リバース_(湊かなえの小説)
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リバース
著者
湊かなえ
発行日2015年5月19日
発行元講談社
ジャンル推理小説
日本
言語日本語
形態四六変型
ページ数280
公式サイト講談社BOOK倶楽部
コード.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 9784062194860
ISBN 9784062935869文庫本

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『リバース』は、湊かなえによる日本の推理小説2013年11月号から2014年12月号まで雑誌『小説現代』に連載され、2015年5月20日講談社から単行本が刊行された[1][注 1]。第37回吉川英治文学新人賞の候補作。2017年3月15日には講談社文庫版が刊行された[3]

湊にとって、長編小説で初めて男性を主人公にした作品であり、編集者にお題を出されて結末を書いた初めての作品[4]

2017年にTBSテレビドラマ化された。

2020年、講談社が運営するtreeにて、コロナ禍の日本を舞台にした企画「Day to Day」がリレー連載され[5]5月30日に掌編「4月30日」[6](副題:リバース・それから)が公開された。11月15日には、smash.で梶裕貴による朗読が配信された[7]。この掌編は、2021年3月25日に発売された単行本『Day to Day』に収録されている[8]
あらすじ

平凡なサラリーマンの深瀬和久は、行きつけのコーヒー店「クローバー・コーヒー」で、越智美穂子と出会う。やがて2人は付き合うようになり、穏やかだった日常が華やぎ始める。しかし交際から3ヶ月ほど経ったある日、美穂子の職場に「深瀬和久は人殺しだ」という手紙が届く。美穂子に問い詰められた深瀬は、過去に自身が経験したある出来事について語り始める。

3年前の夏、当時大学4年生だった深瀬は、大学のゼミ仲間の村井隆明・谷原康生・浅見康介・広沢由樹らと共に長野県新潟県の境に位置する斑丘高原に旅行に行くことになる。しかし当日、メンバーの一人・村井が遅れて到着することになり、深瀬・谷原・浅見は広沢が飲酒していることを知りながら、悪天候の中の夜の山道を、彼一人で車で村井を迎えに行かせた。しかし、広沢は道中で事故に遭い、帰らぬ人となってしまう。警察から事情聴取を受けた深瀬を含む4人は、当時の状況は説明したものの飲酒運転の事実に関しては今まで隠し続けていた。

