レオン_(映画)
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この項目では、1994年の映画について説明しています。2018年の映画については「レオン (2018年の映画)」をご覧ください。

レオン
Leon

監督リュック・ベッソン
脚本リュック・ベッソン
製作パトリス・ルドゥー
出演者ジャン・レノ
ナタリー・ポートマン
ゲイリー・オールドマン
音楽エリック・セラ
主題歌スティング
シェイプ・オブ・マイ・ハート
撮影ティエリー・アルボガスト
編集シルヴィ・ランドラ(フランス語版)
制作会社ゴーモン
製作会社レ・フィルム・デュ・ドーファン(フランス語版)
配給 ゴーモン・ブエナ・ビスタ・インターナショナル
コロンビア ピクチャーズ
日本ヘラルド映画
公開 1994年9月14日
1994年11月18日
1995年3月25日
上映時間110分(劇場版)
133分(完全版)
製作国 フランス
言語英語
製作費$16,000,000[1]
興行収入 $45,284,974[1]
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『レオン』(: Leon、: Leon: The Professional)は、1994年フランスアクション映画。監督はリュック・ベッソン、出演はジャン・レノナタリー・ポートマンなど。ニューヨークを舞台に、孤独な殺し屋と麻薬密売組織に家族を殺された少女の交流と復讐の戦いを描いている[2]。日本公開時のコピーは「凶暴な純愛」。
あらすじ

ニューヨークで孤独に生きるイタリア系移民のレオンは、プロ殺し屋として、レストランの店主のトニーを介した依頼を完璧に遂行する日々を送っていた。

ある日、「仕事」帰りのレオンはアパートの隣室に住む少女マチルダと知り合う。彼女の顔にアザがあったことからレオンは「どうした?」と聞くが、マチルダは「転んだ」と答えた。実際にはマチルダは実父であるジョセフだけではなく、異母姉のジョアンからも虐待を受けており、継母のマージからはまるで関心を向けられず、幼い弟マイケルにしか心を開けない、閉塞感に満ちた日常を送っていたのだった。「大人になっても人生はつらいの?」と尋ねるマチルダに、レオンは「つらいさ」と答える。

その翌日、ジョセフが麻薬密売組織の「商品」を横領したことを見抜いたスタンスフィールドとその一味がジョセフの部屋に押し掛ける。開き直ったジョセフと一味は銃撃戦となり、マチルダの家族は4歳のマイケルも含め皆殺しにされた。買い物に出掛け、運良く難を逃れていたマチルダは、とっさに隣室のレオンに助けを求め、レオンはしばし逡巡した後に彼女を保護する。

「根が地面についてないということが自分と同じだ」と、鉢植えの観葉植物に強いシンパシーを寄せるレオンに共感を覚えるマチルダは、巧みな駆け引きを駆使し、弟の復讐のため殺しの技術を教えてほしいとレオンに願い出る。「ボニーとクライドや、テルマとルイーズみたいにコンビを組もう」という彼女に戸惑い、暗殺技術を伝授することをためらうレオンだったが、その熱意に押し切られる。レオンはマチルダに戦術の初歩を伝授し、マチルダは家事全般を請け負い、学がないレオンに読み書きを伝授することになった。奇妙な同居生活を始めた二人は、やがて互いに心の安らぎを見出すようになり、複雑な感情と信頼を抱いていく。

ある時、マチルダはスタンスフィールドが麻薬取締局の捜査官であることを突き止める。密売組織の背後には麻薬取締局が絡んでいたのだ。単身でピザの宅配員を装い麻薬取締局に侵入するも、スタンスフィールドに早々に察知され逆に捕まってしまうマチルダ。奇しくも、レオンもマチルダのために、マチルダの一家の殺害に関与した麻薬取締局の捜査官への復讐を開始していた。マチルダの置き手紙を元にレオンは早速麻薬取締局へ乗り込み、拘束されていたマチルダを救出した。

一方スタンスフィールドは、トニー配下の殺し屋が仲間の捜査官を殺害しているのだと目星をつけ、トニーを詰問しに出向く。実はスタンスフィールドこそが、今までトニーを仲介役にレオンに殺しを依頼してきた元締めであった。

全てはレオンの仕業であると確信したスタンスフィールドは翌朝、市警の特殊部隊を総動員してレオンの住むアパートに突入。レオンは激しい銃撃戦を掻い潜りマチルダを脱出させることに成功する。マチルダとはトニーの店で落ち合うことにし、レオン自身は負傷した突入部隊員を装って脱出を試みるもスタンスフィールドに見破られる。レオンの後をつけホテルのロビーで背後から彼を撃つスタンスフィールド。死にゆくレオンを嘲笑いながら見下ろしている。力が尽きる前にレオンはある物をスタンスフィールドの手の中に渡し、それが「マチルダからだ」と伝える。手をひらくとそこには手榴弾の安全ピンがあった。スタンスフィールドはレオンのベストを引き剥がすと胸に複数の手榴弾を見つける。ロビーで大爆発が起きる寸前、スタンスフィールドは「クソッ」とだけつぶやいた。

