アメリカ合衆国の政党リバタリアン党
Libertarian Party
全国委員長ホイットニー・ビリュー
成立年月日1971年12月11日
本部所在地 バージニア州アレクサンドリア
合衆国下院議席数0 / 435 (0%)(2020年11月3日)
合衆国上院議席数0 / 100 (0%)(2020年11月3日)
党員・党友数499,492人(有権者登録届出数)[1](2016年11月)
政治的思想・立場リバタリアニズム[2][3]
レッセフェール[4][5]
小さな政府[4]
文化自由主義
リバタリアン党(リバタリアンとう、英語: Libertarian Party)は、リバタリアニズム(右派)を奉じるアメリカ合衆国の政党である[2]。
1971年、ノーラン・チャートで有名なデイヴィッド・ノーランによって結成。初期には無政府資本主義の創始者として有名なマレー・ロスバードらも参加した。自由主義者党、自由党などとも訳される。中国語では「自由意志党」の名称で届出をしている[注釈 1]。 自己決定権を尊重する気風の強いアメリカにおいて、自己決定権擁護の最右翼を自認する。ただし政府の完全な廃止を首尾一貫して追求する純正リバタリアン(Libertarian Purists)だけではなく、部分的に方向性を共有するに過ぎない最小国家主義者や古典的自由主義者、保守主義者なども在籍している。ただし、2008年大統領選の指名候補争いにも立候補した無政府資本主義者のメアリー・ルワート
理念
無政府資本主義の創始者として有名なマレー・ロスバードも1980年代後半までリバタリアン党で活動しており、1984年大統領選挙のリバタリアン党指名候補で無政府資本主義者のデヴィッド・バーグランド(英語版)は「インディアナポリスでの2002年党大会において、私はその党の初期からの物語について詳しく話すために古参党員の一人として参加し、新参者たちに若干の組織の歴史を伝えた。プレゼンテーションの間に、私はもはや我々の側に居ないある人に感謝を捧げることにした。私はその場に居た若いリバタリアンに、リバタリアン党とリバタリアン運動へのマレー・ロスバードの貢献の深く永続的な影響を広げることが出来たことを嬉しく思う。彼は後世に伝えられるだろう」と述べている。
党の中心的な理念としてロック的所有権理論を採用する。これは、すべての個人に自身の身体を所有する権利があること、すべての個人は他人よりも先行して自身の身体を使用できることを確認した上で、「労働を混ぜ合わせる」ことにより、自然の状態から取り除いた物質的な資源を自身の財産として所有できるとする理論である[7]。そして、いかなる個人もその他の個人の身体や正当に所有された物質的な財産に暴力を開始してはならないとする不可侵原則を置く[8]。 1972年の綱領では政府による徴税は窃盗であり財産所有権の侵害であるとして一切認めていない[9]。2016年の綱領では全ての徴税を否定する文言はないが、収入税とIRSの廃止を謳っている[10]。軍隊への徴兵も認めない[11]。税金で賄われる補助金や助成金の類も一切認めない[12]。あらゆる武器や弾薬の製造、販売、所有の規制も認めない[13]。犯罪と呼ぶことが出来るのはその他の人の権利所有権を侵害する行動だけであるとして、麻薬の生産、販売、所持、使用、最低年齢規制を含む一切のアルコールやタバコの摂取や販売、賭博、ポルノグラフィ、同性愛、児童性愛、近親相姦、猥褻な行為、淫らな言動、差別的言動、下品な行為、一夫多妻、乱交、自殺などの規制は一切認めない[14]。 恣意的で主観的な線引きにより人間の自由意志と自己所有の権利を否定すること、そして本人の意思に反して保護を強制することは自己所有権の侵害であり、容認し得ない奴隷制であるとして、児童買春、児童ポルノやその他の児童労働の規制などの一切の子供の権利制限を認めない[15][16]。子供を特別扱いする法律や少年裁判所を認めず、子供にも彼らの行動の結果に対する完全な責任を認める[17]。 税金で賄われた公立学校、公立大学は認めない。物質的財産の所有権を超えたプライバシー権、人格権、知的財産権などの権利は認めない。中央銀行は認めない。
政策