IUPAC命名法による物質名
IUPAC名
2-(diethylamino)-
N-(2,6-dimethylphenyl)acetamide
臨床データ
発音リドカイン [?la?d??ke?n]
局注 monograph静注 monograph点眼
MedlinePlusa682701
ライセンスEMA:リンク、US Daily Med:リンク
胎児危険度分類
AU: A
法的規制
AU: S5, S4, and S2 [1]
UK: GSL, P, and POM [2]
US: OTC / Rx-only[3][4]
投与経路精密持続静注, 皮下注射, 外用薬, 経口投与
薬物動態データ
生物学的利用能35% (経口)
3% (外用)
代謝肝臓,[7] 90% CYP3A4代謝
作用発現within 1.5 min (IV)[7]
半減期1.5 h to 2 h
作用持続時間10 min to 20 min(IV),[7] 0.5 h to 3 h (local)[8][9]
排泄腎臓[7]
識別
CAS番号
137-58-6
73-78-9
ATCコードC01BB01 (WHO) C05AD01 (WHO) D04AB01 (WHO) N01BB02 (WHO) N01BB52 (WHO) R02AD02 (WHO) S01HA07 (WHO) S02DA01 (WHO) QC01BB01 (WHO) QC05AD01 (WHO) QD04AB01 (WHO) QN01BB02 (WHO) QN01BB52 (WHO) QR02AD02 (WHO) QS01HA07 (WHO) QS02DA01 (WHO) QD04AB51 (WHO)
PubChemCID: 3676
IUPHAR/BPS2623
DrugBankDB00281
ChemSpider3548
UNII98PI200987
KEGGD00358
ChEBICHEBI:6456
ChEMBLCHEMBL79
PDB ligand IDLQZ (PDBe, RCSB PDB)
別名lignocaine
化学的データ
化学式C14H22N2O
分子量234.34 g・mol?1
SMILES
CCN(CC)CC(=O)NC1=C(C)C=CC=C1C
InChI
InChI=1S/C14H22N2O/c1-5-16(6-2)10-13(17)15-14-11(3)8-7-9-12(14)4/h7-9H,5-6,10H2,1-4H3,(H,15,17)
Key:NNJVILVZKWQKPM-UHFFFAOYSA-N
物理的データ
融点68 °C (154 °F)
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リドカインは、アミド型の局所麻酔薬である[8]。また、心室頻拍などの治療にも使用される抗不整脈薬でもある[7]。リグノカインという一般名としても知られ、キシロカインなどの商品名で販売されている。唯一、静脈投与が可能な局所麻酔薬である[10]。局所麻酔や神経ブロックに使用する場合、リドカインは通常、数分以内に作用し始め、30分?3時間持続する[8][9]。リドカイン溶液を皮膚や粘膜に直接塗布して、その部位を麻痺させることもある(表面麻酔)[8]。局所効果を長持ちさせ、出血を抑えるために、少量のアドレナリンと混合して使用されることも多い[8]。
リドカインは、ヴォーン・ウィリアムズ分類クラスIbタイプの抗不整脈薬でもある[7]。つまり、ナトリウムチャネルを遮断(英語版)し、心臓の収縮速度を低下させる[7]。神経の近くに注射すると、神経は脳との間で信号を伝達できなくなる[8]。静脈内に注射した場合、錯乱、視覚の変化、しびれ、ちくちくする感覚、嘔吐などの脳への影響を引き起こす可能性がある[7]。 低血圧や不整脈を引き起こすこともある[7]。関節に注射すると軟骨に問題が生じる可能性が懸念されている[8]。妊娠中の使用は一般的に安全と思われる[7]。肝臓に障害のある人は、投与量の減量が必要な場合がある[7]。一般的に、テトラカインやベンゾカインにアレルギーのある人でも安全に使用できる[8]。
リドカインは1946年に発見され、1948年に販売が開始された[11]。世界保健機関(WHO)の必須医薬品リストに掲載されている[12]。ジェネリック医薬品として入手可能である[8][13]。2020年には、米国で最も処方されている薬の337番目であり、70万件以上の処方があった[14][15]。
適応
局所麻酔局所麻酔用の製剤。ポリエチレン製アンプル(ポリアンプル)に入っている。
局所麻酔薬としてのリドカインは、急速な作用発現と中間的な有効持続時間が特徴である。したがって、リドカインは浸潤、神経ブロック、表面麻酔に適している。脊髄くも膜下麻酔や硬膜外麻酔では、ブピバカインのような作用時間の長い局所麻酔薬が優先して用いられることがあるが、リドカインには効果発現が速いという利点がある。アドレナリンをリドカインに添加すると動脈を収縮させ、出血を抑え、またリドカインの組織から血管内への吸収を遅らせるため、麻酔の持続時間が延長する[8][16]。