レクサス・LFA
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レクサス・LFA
LFA10型
フロント
リア
概要
製造国 日本
販売期間2010年12月 - 2012年12月(生産終了)
設計統括棚橋晴彦
ボディ
乗車定員2名
ボディタイプ2ドアクーペ
駆動方式後輪駆動
パワートレイン
エンジン1LR-GUE型 4.8L V型10気筒
最高出力標準車
412kW (560PS) /8,700rpm
スペシャルエディション
419kW (570PS)
最大トルク470N・m (48.9kgf・m) /6,800rpm
変速機6速セミAT(ASG)
前前: ダブルウィッシュボーン
後: マルチリンク
後前: ダブルウィッシュボーン
後: マルチリンク
車両寸法
ホイールベース2,605mm
全長4,505 mm
全幅1,895 mm
全高1,220 mm
車両重量1,480-1,580 kg
その他
生産工場トヨタ自動車 元町工場
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室内

LFA(エルエフエー、Lexus LFA)は、トヨタ自動車が展開する高級車ブランド「レクサス」が、2010年12月から2012年12月にかけて限定500台生産・販売した2人乗りのスーパーカーである。

IS F」(2007年発売)に始まったレクサスのプレミアムスポーツ「F」シリーズ("F"は富士スピードウェイの頭文字に由来)の頂点に立つと同時に、「世界超一級レベルの運動性能と超一流の感性と官能を持ち合わせるスーパースポーツカー」として世に送り出すべく開発された、レクサス初のスーパーカーである。莫大な開発費をかけたため、3750万円という価格にもかかわらず赤字であったという。しかしLFAの開発によって培われた現代FRスポーツカーのノウハウ及び素材技術や思想はその後のレクサス車に大きな影響を与えており、生産終了後の現在も公式ウェブサイトではレクサス・Fシリーズの頂点に君臨するものとして紹介されている。

2005年2007年プロトタイプコンセプトカーである「LF-A」が公開された後、2009年東京モーターショーで市販モデル「LFA」が発表された。途中リーマン・ショックによりトヨタの経営は赤字に傾いたものの開発は続行され、2010年12月15日から愛知県のトヨタ自動車元町工場「LFA工房」にて生産が開始された。ほぼ全てを職人によるハンドメイドにより1日1台のペースで、2012年12月14日までの25か月をかけて500台の生産が行われた。
歴史
開発計画?試作・試験車両製作

2000年冬、北海道で社内外の車を持ち込む恒例の冬季テストを行っていた第一開発センター第一企画部の棚橋晴彦は、夜の飲み屋でセンター長の服部哲夫にスポーツカーを作りたいと直訴し、有志によってLFAの開発が始まった。開始当初はエンジンを「LS」などに採用されているV型8気筒エンジンをベースにすることを考えていた。しかし技術担当副社長の加藤伸一が、「2年経ったらF1に出るんだぞ。V8じゃ寂しいからV10にしろ[※ 1]」と煽り、棚橋も役員を味方につけるためその提言を受け入れた。トヨタで「売れない車を作るな」とうるさいのは基本的に部長クラスで、役員以上からは特に反対の声は無かったという[1]

2003年6月に最初の試作車が完成した。「世界一過酷なサーキット」として知られるドイツニュルブルクリンクにおける初めての走行テストが行われた。この時点で「フロント・ミッドシップエンジン+後輪駆動+トランスアクスル+V10エンジン」という基本的なパッケージングにおいては市販仕様車と変わらない構成で固められていたが、トランスミッションやエンジンの排気量をはじめホイールベースまで異なっており、さらにボディの骨格にはアルミが採用されていた。この車両を社内の役員たちに試乗させていた頃、テストドライバーの成瀬弘の直訴により、味付けは成瀬に一任されることになった。

2005年5月、副社長の岡本一雄の「中途半端にはやるな」という助言から、軽量化とボディ剛性向上のためにシャーシとボディ骨格および外板をアルミ素材からカーボン素材(CFRP)に変更することが決まり、新製法を用いたカーボン素材を豊田自動織機と共同開発することも併せて決定した。

なおこの時点においても一般向けに商品化するか否かということは決まっていなかった。同2005年11月の商品企画会議において、副社長の岡本や豊田章男が「自動車は金儲けだけで無くこういう車も作れるべきだ」「トヨタには夢や憧れを喚起する商品が欠けている」という強力な後押しをしたこともあって、トヨタ自動車より正式なプロジェクトとして認可され、2007年4月になってようやく商品化の許可が下りたという[2]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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