この項目では、2011年の映画について説明しています。日本の競走馬については「リアルスティール」をご覧ください。
リアル・スティール
Real Steel
監督ショーン・レヴィ
脚本ジョン・ゲイティンズ
原案ダン・ギルロイ
ジェレミー・レヴェン
『リアル・スティール』(原題: Real Steel、チラシ・前売券・プログラム等の日本語ロゴは「リアル」と「スティール」の2段書きで「・」なし)は、ショーン・レヴィ監督、ヒュー・ジャックマン主演による2011年のアメリカ合衆国のSFアクション映画である。リチャード・マシスンの短編小説「四角い墓場」(原題: Steel)を原作としている。 2020年。人間のボクシングに代わり、より暴力的な「ロボット格闘技」が人気を博していた。人間のボクシングが廃れたことで、将来を有望視されていたプロボクサーのチャーリー・ケントンも、今では中古の「プレイヤーボット」として知られるロボットを使ってプロモーターとして生計を立てていた。 ある日、昔捨てた妻が亡くなったという連絡が入る。残された息子のマックスの養育権について、妻の姉であるデブラとマーヴィン夫妻と話し合いをすることとなるが、夫妻が金持ちであることに気づいたチャーリーは、借金を返すためにマーヴィンに10万ドルで息子を渡すと持ちかける。マーヴィンは「旅行に行く3ヶ月の間、マックスを預かってもらう」という条件付きで承諾した。 しばらくして、チャーリーのもとにマックスがやってくる。前金の5万ドルを手にしたチャーリーは以前破壊された「アンブッシュ」の代わりに、中古の「ノイジーボーイ」を購入。マックスはチャーリーの幼なじみであるベイリーの元に居候することになる。金で売られたことに気づいたマックスはチャーリーを嫌っていたが、ロボットとゲーム好きな彼は無理やり試合についていく。「ミダス」との試合は最初は優勢だったが、結局負けてしまい、ノイジーボーイもスクラップになってしまう。 またもロボットを失ったチャーリーは、スクラップ置き場に忍び込み金になりそうな物を捜す。途中マックスは泥に埋もれたロボットを発見し持ち帰る。そのロボット「アトム」は一世代前のロボットで、動きを真似するシャドー機能が付いた練習用だった。チャーリーは試合には使えないと判断するが、マックスは場末の試合に出場を決めた。 初めての試合に苦戦を強いられるマックスとアトムだったが、チャーリーの的確な指示によって初勝利を収める。チャーリーがプロボクサーであることを知ったマックスはシャドー機能を使ってチャーリーの動きをアトムに学習させることを思いつく。同じく、チャーリーもアトムがマックスのダンスを真似ているのを見て、試合前のパフォーマンスに使えると思いついた。 すると、アトムの試合前のダンスや、人間のようなテクニカルな戦い方が評判を呼び、次々と試合のオファーが舞い込み、WRB興行主の目に止まり、大舞台での試合が実現。そして強敵「ニューヨークとロサンゼルス・ツインシティーズ」を倒したマックスは、天才プログラマーのマシドが設計したロシアの現チャンピオン「ゼウス」に挑戦状を突きつける。 ところがその帰り道、以前チャーリーが借金を踏み倒したリッキーが現れ、袋叩きにされた挙句賞金を奪われてしまう。マックスを大事に思うようになっていたチャーリーは、残りの5万ドルの受け取りも拒否し、マックスの身の安全のため夫妻の元へと帰した。しかし、ベイリーに励まされたチャーリーは、デブラに頼みマックスと共に試合に出場する。 そして遂に試合が始まるが、力の差は圧倒的で常にゼウスの優勢で進み、アトムは幾度も倒され、遂には音声入力機能が故障し動けなくなってしまう。最後の手段として、シャドー機能を使ってチャーリーが直接動かして戦いに挑む。猛攻に転じたアトムはファイナルラウンドまで戦い抜いた。 結果、試合は僅差でゼウスの勝利となったが、誰もがアトムの戦いぶりを称えた。かつてボクサーとしての道を閉ざされたチャーリーは、アトムを通してボクサーとしての栄光と、マックスとの家族の絆を手に入れたのだった。 ※括弧内は日本語吹き替え
ストーリー
キャスト
チャーリー・ケントン - ヒュー・ジャックマン(山路和弘)
マックス・ケントン - ダコタ・ゴヨ(吉永拓斗)
ベイリー・タレット - エヴァンジェリン・リリー(天海祐希)
フィン - アンソニー・マッキー(堀内賢雄)
リッキー - ケヴィン・デュランド(森田順平)
デブラ・バーンズ - ホープ・デイヴィス(八十川真由野)
マーヴィン・バーンズ - ジェームズ・レブホーン(糸博)
タク・マシド - カール・ユーン(手塚秀彰)
ファラ・レンコヴァ - オルガ・フォンダ
キングピン - ジョン・ゲイティンズ(小森創介)
製作撮影中のレヴィ監督とジャックマン(2010年7月)
リチャード・マシスンが1956年に発表した短編小説『四角い墓場』を原作とし、それを基にダン・ギルロイが執筆した脚本を2005年にドリームワークスが85万ドルで購入した[4]。製作はタッチストーン・ピクチャーズ、ドリームワークス、21ラップス・エンターテインメント、マウントフォード・マーフィ・プロダクションズが担当する[5]。オリジナル脚本はダン・ギルロイが執筆し、2005年(別の情報源では2003年[6])にドリームワークスが85万ドルで購入した[4]。本プロジェクトは2008年にパラマウント映画から分社したドリームワークスが引き継いだ17本のうちの1本である[4]。当初、ピーター・バーグが監督する予定だったが2009年中頃にプロジェクトから外れ[6]、9月にショーン・レヴィの参加が報じられた[7]。11月、ヒュー・ジャックマンが900万ドルの出演料で参加が決まった[8]。