リヨン駅
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この項目では、パリ市内の駅について説明しています。リヨン市の代表駅については「リヨン・ペラーシュ駅」、「リヨン・パールデュー駅」をご覧ください。

リヨン駅
駅舎(2005年7月)
Gare de Lyon

所在地パリ12区
管理者フランス国鉄(SNCF)
パリ交通公団(RATP)
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リヨン駅(リヨンえき、Gare de Lyon)はフランスパリに6つある主要ターミナル駅の一つ。中心部の南東寄り、12区セーヌ川右岸に位置している。

フランス国鉄(SNCF)・パリ交通公団(RATP)のパリ南東方面への列車が発着する。地下にはRERA線D線メトロ1号線14号線の駅がある。
概要

「リヨン駅」という駅名はパリからリヨン方面へ向かう鉄道の起点、あるいは旧パリ・リヨン鉄道(後にパリ・リヨン・地中海鉄道を経て現SNCFの一部)の駅という意味である。パリ市内やその近郊では単に「リヨン駅」と呼ばれるが、全国版の路線図時刻表、長距離列車の案内などではパリ・リヨン駅(Paris Gare de LyonまたはGare de Paris-Lyon)と呼ばれる。なお、リヨン市には「リヨン駅」という名の駅はない[1]
発着する路線・列車
地上駅

パリからディジョンを経由してリヨンに至る在来線(パリ-マルセイユ線(フランス語版))の起点である。在来線からはパリ市外でLGV南東線が分岐する。

リヨン駅を発車する主な列車は以下の通り。

TGV - LGV南東線、ローヌ・アルプ線地中海線経由

ブルゴーニュ地域圏ローヌ=アルプ地域圏フランシュ=コンテ地域圏オーヴェルニュ地域圏プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏ラングドック=ルシヨン地域圏方面、ディジョン、リヨン、マルセイユモンペリエ行など

TGVリリア - スイスジュネーヴローザンヌベルンチューリッヒ行など

TGVアルテシア - イタリアミラノ


在来線長距離列車 (Corail, Corail Teoz)

ヌヴェール行およびクレルモン=フェラン


TERブルゴーニュ

ディジョン行など


近郊列車 (Transilien)

R線(フランス語版)


地下駅

RER

A線(RATPの路線)

D線(SNCFの路線)


メトロ

1号線

14号線


歴史構内の時計

1849年8月12日にパリ・リヨン鉄道の起点駅として開業したのがリヨン駅の起源である。当時の駅は現行の駅よりバスティーユ広場に近い位置にあった。その線路跡がリヨン通りとなっている。

2代目のリヨン駅は1855年にパリ・リヨン鉄道(同名の鉄道会社としては2代目)の駅として現在の駅と同じ位置の盛土上に建てられた。この時のホームは5線からなり、全長220m、幅42mの大屋根で覆われ、その両側に出発用、到着用のホールが設けられていた。1871年パリ・コミューン末期には放火により半焼したが、すぐに元通りに再建された。

1900年万国博覧会開催に合わせて3代目の駅が開業した。ホームは13線からなり、現行の青ホームに相当する。駅舎はマリウス・トゥードワールの設計によるものである。また同年にはメトロの1号線が開業した。

1957年ビリー・ワイルダー監督、オードリー・ヘプバーンゲイリー・クーパー主演の映画『昼下りの情事』のクライマックスに出てくる。

1960年代にはRERの乗り入れのため、ホームの南西に接していた建物を取り壊して地下ホームが建設された。工事は1972年に完了し、後のRER D線ホームが近郊列車用ホームとして使用された。RER A線は1977年に乗り入れを開始した。

1981年にはTGVの発着に対応して地上ホームが増設された。これが黄ホームである。

1983年、ドラマ「スチュワーデス物語」のロケに使われる。

1988年6月27日、近郊列車ホーム(現・RER D線ホーム)で列車衝突事故が発生した。リヨン駅行きの近郊列車で、降車駅を間違えた乗客の一人が非常ブレーキを作動させ、その復旧の際に列車の運転士(ダニエル・ソラン、当時42歳)と車掌(ジョン・ボベ)がブレーキ管のバルブを不正に操作したため、全車両のうち3分の1程度しかブレーキが作動しない状態になっていた。運転士はリヨン駅に近づいたところで異常に気づき無線で列車指令に報告したが、このとき列車番号を正確に伝えるのを忘れたため、指令は異常を起こしたのがどの列車か把握できていなかった。このためポイントを操作して無人の側線に入れるなどの対応もできないまま、列車は地下ホームに進入し、ホームで発車を待っていた別の列車と正面衝突した。この結果、乗員乗客計56名が死亡し、57名が重軽傷を負った。

同年、世界最長距離を運行した列車「オリエント・エクスプレス '88」が当駅より発車した。海上航送を除いて実際に同一軌道上を運行されたのは香港九龍駅)までであったが、リヨン駅の行先標には「TOKIO」すなわち東京と表示された。

1995年にRER D線のリヨン駅 - シャトレ・レ・アル駅間が開業し、地下の近郊列車ホームはD線ホームとなった。1998年にはメトロ14号線が開業した。

2018年11月、日本文化を紹介するイベント「ジャポニスム2018」の一環として、駅構内に期間限定ショップが設営され、駅弁などの販売が行われた[2]
駅構造
地上駅

フランス国鉄 リヨン駅
駅入口
Gare de Lyon

(6.226 km) メゾン=アルフォール=アルフォールビル(フランス語版)►
所在地パリ12区
管理者フランス国鉄(SNCF)
所属路線パリ-マルセイユ線(フランス語版)
キロ程0.000 km(パリ・リヨン起点)
駅構造地上駅
乗降人員
-統計年度-40万人/日
開業年月日1849年8月12日
テンプレートを表示
コンコース「青」ホーム全景。左奥の屋根の外に「黄」ホームがある。

地上のSNCF駅は北西側が行き止まりの頭端式ホームから構成される。ホームは6 - 8mの高さの盛土の上にある。これはセーヌ川の氾濫を避けるためであり、1910年洪水の際には対岸のオステルリッツ駅が大きな被害を受けたのに対し、リヨン駅の被害は軽微だった。


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