ルートサーバ(英: root server)、ルートネームサーバ(英: root name server)またはDNSルートサーバとは、ドメインネームシステム (DNS) において、ドメイン名空間の頂点にある情報を保持するサーバ。ドメイン名の名前解決において、トップレベルドメイン (TLD) 部分の名前解決を担当する。 ルートサーバはドメインネームシステム (DNS) の中核を担う非常に重要な地位を占めている。もし仮にルートサーバが全てダウンしてしまうと、ホスト名やドメイン名の「名前解決」が一切不可能になるので、通常の(すなわち、ホスト名やドメイン名を使っている)URLやメールアドレスを利用するための名前解決ができなくなる。 ルートサーバーは13クラスタ存在する。(13クラスタになった理由はDNSルートゾーン参照) すべてのルートサーバは、*.ROOT-SERVERS.NETという形式のホスト名を持つ。"*"の部分には、AからMまでの13種のアルファベットのうちの1文字が入る。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}セカンドレベルドメイン以下の情報を持たせる[要出典]各DNSサーバは、この13系統あるルートサーバのIPアドレスをあらかじめ知っている必要がある(DNSサーバソフトのインストール時に予め設定しておく)。 多くのルートサーバーはアメリカ合衆国の団体が管理しているが、アメリカ以外の国の団体としてスウェーデン (I)、オランダ (K)、日本 (M)の団体が管理しているルートサーバーが存在する。尚、実際のルートサーバーの所在地についてはその多くがエニーキャストによる負荷分散とディザスタリカバリを行っており、例えばMサーバーは日本だけでなく、米国等複数の国に実サーバーが存在する。
ルートサーバーの重要性
IPアドレスの変更・ルートサーバの追加
2002年11月にはネットワーク機器の変更にともない、ルートサーバのひとつである J.ROOT-SERVERS.NET のIPアドレスが変更された[1][2]。
2004年1月には "B.ROOT-SERVERS.NET" のIPアドレスにIPv6に基づく変更がなされた(古いアドレスも2006年までは有効)[3]。
2007年11月1日 - L.ROOT-SERVERS.NETのIPアドレスが変更された[4][5]。
2008年1月22日 - F.ROOT-SERVERS.NETのIPv6のIPアドレスが変更される[6]。
2008年2月4日 - ルートゾーンへAAAAレコードが追加される[7]。
2013年1月3日 - D.ROOT-SERVERS.NETのIPv4のIPアドレスが変更される[8]。
2015年12月1日 - H.ROOT-SERVERS.NETのIPv4アドレスが変更される[9]。
2017年6月1日 - B.ROOT-SERVERS.NETのIPv6アドレスが変更される[10]。
2017年10月24日 - B.ROOT-SERVERS.NETのIPv4アドレスが変更される[11]。
2023年11月27日 - B.ROOT-SERVERS.NETのIPv4/IPv6アドレスが変更される[12]。
ルートサーバに対する主な攻撃
2002年10月21日 - ルートサーバ13台に一斉にDDoS攻撃が仕掛けられ、7台のホストに大きな影響が出る[13][14]
2007年2月6日 - ルートサーバに2002年の攻撃以来最大規模の攻撃が仕掛けられ、3台のホストの機能が一時麻痺[15][16]。
ルートサーバ一覧
B
170.247.170.2(2023年11月27日から)[12]2001:500:200::b(2023年11月26日まで)
2801:1b8:10::b(202311月27日から)[12]ns1.isi.edu アメリカ合衆国 南カリフォルニア大学情報科学研究所 アメリカ合衆国 マリナ・デル・レイBIND
C192.33.4.122001:500:2::cc.psi.net アメリカ合衆国 Cogent Communicationsエニーキャストによる負荷分散BIND