ルソン島
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ルソン島
ルソン島(Luzon Is.)=赤い部分
所在地フィリピン
所在海域太平洋
座標.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯16度00分00秒 東経121度00分00秒 / 北緯16.00000度 東経121.00000度 / 16.00000; 121.00000座標: 北緯16度00分00秒 東経121度00分00秒 / 北緯16.00000度 東経121.00000度 / 16.00000; 121.00000
面積104,688 km²
最高標高2,922 m
OpenStreetMap
プロジェクト 地形
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ルソン島(ルソンとう、呂宋島、フィリピン語:Luzon)は、フィリピン諸島のうちで最も面積の大きな。面積は約10万4688 km2、人口は約4622万人で、フィリピンの総面積の35%、総人口の52%を占める。世界で17番目に大きな島で、世界で5番目に人口が多い島でもある。首都マニラやフィリピンで最も人口が多いケソン、及びそれらを包括する首都圏メトロ・マニラが同島に所在しており、フィリピンの政治・経済で特に重要な位置を占めている。
地理フィリピン地形図

島の主要部は大体長方形で、その南東に長いビコル半島が伸びている。島は最長部で南北の長さがおよそ740 km、東西の長さがおよそ225 kmある。マニラ湾リンガエン湾を代表とする多くの湾がある。

ルソン島とその周辺の島々からなるルソン諸島は、ミンダナオ島と周辺からなるミンダナオ諸島、およびルソンとミンダナオの間にあるビサヤ諸島と並ぶ、フィリピン諸島を構成する三つの群島の一つとなっている。

ルソン諸島はルソン島のほか、バシー海峡を隔てて台湾と面するバタン諸島バタネス州)、その南のバブヤン諸島、ルソン島南部のカタンドゥアネス島ボアク島マリンドゥク州)、マスバテ島ロンブロン島ロンブロン州)、ミンドロ島などからなる。

北はルソン海峡バシー海峡バリンタン海峡などに分かれる)によって台湾と隔てられ、東はフィリピン海太平洋)、西は南シナ海(フィリピンではルソン海とも呼ばれる)に面しており、南はシブヤン海によってビサヤ諸島、ミンダナオ島を始めとする他のフィリピンの島々と分離している。

ルソン島は全体に山がちで、火山地帯でもある。フィリピンで二番目に高い標高2,922 mのプラグ山(Mt. Pulag)やその優美な形で有名な火山マヨン山はルソン島にある。島の北部はフィリピン最大の山地、コルディレラ・セントラルとなっており、プラグ山もここにある。コルディレラ・セントラルの東部はフィリピン最長の川カガヤン川の流れる盆地、カガヤン・バレーがある。その東には太平洋沿いにフィリピン最長の山脈、シエラマドレ山脈がそびえている。

シエラマドレは島の北部から中部、南部へと蛇行している。シエラマドレと、その西のサンバレス山脈の間がこの国最大の平野、中央平野(中央ルソン平野、Central Luzon plain)である。およそ11,000 km2に及ぶこの平野がフィリピン最大の米作地帯である。平野を流れる川の中で長い川は、北へ流れるアグノ川(英語版)と南へ流れるパンパンガ川(英語版)である。平野の中には、孤立した山であるアラヤット山がそびえている。サンバレス山脈の一部、カブシラン山脈には1991年に大噴火を起こしたピナトゥボ山(1,759 m)がある。

サンバレス山脈は北に伸び、島の中部にハンドレッドアイランズ国立公園で有名なリンガエン湾を形成している。同じく南へも伸びており、サンバレス山脈の一部・カブシラン山脈はマニラ湾をふさぐバターン半島を形成している。マニラ湾はその大きさ、戦略的位置から東アジアでも最高の天然の良港となっている。

マニラ湾の南東には、フィリピン最大のバエ湖(ラグナ・デ・バエ、Laguna de Bay)がある。この表面積949 km2の湖からはパシッグ川がマニラ湾へと流れ出している。パシッグ川はメトロ・マニラの中心部を流れているため、その歴史上果たした役割から、フィリピンでも最も重要な川となっている。

バエ湖のわずか20 km南西にあるのはタール湖(Taal Lake)で、島の南西端の位置にある。このカルデラ湖の中央にはフィリピンで一番小さな火山、タール火山が浮かんでいる。この小さな火山がかつて巨大なクレーターを作り、湖にしたのである。タール湖を取り囲む地域はかつて先史時代にあった巨大な火山の一部であり、その裾野はカヴィテ州の南半分、タガイタイ市、バタンガス州全域を覆っている。

ルソン島の南西沖にはベルデ島水路で隔てられたミンドロ島がある。この水路は東の南シナ海と西のタヤバス湾(英語版)をつないでいる。タヤバス湾の南にはボアク島(マリンドゥケ島)がある。

ルソン島の南東部は、島本体から長く延びるビコル半島によって構成されている。ビコル半島はルソン島本体とはタヤバス地峡でつながっている。地峡の南にはボンドゥク半島が延びている。山がちで幅が狭く細長い半島は、約150 kmにもわたって伸びている。半島は蛇行しており、多くの湾が形成されている。半島付け根の北海岸にはラモン湾(英語版)(Lamon Bay)があり、アラバト島(Alabat)やその北のポリロ島(Polillo)など、ケソン州に属する島が浮かんでいる。そのほかの湾にはサン・ミゲル湾(San Miguel Bay)、ラゴノイ湾(Lagonoy Gulf)、ラガイ湾(英語版)(Ragay Gulf)、ソルソゴン湾(英語版)(Sorsogon Bay)などがある。

ビコル半島東部、カラモアン半島沖にはマケダ海峡をはさんでカタンドゥアネス島が浮かんでいる。ビコル半島の先端の南東にはサンベルナルジノ海峡をはさんでサマール島が浮かぶ。

ビコル半島は多くの火山のある場所でもある。最も有名な火山はアルバイ州にあるマヨン山である。高さ2,460mのシンメトリカルな成層火山富士山よりも鋭く、ビコル地方のシンボルともなっている。その他の火山にはカマリネス・スル州のイサログ山(英語版)とイリガ山(英語版)、ソルソゴン州ブルサン山がある。

ビコル半島南西沖合いにはティカオ島ブリアス島マスバテ島がある。
産業

ルソン島は農業・林業・工業・サービス業などにおける、フィリピンの主要な産業地域である。

この島でのの生産高は国全体の60%を占め、とりわけ中央平野やカガヤン平野がその中心である。南部ルソンやビコル半島はココヤシの栽培が盛んで、世界で最大規模のプランテーションがみられ、生産されるコプラはフィリピンの重要な輸出品である。

首都圏メトロ・マニラはフィリピンの主要な企業のほとんどが集積し、サービス業や製造業の中心地となっている。
歴史

フィリピンで最古の人類は、22,000年前に当時陸続きだったアジア大陸からわたってきた後期旧石器時代の人々であったと見られる。ネグリトアエタなどの先住民はこの時代の人々の末裔とされる。紀元前2500年ごろから、台湾からオーストロネシア人がカヌーで海を渡り、マレー諸島など太平洋各地へ拡散し始めた。現在のフィリピンの人々の大半はオーストロネシア語族の一部であるマレー・ポリネシア語群の言葉を話す。堺市民会館前にある呂宋助左衛門の銅像。


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