レオノーラ・キャリントン
Leonora Carringtonen
誕生日1917年4月6日
出生地 イングランド、クレイトン=ル=ウッズ
レオノーラ・キャリントン(Leonora Carrington、1917年4月6日 - 2011年5月25日)は、イングランドに生まれ、主にフランス、メキシコで活躍した画家、彫刻家、小説家。マックス・エルンストとの出会いを機に、生涯にわたってシュルレアリスムの絵画を制作。メキシコ亡命後、特に1990年代には先住民文化の影響を受けた彫刻作品を発表した。自伝的かつ超自然的な題材を扱った代表作「恐怖の館」「ダウン・ビロウ」「卵型の貴婦人」「耳ラッパ」はいずれも邦訳されている。
背景(英語版)[1]に生まれた。キャリントン家の建物は「クルッキー邸」というゴシック風の大邸宅で、女中、庭師、ハンツマン(キツネ狩りの猟犬係)など多くの使用人を抱えていた。この館は、キャリントンの小説では「クラックウッド」という名称で登場するが、小説家・歴史家のマリーナ・ウォーナー(英語版)によると、監禁、抑圧、懲罰などの象徴であり[2]、晩年に発表された代表作《クルッキー邸》(国立女性美術館蔵)でも、この館から脱出する女性が描かれている(この絵は、生誕100年に再刊された自伝小説『ダウン・ビロウ』の表紙に使用された)[3]。
父ハロルド・キャリントンは裕福な繊維業者で、家業のキャリントン・コットンズ社を、当時、英国最大の繊維会社であったコートールズ(英語版)社[4]に売却し、化学会社インペリアル・ケミカル・インダストリーズの筆頭株主となった。母メイリー(旧姓ムーアヘッド)はアイルランド中部ウェストミーズ県の医師の娘であった。キャリントンは、母メイリーに読み聞かせられたアイルランドの詩人・小説家ジェームズ・スティーヴンス(英語版)の作品、父ハロルドが好んだW・W・ジェイコブズの『猿の手』などの恐怖小説、さらに、ビアトリクス・ポター、エドワード・リア、ジョージ・マクドナルドなどイングランド、スコットランドの童話、ナンセンス文学、幻想文学などの影響を受けているが、最も大きな影響を与えたのは、12歳になるまでいつも一緒に過ごした乳母メアリー・カヴァナから聞いたアイルランドの民話やケルト神話である[5][6]。後にスペインまでキャリントンを連れ戻しに行ったのもメアリー・カヴァナであった(後述)。 カトリック教徒の両親は、キャリントンをイングランド東部エセックスのチェルムスフォードにある聖墳墓修道会の寄宿学校ニューホール・スクール
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