ラーゼフォン
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ラーゼフォン
ジャンル
ロボットSFラブストーリー
アニメ
原作BONES出渕裕
監督出渕裕
キャラクターデザイン山田章博
メカニックデザイン佐藤道明佐山善則
音楽橋本一子
アニメーション制作ボンズ
製作ラーゼフォン製作委員会
フジテレビ
放送局フジテレビ
放送期間2002年1月21日 - 9月10日
話数全26楽章
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ
ポータルアニメ

『ラーゼフォン』(Rahxephon)は、ラーゼフォン製作委員会とフジテレビの製作によるロボットSFラブストーリーTVアニメ。全26話。2002年1月21日から2002年9月10日までフジテレビで放送された。

2003年には『ラーゼフォン 多元変奏曲』として劇場映画化されている(以下、劇場版と表記)。
概要

原作・監督は出渕裕。キャラクターデザインは山田章博。アニメーション制作はボンズ。主人公の少年が謎の少女の導きで神像型のロボットラーゼフォンと出会い、人類と侵略者MU(ムウ)との戦いに巻き込まれ、徐々に自分の望み・運命・使命に目覚めて世界を調律するまでを描く。監督の出渕は、放送前の雑誌『Newtype』のインタビュー[要文献特定詳細情報]でこの作品が『勇者ライディーン』のオマージュである事を語った[注釈 1]。各話は「楽章」と呼ばれ、「歌」に感応する主役ロボットのパイロットは「奏者」と呼ばれる。敵の巨大兵器の名も音楽用語が冠される。RahxephonのRah(ラー)は“太陽神”、Phon(フォン)がphoneから来た“声”もしくは“音”、間のXeは、『Xファイル』などのXで“未知”で、繋げて“神の未知なる声”とのこと[1]。キャッチフレーズは「美と神秘に彩られた究極のSFロボットアニメ」。
ストーリー

2013年2月、全世界は消滅し東京だけが奇跡的に生き残った。都内に住む人々はそう教えられ疑わずに暮らしていた。

2015年7月4日の朝、東京の高校生神名綾人(かみな あやと)は地下鉄で模試会場へ向かう途中、脱線事故に遭う。地上に出ると防衛軍と謎の戦闘機部隊(実は東京外部から飛来した地球連合軍)とが激しい戦闘を始めていた。綾人が避難先を探していると、同級生の美嶋玲香(みしま れいか)が現れる。一方東京の政府(MU東京総督府)のエージェントと外部から潜入した女性工作員紫東遙(しとう はるか)は、それぞれ綾人の身柄を確保しようと迫る。綾人は辛うじて両者から逃げきり、玲香の後を追って東京湾地下の世音神殿(ぜふぉんしんでん)にたどり着く。綾人は神殿の巨大な卵型の神体を見たとたん苦しみはじめ倒れてしまう。玲香は歌い始める。綾人は誰かの「目覚めて」という声を聞く。朦朧とした意識の中で綾人がその名とつぶやくと卵は割れ、中から有翼の神像ラーゼフォンが立ち上がった。

数日後、綾人はラーゼフォンに搭乗し、遙を抱えて次元跳躍して東京を脱出していた。綾人の母麻弥(まや)は動じずにいずれ戻ってくると達観し見送る。消失したと教えられてきた外の世界は存続していた。だがそこは12年も先の2027年11月だった。外から見た東京は直径160kmの巨大な球形の次元境界「TOKYO JUPITER」に覆われていた。綾人は戸惑いつつも遙とラーゼフォンと共に、遙が所属する組織TERRA(テラ)の本部へ向かう。
登場人物

劇場版、漫画版はそれぞれ独自設定となっており、TV版との連続性を持たない。ゲーム版はストーリーの分岐はあるが、基本設定はTV版と同じ。
主要人物
神名綾人(かみな あやと)
声 -
下野紘 / 大人:宮本充本作の主人公。ラーゼフォンのパイロット「奏者(オリン)」。17歳[2]。“東京”で平穏な日々を送っていたが、玲香との出会いを機にラーゼフォンへと導かれる。遙によれば「服のセンスはイマイチ」らしい。控えめだが、良くも悪くもほぼ現実主義である。絵画が趣味で、よくスケッチブックを持ち歩いており、物語開始以前からある少女の絵を描き続けている。腹部に赤いアザ (ゼフォンの刻印、「認識」を表す形) がある。神名麻弥の子として育てられていたが、麻弥は先天的に子供を産めない体質であったため、遺伝子上の親は亘理士郎と如月久遠である。如月樹の双子の兄でもある。麻弥が早期に目を覚まし、17歳の奏者の資格を失ったため、代わりの奏者として生み出された。中学時代に遙と恋仲だったが、MU大戦を境に離れ離れとなり、麻弥に記憶改竄された。当初は「年上には興味は無い」と主張し、遙の事も保護者・姉のような存在として見ていたが次第に異性として意識するようになり、後に中学時代の事を打ち明けられた際には当時を思い出せこそしなかったが「今の君が好きだから」と遙に告白し、改めて結ばれる。この頃には身長も遙を追い越していた。当初は他人と距離を置くようにしていたが徐々にTERRAの面々と打ち解けていった。しかし自身の血が青いことを知り、苦悩と葛藤の末に自身の進むべき道を見出していく。最後は「大切な人(遙)を守る」ためにイシュトリと一体化。ヨロテオトル(神の心臓)へと至り、真聖ラーゼフォン(アヤトゼフォン)そのものと化す。調律すべき世界を賭けてクオンゼフォンと戦う中、異世界での久遠との対話を経て失った真実を取り戻し、遙と本当の意味で再会。クオンゼフォンを下し、自らの望む世界への調律を果たした。調律後の世界では考古学者になっており、遙と結婚して家庭を築いていた。その外見は綾人と樹の両方を受け継いでいる(声は樹役の宮本が担当している)。二人の間には女の子が生まれ、久遠と名付けられている(見た目も久遠そっくり)。何度も精神制御や幻覚攻撃を受けるなど、肉体的にではなく精神的な危害を加えられることが多い。
劇場版
麻弥の実子であり、神名という姓の父親との間に生まれた子供となっている。ジュピター形成後も中学時代のことは忘れていない。TERRAでは彼女の生きている世界のためにラーゼフォンで戦う。終盤に血の変化によって記憶を失いかけ、失う前に調律しようと決意する。調律の結果「時の狭間の観測者」になる。遙には彼女の望みでもある「一緒に同じ時を過ごし結婚した過去」を与えようとするが、時間そのものではなく「記憶」として手渡す[注釈 2]。60年後にふたたび遙の前に現れる。
漫画版
原作よりも不良少年であり、口も若干悪い。TV版と異なり、幼馴染とされる玲香と兄妹のように暮らしていたが、やがて遙の導きで外の世界に飛び出す。TERRAでは玲香を守るためにラーゼフォンで戦う。その正体は遺跡に残っていた太古のパイロットの遺体から作られたクローンであり、ラーゼフォンの奏者となるべく生み出された人造人間である。MUの施設には同じクローンが何体も存在しており、幼少期の記憶も全て作り物である。最後はアニメ版同様にヨロテオトルへ至り、真聖ラーゼフォンとなる。麻弥による「MUの世界」への調律を阻止するべく書き換えられた世界を呑み込み、真聖ラーゼフォン諸共消滅。


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