リン化アルミニウム
別称リン化アルミニウム(III)
識別情報
CAS登録番号20859-73-8
>1000 ℃
水への溶解度反応
危険性
安全データシート(外部リンク) ⇒External MSDS
EU分類 T
N
NFPA 704442W
引火点>800 ℃
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
リン化アルミニウム(燐化アルミニウム、リンかアルミニウム、英文名称 Aluminium phosphide)は、リンとアルミニウムからなり、化学式AlPで表される無機化合物。大気中の水分と反応して毒性の強いホスフィン(リン化水素)を生じるため、殺虫剤の成分として用いられる。 アルミニウムとリンを反応させることで製造できる[1]。 4 Al + P 4 ⟶ 4 AlP {\displaystyle {\ce {4Al\ + P4 -> 4AlP}}} リン化アルミニウムは水と反応して気体のリン化水素と水酸化アルミニウムに分解する。 AlP + 3 H 2 O ⟶ Al ( OH ) 3 + PH 3 ↑ {\displaystyle {\ce {AlP\ +3H2O->Al(OH)3\ +PH3{\uparrow }}}} AlP + 3 H + ⟶ Al 3 + + PH 3 ↑ {\displaystyle {\ce {AlP\ +3H^{+}\ ->Al^{3+}\ +PH3{\uparrow }}}} ドイツのデゲシュ社(de:Deutsche Gesellschaft fur Schadlingsbekampfung リン化アルミニウムとその分解促進剤とを含有する製剤は、日本の毒物及び劇物取締法及び毒物及び劇物指定令により特定毒物に指定されているが、純粋なリン化アルミニウムそのものは普通物である。 リン化アルミニウムは特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(PRTR法)で、第一種指定化学物質に指定されている。
反応式
農薬
毒性
アルミニウムリン中毒はインド亜大陸で大規模な問題がある。農薬としての使用を停止するイランの法医学機関によるキャンペーンがあった。
脚注^ White, W. E.; Bushey, A. H.; Holtzclaw, H. F.; Hengeveld, F. W. (1953). Bailar, J. C.. ed. “Aluminum Phosphide”. Inorganic Syntheses 4: 23?25. doi:10.1002/9780470132357.ch7.
参考文献
『農薬毒性の事典(改訂版)』、2002年 三省堂 ISBN 978-4-385-35604-4
関連項目
リン化亜鉛
表
話
編
歴
アルミニウムの化合物
Al(I)
AlCl
AlF
AlI
Al2O
Al(II)
AlB2
AlB12
AlO