リンゴマイマイ
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
本文参照
リンゴマイマイ(Helix pomatia)は、大型で食用の空気呼吸するマイマイ科の陸生カタツムリである[3]。陸生カタツムリとしては、ヨーロッパで最も大きな種の1つである。
分布ヨーロッパにおけるリンゴマイマイの分布ドイツのオーデンヴァルト
リンゴマイマイの分布域は、以下のとおりである。 貝殻はクリーム色から薄い茶色で、不明瞭な茶色の帯の模様があることが多い[4]。5-6の渦巻きがある[4]。殻の開口部は大きい[4]。開口部の縁は白色で、成体では、わずかに反射性を持つ[4]。臍は狭く、反射性のある殻軸筋
南東及び中央ヨーロッパ[4]
ドイツ - ドイツ連邦種の保護規則附属書1に特に保護される種として登録されている。
オーストリア
チェコ共和国 - 低危険種。欧州委員会の生息地指令に基づく報告書では、2004-2006年の保全状況は、favourable (FV)とされた[5]。
ポーランド
スロバキア
ハンガリー[4]
ルーマニア
標高1600mまでの南西ブルガリア[4]
バルカン半島の北部及び中央部[4]
スロベニア
クロアチア
ボスニアヘルツェゴビナ
セルビア
北マケドニア[4]
西ヨーロッパ
イギリス - イングランドの西部および南部[4]で、チョーク土壌の南部に生息する。ローマ時代(43-410年)にローマ人がブリタンニアに持ち込んだため、イギリスでは"Roman snail"と呼ばれる。1981年野生生物及び田園地域に関する法律により、イングランドのみで保護種となっており、殺傷や収集、販売が禁止されている[6]。
フランス中央部[4]
ベルギー
オランダ[7]
スイス
北ヨーロッパ
デンマーク - 保護種として登録されている[8]。
スウェーデン南部
ノルウェー[4]
フィンランド[4] - スウェーデン南部、ノルウェー、フィンランドでは、孤立した比較的少数の個体のみが生息している。恐らく土着のものではなく、中世に南ヨーロッパの修道士が持ち込んだものと考えられる。
ラトビア
リトアニア
エストニア[4]
東ヨーロッパ
ベラルーシ西部[4]
ウクライナ[9]
モルドバ[4]
ロシア - モスクワ[4]、クルスク[4]に持ち込まれた。
南ヨーロッパ
イタリア北部[4]
ポルトガル
ギリシア
記載
生態
生息地孵化2-3年の幼体
南東ヨーロッパでは、リンゴマイマイは石灰質土壌の森や開けた土地、庭、ブドウ園等の、特に川沿いに生息する[4]。中央ヨーロッパでは、石灰質土壌の開けた森林や低木地帯に生息する[4]。高湿度低気温を好み、冬眠や産卵用に巣穴を掘るため、緩い土壌を必要とする[4]。アルプス山脈では海抜2100mまで生息できるが、通常は2000m以下に生息している[4]。イングランド南部では、生息域は、草か低木の茂みのある攪乱の少ない荒地に限定され、再生産率や分散力は低い[4]。
生活環殻を採色したリンゴマイマイ
平均移動距離は、3.5-6 mである[4]。雌雄同体であり、中央ヨーロッパにおいては、生殖は5月末に始まる[4]。