話を聞いた美穂子は怒り、深瀬のもとを去ってしまうが、その後も深瀬は変わらない日常を送る。ところが、浅見ら他のゼミ仲間にも「〇〇は人殺しだ」という同様の告発文が届いていたことが判明し、さらには谷原が線路に突き落とされる事件が発生する。そこで深瀬は、告発文を送った犯人を突き止めるため、広沢の死によって自分たちに恨みを持つ人物、そして広沢という人物についても調べることにするが・・・。
登場人物
深瀬和久(ふかせ かずひさ)
本作の主人公。事務機器メーカー・ニシダ事務機株式会社の営業マンとして働く。趣味は
コーヒーを楽しむことで、特技は美味しいコーヒーを淹れること。自宅の近所にある「クローバー・コーヒー」に毎日通っている。コーヒーには蜂蜜を入れて飲む。酒が全く飲めない体質。子供の頃から大人しい性格で、運動も得意ではなかったため、学校では常に目立たない存在で友人も少なかった。そのため、自己肯定感が低く、人付き合いが苦手な自分に対して今でも劣等感を抱いている。勉強の家庭の事情で進学校に通うことができず、周囲と打ち解けられないままコンプレックスを抱いていた。大学4年次にゼミで出会った広沢が初めての親友。事件当時は運転免許未取得。飲酒状態の広沢に迎えに行かせることに内心では反対していたが、言い出すことはできず、酔い覚ましに蜂蜜を入れたコーヒーを持たせて送り出した。
越智美穂子(おち みほこ)
深瀬の恋人。パン屋「グリムパン」で勤務している。「クローバー・コーヒー」で深瀬と知り合い、交際を始める。しかしある日、職場に「深瀬和久は人殺しだ」と書かれた告発文が届き、深瀬に思い当たることはないか問い詰める。深瀬から過去の事件について打ち明けられるが、その事実を受け入れることは出来ず、距離を置く。
広沢由樹(ひろさわ よしき)
深瀬のゼミ仲間で親友。体格が良く、運動神経が良い。優しく、誰に対しても気遣いのできる性格。そばアレルギーである。好物はカレー。卒業後の就職に積極的ではなく、海外を旅したいと言っていた。3年前の旅行で、飲酒状態で車で村井を迎えに行った際、ガードレールを突き破って谷底に転落し、死亡する。遺体は翌日に崖下で焼死体として発見された。
浅見康介(あさみ こうすけ)
深瀬のゼミ仲間。楢崎高校の社会科教師。深瀬とは、仕事関係で度々顔を合わせる。事件当時、免許を取得していたものの飲酒をしていたため、将来を案じて自分が運転することは断り、代わりに広沢に迎えに行くよう促した。事件以降、禁酒している。車に告発文を貼られた上にビールをかけられるが、学校では飲酒沙汰で大会出場停止になった運動部生徒の仕業ではということになっていた。村井によると、広沢に家庭教師の仕事を奪われたことがあった。
木田瑞希(きだ みずき)
浅見の同僚。国語教師。
村井隆明(むらい たかあき)
深瀬のゼミ仲間。父親は県議会議員。3年前の旅行の提案者で、叔父が所有する別荘にゼミ仲間を招待する。ところが旅行の前日に交通事故に遭ったために日中は旅行に同行できず、夜になって遅れて到着することになり、その際仲間に車で迎えに来るよう頼むが、免許を持つ浅見と広沢が飲酒していることを理由に断られる。それに対して、自分が旅行の手配を行ったことを引き合いに出して怒り、無理やり迎えを要求する。浅見と谷原を疑い、広沢の事故の第一発見者である彼らが飲酒運転を隠蔽するために車を燃やしたのかもしれないと思っている。
谷原康生(たにはら やすお)
深瀬のゼミ仲間。商社に勤める。大学時代、広沢と同じ野球チームだった。明るくて機転がきくグループのリーダー的存在。一方で、我が強く強引なところなある。事件当時は運転免許未取得。電話で村井から迎えを要求され、最初は断りタクシーを勧めたものの村井の怒りを受けて断ることができず、最終的に浅見か広沢のどちらかに迎えに行くよう頼む。中盤、駅のホームへ突き落とされる。かすり傷で済んだものの精神的にダメージを負い家から出られなくなる。
広沢の父
愛媛でみかん農家を営む。息子の追悼文集を作ってもらうため、深瀬に息子の同級生らを紹介する。息子の海外行きを反対したことを後悔している。
広沢の母
息子にコーヒーに蜂蜜を入れる飲み方を伝え、みかんの蜂蜜を仕送りしていた。古川にゼミ仲間の連絡先を教える。
松永陽一(まつなが よういち)
小学校時代、広沢と同じ少年野球チームだった。広沢の運動神経の良さを語り、彼の運転ミスに疑問を抱いている。
上田麻友(うえだ まゆ)
広沢とは小中高同じ学校に通っていた。深瀬に小中高の卒業アルバムを貸す。
吉梅あおい(よしうめ あおい)
麻友の友人。広沢とは高校の同級生。正義感の強い性格で、間違ったことは許せず、思ったことをそのまま口にする。広沢に片思いしていたが、彼は透明な人で告白すれば誰でも付き合うだろう、自分みたいな嫌われ者の色に染まってほしくないと思い、身を引いた。
岡本翔真(おかもと しょうま)
広沢の高校の同級生。バレー部のキャプテン。広沢が高校時代に自分たちのような活動的なグループではなく、暗い古川と仲良くしていたことを不思議に思う。
古川大志(ふるかわ たいし)
広沢の親友で高校の同級生。大学進学時に広沢と上京し、違う大学に通いながら同じアパートに住んでいた。深瀬と自分は似ていると語る。
池谷博之(いけたに ひろゆき)
谷原と同じ野球チーム。谷原が突き落とされる前の状況を深瀬に教える。
書籍情報

単行本:2015年5月20日発売、講談社、
ISBN 978-4-06-219486-0

文庫本:2017年3月15日発売、講談社文庫、ISBN 978-4-06-293586-9

『Day to Day』(「リバース・それから」を収録)

単行本:2021年3月25日発売、講談社、ISBN 978-4-06-521842-6

単行本【愛蔵版】:2021年3月25日発売[9]、講談社、ISBN 978-4-06-521843-3


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