リチャード三世
Richard III
監督リチャード・ロンクレイン
脚本イアン・マッケラン
リチャード・ロンクレイン
原作ウィリアム・シェイクスピア
製作Stephen Bayly
『リチャード三世』(Richard III )は、1995年製作のイギリス映画。主演はイアン・マッケラン。ウィリアム・シェイクスピアの同名の戯曲を原作とし、時代背景を架空の1930年代に置き換えている。
本作は、ロイヤル・ナショナル・シアターで上演するためにリチャード・エアーが手がけた舞台演出がもとになっている。この舞台で主演したのがイアン・マッケランであった。エアーの舞台演出は、マッケランによって映画向けに改変され、リチャード・ロンクレインが映画監督を務めた。 ※括弧内はVHS版日本語吹替。 本作では、イギリスの有名な建造物が形にとらわれず撮影に利用され、特殊効果も用いてロケ地の「置き換え」が行われた。そうした使われ方をされたロケ地には以下のようなものがある。
ストーリー「リチャード三世 (シェイクスピア)」を参照
キャスト
グロスター公リチャード(リチャード3世):イアン・マッケラン(宝亀克寿)
エリザベス王妃:アネット・ベニング
バッキンガム公ヘンリー・スタフォード:ジム・ブロードベント
リヴァーズ伯アンソニー:ロバート・ダウニー・Jr(中田和宏)
レディ・アン:クリスティン・スコット・トーマス
ヨーク公妃:マギー・スミス
エドワード4世:ジョン・ウッド
クラレンス公ジョージ:ナイジェル・ホーソーン
ジェームズ・ティレル卿:アドリアン・ダンバー
スタンリー卿:エドワード・ハードウィック
ウィリアム・ケイツビー卿(英語版):ティム・マッキナリー
ヘイスティングス卿:ジム・カーター
リッチモンド伯ヘンリー:ドミニク・ウェスト
リヴァーズの愛人:トリース・ハンリー(英語版)
トーマス大司教:ロジャー・ハモンド(英語版)
ブラッケンベリー:ドナルド・サンプター(英語版)
リチャード・ラトクリフ(英語版):ビル・ピーターソン(英語版)
エリザベス王女:ケイト・スティーヴンソン=ペイン
王太子(エドワード5世):クリストファー・ボーエン(英語版)
ヨーク公リチャード:マシュー・グルーム
王太子エドワード:マルコ・ウィリアムソン(英語版)
ヘンリー6世:エドワード・ジュースバリー(英語版)
演出
セント・パンクラス駅:ウェストミンスター宮殿に置き換えられ、エドワード4世の政府所在地となった。
バタシー発電所:ケントの海岸に配置され、爆撃された軍事基地として用いられた。
バンクサイド発電所:ロンドン塔に相当する、クラレンス公が収容される監獄に見立てられた。撮影当時、バンクサイド発電所は一部を除いて閉鎖されていた(その後再整備され、テート・モダンとなった)。
ロイヤル・パヴィリオン (Royal Pavilion
ロンドン大学のセネート・ハウス (Senate House (University of London)) :リチャードの政府所在地として、外観と内部が利用された。有名なアールデコのファサードと、シェル・メックス・ハウス (Shell Mex House) の時計台も、外観のシーンで組み合わされている。
視覚演出の面では、様々なシンボル・制服・武器・車両が、ナチスのプロパガンダ映画(特に『意志の勝利』)や戦争映画に見られるような第三帝国の美意識から取り入れられている。同時に、英米のスタイル(制服や小道具、その他のヴィジュアル・モチーフ)も希釈・混合されている。