リアーゼ
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リアーゼ(lyase)または脱離酵素[1]とはEC第4群に属する酵素で、脱離反応により二重結合を生成したり、逆反応の付加反応により二重結合部位に置換基を導入する反応を触媒する酵素である[2]。英語に従ってライエースと表記される場合もある[3]日本語では除去付加酵素〈じょきょふかこうそ〉[4]とも呼ばれる。
概要

リアーゼはその触媒する化学反応の種別により大きく6つに分類される
カルボキシリアーゼ類 - カルボキシル基を付加あるいは脱離する。

デカルボキシラーゼ

カルボキシラーゼ


アルデヒドリアーゼ類 - アルドール縮合およびその逆反応

ケト酸リアーゼ類 - ケト酸を基質または生成物とする縮合あるいは脱離反応

ヒドロリアーゼ類

ヒドラターゼ

デヒドラターゼ


アンモニアリアーゼ・アミジンリアーゼ類

その他の合成酵素

アデニルシクラーゼ・グアニルシクラーゼ


シンターゼ

リアーゼの別名の一つにシンターゼ〈synthase〉がある。

リアーゼの系統名は基質〈X〉と脱離する分子〈Y〉の名称にリアーゼの語尾をつけて、X:Yリアーゼと命名される。慣用名は語尾リアーゼの他に、生成物名称にシンターゼの語尾を付して命名される場合もある。特に、酵素の平衡が生成物側に偏っているときにシンターゼが用いられる[5]

日本語ではシンターゼに「合成酵素」という語が充てられているが、シンターゼ以外のシンセターゼ〈EC第6群〉も合成酵素と呼ばれる為、合成酵素という日本語語尾からシンターゼかシンセターゼかを判断できない。
EC.4.-
EC.4.1.-(炭素-炭素リアーゼ)
EC.4.1.1.-(カルボキシリアーゼ)

EC.4.1.1.1 ピルビン酸デカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.2 シュウ酸デカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.3 オキサロ酢酸デカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.4 アセト酢酸デカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.5 アセト乳酸デカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.6 アコニット酸デカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.7 ベンゾイルギ酸デカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.8 オキサリルCoAデカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.9 マロニルCoAデカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.10 欠番 → EC.4.1.1.12へ統合

EC.4.1.1.11 アスパラギン酸-1-デカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.12 アスパラギン酸-4-デカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.13 欠番 削除

EC.4.1.1.14 バリンデカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.15 グルタミン酸デカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.16 ヒドロキシグルタミン酸デカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.17 オルニチンデカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.18 リシンデカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.19 アルギニンデカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.20 ジアミノピメリン酸デカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.21 ホスホリボシルアミノイミダゾールカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.22 ヒスチジンデカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.23 オロチジン-5'-リン酸デカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.24 アミノ安息香酸デカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.25 チロシンデカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.26 欠番 → EC.4.1.1.28へ統合

EC.4.1.1.27 欠番 → EC.4.1.1.28へ統合

EC.4.1.1.28 芳香族-L-アミノ酸デカルボキシラーゼ

EC.4.1.1.29 スルフィノアラニンデカルボキシラーゼ


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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