ルーマニアの国章(ルーマニアのこくしょう)では、ルーマニアの歴代政府が制定した紋章を一覧にする。 1989年12月のルーマニア革命によって成立した新生ルーマニアは、1992年9月24日に国章を共産時代のものから王国時代のものに近いデザインに改めた。この国章では、青い盾に金(黄)の鷲が描かれ、さらにその鷲が五分割された青と赤の盾を抱くという意匠になっている。 2016年2月15日にルーマニア上院において、同年6月8日にルーマニア下院において、王国時代もルーマニアの歴史の一部であるということを示すために国章に王冠を復活させる法案が可決された。これにより、鷲の頭に王冠を付け加えた新しい国章に変更されたが、法案には君主制の復活を自動的に意味するものではないことも同時に記載されている[1]。2018年12月31日までは移行期間としてこれまでの国章を使用することができる[2][3]。
現在の国章
構成
基調となる色は、国旗と同じ赤と青と黄色の3色である。黄と青はワラキア、赤と青はモルダビアに由来する。青は澄んだ空、黄色は鉱物資源、赤は勇気を象徴している。
青地の盾には赤いくちばしと脚を持つ金(黄)の鷲が描かれている。鷲が嘴に咥えているのはルーマニア正教を象徴する金の十字架である。右足にモルダビアを象徴する銀(白)のシュテファン大公の剣。左足にワラキアを象徴する銀(白)のミハイ勇敢公