リボンの騎士
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この項目では、手塚治虫の漫画、及びそれを原作とする諸作品について説明しています。同名のサザンオールスターズの楽曲については「キラーストリート」をご覧ください。

リボンの騎士


ジャンル少女漫画ファンタジー漫画
漫画:少女クラブ版
作者手塚治虫
出版社講談社
掲載誌少女クラブ
発表号1953年1月号 - 1956年1月号
漫画:なかよし版
作者手塚治虫
出版社講談社
掲載誌なかよし
発表号1963年1月号 - 1966年10月号
漫画:少女フレンド版
原作・原案など手塚治虫
作画北野英明
出版社講談社
掲載誌少女フレンド
発表号1967年24号 - 29号
アニメ
原作手塚治虫
総監督手塚治虫
キャラクターデザイン手塚治虫
音楽冨田勲
製作虫プロダクションフジテレビ
放送局フジテレビ
放送期間1967年4月2日 - 1968年4月7日
話数全52話
関連作品


双子の騎士

サファイア リボンの騎士

テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『リボンの騎士』(リボンのきし)は、手塚治虫による少女漫画作品およびそれを原作とする作品群のことを指す。手塚の20代の頃の連載漫画代表作の一つであり、少女向けストーリー漫画の先駆け的な作品[1]
概要

天使・チンクの悪戯で誕生した、男の心と女の心を持つサファイア王女(王子)をヒロインヒーローに据えたファンタジー作品。お姫様が「男装の麗人」となって悪人と戦うという、当時の少女漫画としては斬新な内容であった。

手塚自身が幼少のころから親しんだ宝塚歌劇団の影響を強く受けており、サファイアのモデルは元宝塚歌劇団娘役淡島千景である[2]。当時、淡島の大ファンだった手塚が、娘役である淡島がたまたま男役を演じた舞台を観劇して、それをヒントにサファイアを考え出したという。なお、テレビアニメでサファイアの声を担当した太田淑子も宝塚歌劇団出身の元タカラジェンヌである。本作を元にしたミュージカル公演が数回行われている。ただし、宝塚歌劇団に演目として取りあげられたことはない。

少女漫画としては一般に記憶される初の「戦う少女」であり、今で言うところの変身コスプレツンデレなどの萌え要素を先駆け的に含んでいた[3]。もっとも、西洋ものの仮面をつけた少女剣士の漫画は松本かつぢの「?(なぞ)のクローバー」が20年ほど前に存在している[4]
漫画

手塚自身による漫画には、『少女クラブ』の1953年1月号から1956年1月号に連載された少女クラブ版、『なかよし』の1958年1月号から1959年6月号に連載された少女クラブ版の続編(これは後に単行本化の際に『双子の騎士』と改題された)、同誌の1963年1月号から1966年10月号に連載されたなかよし版、最後に『少女フレンド』の1967年24号から29号に連載された少女フレンド版の計4回の連載がある。掲載誌はいずれも講談社である。

『双子の騎士』(連載時の題は『リボンの騎士』)では、結婚したサファイアとフランツの間に生まれた男女の双子・デージィ王子とビオレッタ姫が主人公。ダリア公爵夫妻の陰謀で兄のデージィが森に捨てられてしまい、妹のビオレッタが王子と姫の二役を務め、二代目・リボンの騎士に変身して悪党に立ち向かう。詳しくは当該記事を参照。

なかよし版は最初は少女クラブ版を踏襲していたが、海賊ブラッドや女神ビーナスなど登場人物が増えて、物語の後半の展開は複雑になっている[5]

少女フレンド版はSF仕立てで25世紀に生きる発明家のフランツが主人公。先祖のサファイアにタイムマシンで会いに行き、恋が芽生えるという内容であった[5]。手塚はあまり乗り気でなくて原案のみで、作画は当時虫プロに所属していた北野英明が担当した。少女フレンド版はこれまで単行本化や再収録は一度もされていない。
登場人物

