以下の恒星が知られている。 レチクル座は、18世紀中頃にフランスの天文学者ニコラ・ルイ・ド・ラカーユによって考案された。「レティクル」とは、天体望遠鏡で恒星の位置観測を行う場合、接眼レンズの焦点面に、視野の中心を示したり視野を分割するために張る照準線のことである[注 1]。ラカーユは菱形にもレティクルを張っており、これがモチーフとされた。初出は、1756年に刊行された1752年版のフランス科学アカデミーの紀要『Histoire de l'Academie royale des sciences』に掲載されたラカーユの星図で、レティクルの星座絵と「le Reticule Romboide」というフランス語の名称が描かれていた[3][12][13]。
α星:見かけの明るさ3.36等の3等星[6]。レチクル座で最も明るい恒星。
β星:見かけの明るさ3.833等の4等星で分光連星[7]。レチクル座で2番目に明るく見える。
ε星:見かけの明るさ4.44等の4等星[8]。太陽系外惑星が発見されている[8]。
ζ星:見かけの明るさ5.54等のζ1[9]と5.228等のζ2[10]の連星系。太陽系から約39.3 光年の位置にあり、ζ1・ζ2ともに太陽によく似たG型主系列星。1961年9月に起きたとされる「ヒル夫妻誘拐事件」は、ヒル夫妻を誘拐した異星人がこの星系の惑星から来たとする説が出されたことから「The Zeta Reticuli Incident」と呼ばれることもある[11]。
星団・星雲・銀河
NGC 1313:棒渦巻銀河。とけい座、みずへび座との境界近くにある。
NGC 1559:渦巻銀河。α星のそばにある。
NGC 1543:楕円銀河。ε星のそばにある。
NGC 1574:楕円銀河。α星のそばにある。
由来と歴史