リンゼイ・デイヴィス_(作家)
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リンゼイ・デイヴィス
(Lindsey Davis)
誕生
1949年??月??日
バーミンガム
職業作家
言語英語
国籍 イギリス
活動期間1989年 -
ジャンル歴史ミステリ
代表作密偵ファルコシリーズ
公式サイト ⇒http://www.lindseydavis.co.uk/
ウィキポータル 文学
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リンゼイ・デイヴィス(Lindsey Davis、1949年 - )は、古代ローマを舞台とした「密偵ファルコシリーズ」で知られるイギリス歴史ミステリ作家。
経歴

1949年イングランドバーミンガムで生まれる。オックスフォード大学英文学を学んだ後、公務員となる。13年後に辞職し、執筆したロマンス小説1985年ジョージェット・ヘイヤー歴史小説賞の次席となったのをきっかけに作家になる決意をし、イギリスの女性向け雑誌『ウーマンズ・レルム』 (Woman's Realm) に処女作を執筆した。

幼少期より円錐角膜の症状に罹り、大人になってから角膜移植をした際に「知らない人のおかげで長年の痛みと悩みから解放された。」と述べ、読者らにもドナーカードを持つことを勧めている[1][2]

2009年に発表した"Rebels and Traitors" には、巻頭で「最愛の人リチャード、あなたを偲びこの本を捧げます。(意訳)」と、また自身のウェブサイトでも「2008年10月に逝ってしまったあなたへ。愛するリチャード、あなたのいない生活に慣れつつあります。(意訳)」[3]と、前年に亡くなった夫リチャードへの謝辞が述べられた。出版社のニュースレターでは、「最初に読んでくれたリチャードが感じてくれた『素晴らしい』の一言が私にとっての最大の褒め言葉です。入院中でさえ私の本を読みふけり『もっと持ってきてくれないか』と言っていました。私が彼に伝えてあげられたのは、新作"Rebels and Traitors" がランダムハウス社から出版されることだけでしたから、彼のために必死に書き上げました。(意訳)」[4]と述べた。
執筆業

歴史や考古学に興味があり、ローマ帝国皇帝ウェスパシアヌスとその情婦アントニア・カエニスを題材とした歴史小説"The Course of Honour" を書くことにしたが、出版社を見つけることができなかった。その後再度挑戦し、古代ローマの“探偵”・マルクス・ディディウス・ファルコ(英語版)を主人公とした処女作『白銀の誓い』(原題:The Silver Pigs )が1989年に刊行され、歴史ミステリの書き手として成功を収める第一歩となった。これまでに19作出されているファルコシリーズは現在も続いており、出版にこぎつけることができなかった"The Course of Honour" も最終的に1998年に出版された。2009年9月にはイングランド内戦期を舞台とした"Rebels and Traitors" を、2010年6月にはファルコシリーズの新作"Falco: The Official Companion" を、2012年3月には皇帝ドミティアヌスの物語"Master and God" を出版した。

2012年、担当出版社のホッダー&スタウトン (Hodder & Stoughton) とセント・マーティンズ・プレス (St. Martin's Press) は、彼女が新シリーズを執筆中であることを発表した。新シリーズは、ファルコのイギリス生まれの養女フラヴィア・アルバが女探偵として活躍する。第1作"The Ides of April" は2013年4月11日にイギリスでの発売を予定している[5]

数々の文学賞も受賞しており、1997年から翌1998年まで西洋古典学会の名誉会長を務めた。
作品リスト
密偵ファルコシリーズ

#邦題原題刊行年
刊行年月
訳者レーベル
1白銀の誓いThe Silver Pigs1989年1998年8月伊藤和子光文社光文社文庫
2青銅の翳りShadows in Bronze1990年1999年3月酒井邦秀
3錆色の女神(ヴィーナス)Venus in Copper1991年1999年9月矢沢聖子
4鋼鉄の軍神(マルス)The Iron Hand of Mars1992年2000年7月田代泰子
5海神(ポセイドン)の黄金Poseidon's Gold1993年2001年4月矢沢聖子
6砂漠の守護神Last Act in Palmyra1994年2003年2月田代泰子
7新たな旅立ちTime to Depart1995年2003年6月矢沢聖子
8オリーブの真実A Dying Light in Corduba1996年2004年6月田代泰子
9水路の連続殺人Three Hands in the Fountain1997年2004年10月矢沢聖子
10獅子の目覚めTwo for the Lions1998年2005年4月田代泰子
11聖なる灯を守れOne Virgin Too Many1999年2005年10月矢沢聖子
12亡者を哀れむ詩Ode to a Banker2000年2006年4月田代泰子
13疑惑の王宮建設A Body in the Bath House2001年2006年11月矢沢聖子
14娘に語る神話The Jupiter Myth2002年2007年6月田代泰子
15一人きりの法廷The Accusers2003年2007年11月矢沢聖子
16地中海の海賊Scandal Takes a Holiday2004年2008年5月
17最後の神託See Delphi and Die2005年2009年7月
18Saturnalia2007年
19Alexandria2009年
20Nemesis2010年

オムニバス


Falco on His Metal (1999)

錆色の女神 Venus in Copper

鋼鉄の軍神 The Iron Hand of Mars

海神の黄金 Poseidon's Gold


Falco on the Loose (2003)

砂漠の守護神 Last Act in Palmyra

新たな旅立ち Time to Depart

オリーブの真実 A Dying Light in Corduba


関連本


Falco: The Official Companion (2010)

その他

The Course of Honour (1998)

Rebels and Traitors
(2009)

Master and God (2012) - ドミティアヌス治世下の古代ローマを舞台とした作品[6]

The Ides of April - イギリスで2013年4月11日発売予定、アメリカで同年6月発売予定[5]

受賞・ノミネート歴

1989年:『白銀の誓い』で作家クラブ賞新人賞受賞

1995年:
英国推理作家協会より図書館ダガー賞授与[7]

1999年:『獅子の目覚め』でCWA賞エリス・ピーターズ賞受賞[8]

2000年:「密偵ファルコシリーズ」の主人公ディディウス・ファルコがシャーロック賞最優秀探偵賞受賞[9]

2010年:ローマのイメージを世界に広めた人にローマ市より贈られるコロッセオ賞受賞[10]

2011年:生涯の功績に対して、英国推理作家協会よりカルティエ・ダイヤモンド・ダガー賞授与[11]

出典^ Davis, Lindsey (2012年4月7日). ⇒“Five-minute memoir: Lindsey Davis on life with her brand new eye”. The Independent. ⇒http://www.independent.co.uk/arts-entertainment/books/features/fiveminute-memoir-lindsey-davis-on-life-with-her-brand-new-eye-7618940.html 2012年8月17日閲覧。 
^ “Lindsey's Page: Organ Donor Card Appeal”. The Official Website of Lindsey Davis. 2009年4月29日時点の ⇒オリジナルよりアーカイブ。2012年8月17日閲覧。
^ “Lindsey's page”. The Official Lindsey Davis Website. 2009年4月29日時点の ⇒オリジナルよりアーカイブ。2009年9月1日閲覧。
^ “ ⇒The Lindsey Davis Newsletter, no. 9”. Random House Publishing (2009年1月). 2009年3月31日閲覧。


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