担当声優はテレビアニメ版 / KYOTO手塚治虫ワールド上映のオリジナルアニメ版の順に表記。テレビアニメ版の括弧書きはパイロットフィルムのキャスト。一つしか記載がない場合は、テレビアニメ版でのキャスト。
少女クラブ版初出
サファイア
声: 太田淑子白石冬美 )/ 冬馬由美主人公兼ヒロイン。版によってはサファイヤとも。天使チンクのいたずらで、男と女のふたつの心を持って誕生したシルバーランド(少女クラブ版ではサファイヤ国)の王女。国の法律で男性にしか王位継承権がないため、王子として育てられた。かつらで謎の美少女「亜麻色の髪の乙女」に変装して行った舞踏会で隣国ゴールドランドの王子・フランツと恋に落ち、途中からは仮面をつけて「リボンの騎士」に変装した姿で悪党に正義の剣を振るう。原作では「王子として生きなければならない宿命」と戦う王女として描かれ、フランツから仇敵と誤解されて憎まれてしまい葛藤する。なかよし版ではおしとやかで儚げな性格で、少女クラブ版ではなかよし版よりも活発で溌剌とした性格。アニメ版では年齢が原作より低めで、活発と言うよりもやんちゃなお転婆娘。自分は王子らしく生きたいと思っており、女の子扱いされると激怒していたが、フランツに恋をしてからは成長とともに自分が女性である事を受け入れていった。その後にチンクの優しい願いを受け取ったチンクの父である天の神様によって男性の心を決別し解放することになり、無事に女性の心を持つ王女へと戻りフランツと結婚することになった。
チンク
声: 貴家堂子 / 熊谷ニーナサファイアに男の心を飲ませてしまった天使の子供。父である天の神様に罰としてサファイアから男の心を抜き取る事を命じられ、人間に転生させられ下界に落とされてしまう。以降は、サファイアを助ける小さなナイトとして大活躍。元々は裸で背中に翼が生えた見るからに天使らしい姿だったが、地上に下ろされた後は天使の羽のついた緑の帽子と服を身にまとっている。神の奇跡のような不思議な力を使う。動物と会話ができる。原作ではあくまでもサファイアから男の心を取って天国に帰るために行動しており、特に少女クラブ版ではそれが顕著。しかし、なかよし版では途中で苦悩し、使命よりもサファイアを助ける事を優先するようになる。一方でアニメ版ではサファイアとは姉弟のような関係で、「サファイアのアシスタント」を自称し、彼女のためならどんな苦しい事でもすると誓っている。
フランツ・チャーミング
声: 喜多道枝井上真樹夫(40・41話のみ) / 宮田幸季隣国ゴールドランド(少女クラブ版ではシルバーランド)の王子で、サファイアが変装した「亜麻色の髪の乙女」と恋に落ちる。原作とアニメではほぼ別人。ファーストネームを持つ作中唯一のキャラ。原作では生真面目で品行方正な美青年。陰謀に巻き込まれ、王様を暗殺した容疑をかけられて投獄されてしまう。自分を救ってくれた「亜麻色の髪の乙女」に感謝し愛を深めるが、その正体であるサファイアのことは自分を陥れた怨敵と勘違いして憎んでいる。少女クラブ版ではヘケートと人魚姫、なかよし版ではビーナスから想いを寄せられている。なかよし版では見かねたブラッドに教えてもらうまでサファイアが「亜麻色の髪の乙女」だと気づかなかった。少女クラブ版では数ある版で唯一自力でサファイアが「亜麻色の髪の乙女」だと見破り、理解者として彼女を見守る包容力を見せている。少女フレンド版では25世紀からタイムマシンで来た発明家という設定で、先祖のサファイアが実は女性だったと知り恋に落ちる。アニメ版ではスター・システムにより、ロック・ホームが遊び人風でそつのないませた少年として演じている。サファイアの性別を探るようジュラルミンに頼まれていたためサファイアが女だと察しており、投獄もされていないのでサファイアとは気の合う悪戯友達だった。サファイアが亜麻色の髪の乙女の正体だと知ると命に代えてもサファイアを守る事を誓い、ともにX連合に立ち向かっていく。サファイアと親しい口ぶりのリボンの騎士に焼き餅を焼いた末、身を引こうとしたことも。
王様
声:小林恭治富田耕生)/ 丸山詠二サファイアの父。プラスチックが王位継承者になる事を危ぶみ、生まれたばかりのサファイアを王子に仕立てさせた。アニメでは40歳くらいだが、原作では白いひげを生やしていて老人と言っていい年齢。
王妃
声:新道乃里子 / 山田美穂サファイアの母。高貴な品格と心優しさを兼ね備えた美しい貴婦人。王女として生まれながら、王子として生きなければならないサファイアのことを憂いている。
ジュラルミン大公
声:雨森雅司熊倉一雄 )/ 茶風林王様のいとこ。


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