一人残されたマチルダは、トニーに殺し屋の修行をさせて欲しいと頼むが断られる。レオンの遺産は彼の意志により、トニーが管理して少しずつマチルダに渡されることになった。マチルダは学校の寄宿舎に戻り、レオンの形見となった観葉植物を学校の庭に植えるのだった。
登場人物・キャスト
レオン・モンタナ
演 -
ジャン・レノ本作の主人公。イタリア系移民で超一流の殺し屋。イタリアンマフィアのボスであるトニーからの依頼を受けては暗殺を行うが、「女子供は殺さない」というポリシーを持つ。『仕事』の時には黒のニット帽とオーバルのサングラスを着用している。予定のない日は食事・家事・買い物・筋力トレーニング・観葉植物の世話と、決まった時間に決まったことを行うストイックな日々を過ごしている。唯一の気晴らしはクラシック映画を観ることで[注 1]、新しい作品には疎い。動物好きな一面もある。文盲であり、友達と呼べる人間も一人もおらず、他者と交流しない孤独な日々を送っている。唯一彼が心を許している「友達」の観葉植物の世話が日々の楽しみ。好物は牛乳で、いつも2パック買って、毎日欠かさず飲んでいる。ある日、偶然にも知り合って殺されそうになったマチルダを救う。一緒に暮らすようになり、さらには復讐のために「殺しの技術を教えてくれ」と頼み込まれる。当初は断るが拳銃を窓越しに乱射した彼女の本気さに触れ、仕方なくアパートを引き払うとともに戦術の初歩を教えることになり、奇妙な同居生活をはじめる。
マチルダ・ランドー
演 - ナタリー・ポートマン本作のヒロイン。レオンの住むアパートの同じ階の隣に住む12歳の少女。幼いながらも言動は非常に大人びており、頭の回転も早いため、精神年齢は実際よりも高い印象を受けるが自分の素行不良を自覚しながらも、それを指摘されるのは嫌がる幼稚さもある。大人の目を盗んでタバコを吸う癖がある。父親の再婚相手とは上手くいっておらず、さらには父親や異母姉とも不仲で[注 2]「素行不良」「更生させる」という理由と建前で寄宿舎に入れられている。唯一心を許し合っている幼い弟に会うために時々寄宿舎を抜け出しては帰ってきていた。虐待を受けていることは他所では隠していたが、父親から暴力を受けた傷をレオンに見られ、声をかけられたことで顔見知りとなり、彼がいつも買う牛乳を買いに出かける。しかし、使いを済ませて帰ってくると玄関先に死体となって転がっている父親を発見し、他の家族も死んでいることを察知し、とっさに通りすぎて隣のレオンに助けを求めたことで自身の襲撃を逃れた。だが最愛の弟を殺された復讐心からレオンに殺しの技術を教えてもらう代わりに、学のない彼に読み書きや計算などの勉強を教えることになり、少女と殺し屋との同居生活が始まる。
ノーマン・スタンスフィールド(英語版)(スタン)
演 - ゲイリー・オールドマン麻薬取締局の刑事でありながら、麻薬密売組織を裏で牛耳る男。非常に残忍かつ冷酷非情な性格であり、女・子供を含めて無関係な人間を殺すことに一切の躊躇を見せない。レオンに暗殺指令を出していたトニーは、実は彼の指示で動いていた。クラシック音楽の鑑賞が趣味で、イヤホンで音楽を聴いたり、ジョセフの一家を惨殺した際は、ジョセフにクラシック音楽について語る描写がある。ベートーヴェンモーツァルトブラームスを好んで聴いている。運び屋のジョセフ(マチルダの父親)が麻薬をくすねたことを知り、返却を求めたが応じなかったため、鼻歌を歌いながらマチルダ以外の一家を皆殺しにした。その際、彼の部下がマチルダの幼い弟を殺したことで彼女に憎悪されることになる。エキセントリックな行動が目立ち、麻薬捜査官でありながら自身も麻薬に手を染めている。しかし、頭の回転は早く、なおかつ捜査官としては非常に優秀で能力は高い。レオンがトニーの配下であることを見抜き、次第に彼を追い詰めていく。終盤、大勢の警官及び特殊部隊(ESU)を率いてレオンとマチルダのアパートを包囲・突入。突入部隊員に扮して逃亡を図ろうとしたレオンの行動を察しており戦闘で怪我した彼に更なる致命傷を負わせるものの、レオンが絶命寸前にピンを抜いた手榴弾の爆発で道連れとなり爆死した。
トニー
演 - ダニー・アイエロレオンの雇い主でイタリアンマフィアのボス。


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