リベラル・アーツ大学
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「リベラルアーツ大学」はこの項目へ転送されています。日本の実業家「両学長」が運営するWebサイト・YouTubeチャンネルについては「リベラルアーツ大学 (ウェブサイト)」をご覧ください。
ポモナ・カレッジカリフォルニア州クレアモント

リベラル・アーツ・カレッジ(英語: Liberal Arts College)は、リベラル・アーツ教育に焦点をあてた教育を学部課程で行なう4年制大学。

大学院を持たず学部生への教育のみを行うか、持っていても修士課程のみであることが多い。多くは私立[注釈 1] の全寮制で、1学年の生徒が300-700人と極めて少人数であるのが特徴。世界ではアメリカ合衆国に集中して存在する。本稿では主にアメリカ合衆国のリベラル・アーツ・カレッジについて述べる。
概要リベラル・アーツ 三学と四科 ”Seven Liberal Arts”

アメリカ合衆国の大学は、大学院を持つ大規模な研究型大学(Research University)、リベラル・アーツ・カレッジ(Liberal Arts College)、公立で地域の学生が通う2年制のコミュニティ・カレッジ(Community College) に大別される。[1]

日本の大学と異なり、多くのアメリカの学部課程カリキュラムには「法学部」「医学部」「経営学部」(またはその専攻課程)がなく、それらの専門に進む生徒はまず4年制学部課程(Undergraduate School)で学ぶ必要がある。大学院には、法科大学院(Law School)、医科大学院(Medical School) 、経営大学院(Business School) といった専門職大学院と、学部課程で学んだ専門をさらに追究する学術系大学院に大別される。 

リベラル・アーツ・カレッジ卒業生は、4年間で広くリベラル・アーツを学んだのちにこれら大学院に進学し更なる専門を学ぶ学生が多い。
歴史議論を重んじたソクラテス
語源

リベラル・アーツ・カレッジの歴史は、古代ギリシャ・ローマ文明にまでさかのぼる。その語源は古代ギリシャ語の「テクネー techn?(技術学芸)」と「エンキュクリオス・パイデイア enkyklios paideia(円環教養)」である。

古代ギリシャ哲学では本質の、またはロゴス理知)はテクネーに備わっており、テクネーは最善性を目指す活動であるとされた。特にソクラテスプラトンアリストテレス芸術数学天文学法学職人技機械技術金儲け術、政治技術などもテクネーとして論じていた。一例としてプラトンは『ゴルギアス』で、金儲け術は人間を自由にする、機械技術国家全体を救い得る、などと記した。アリストテレスは『ニコマコス倫理学』で、真に善良であったり思慮深かったりする人は優秀な戦争術専門家技術者に等しい、と論じた。

古代ギリシアの自由人が習得しようとした多様な学芸、技芸、技術論(技術学技術哲学)、芸術学の類は「エンキュクリオス・パイデイア(円環的教養)」と呼ばれており、それは古代ローマキケロウァロウィトルウィウスたちへと受け継がれた。

ラテン語でテクネーは「アルス ars(技術/学芸)」や「アルテス artes(諸技術/諸学芸)」と訳され、エンキュクリオス・パイデイアは「アルテス・リベラレス artes liberalis(自由人の諸技術/自由人の諸学芸)」と訳された。


中世ヨーロッパではアルテス・リベラレス/リベラル・アーツは、自由な市民が市民活動に参加するための学問として定義された。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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