ラ・ロンハ・デ・ラ・セダ
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バレンシアのラ・ロンハ・デ・ラ・セダ
スペイン


英名La Lonja de la Seda de Valencia
仏名La Lonja de la Seda de Valence
登録区分文化遺産
登録基準(1), (4)
登録年1996年
公式サイト世界遺産センター(英語)
使用方法表示

バレンシアにあるラ・ロンハ・デ・ラ・セダ、リョジャ・デ・ラ・セダ(スペイン語 : la Lonja de la Seda, バレンシア語 : Llotja de la Seda ;「商品取引所」)は、15世紀後半に建てられた商品取引所で、当時のバレンシアの経済力の大きさを偲ばせる建造物である。これは商業の殿堂と理解されていたもので、機能的・実利的な側面を失うことなく、その極めて明白な象徴的特色を保持している。ゴシック様式の威容を誇るロンハは、プラサ・デル・メルカード(Plaza del Mercado,「商業広場」)31番地にあり、ロス・サントス・フアネス教会やバレンシア中央市場に面している。1996年12月7日ユネスコ世界遺産に登録された。
目次

1 歴史

2 柱のサロン

3 塔

4 海の領事の広間

5 建物の外部

6 世界遺産登録基準

7 外部リンク

歴史

ゴシック様式の世俗建築であるロンハは、1482年から1498年に、ペーラ・コンプテ(Pere Compte)、ホアン・イバーラ(Johan Yvarra)、ホアン・コルベーラ(Johan Corbera)、ドミンゴ・ウルティアーガ(Domingo Urtiaga)といった石工たちによって建造された。最終的に建物全体が完成したのは1548年のことである。分厚い壁、塔、銃眼といった要素が一種の古城を思わせるロンハは、4つの部分から成り立っている。

海の領事の広間 (Sala del Consulado del Mar)ファサードに面する形で塔の左手にある。



柱のサロン( Salon Columnario)「契約のサロン」(Sala de Contratacion)ともいい、塔の右手にある。

オレンジの木の中庭(Patio de los Naranjos)

建物とその他を含めた敷地面積は2000 m2 を超える。 柱のサロン
柱のサロン

柱のサロンは、教会で言うところの身廊にあたるものが縦に3つ並んでいる大広間である。正面入り口はゴシック様式の入り口で、複数の通路からアクセスする事ができる。ティンパヌムには商人たちの守護聖人である幼子を抱えた聖処女が刻まれており、市の紋章を戴いた二つの大きな窓が、この入り口を挟みこんでいる。側面のファサードにも、二つの窓にはさまれた別の門がある。

サロンの天井はオジーヴ穹窿で、高さ約16 m のほっそりとした螺旋状の柱に支えられている。かつてここを訪れた人々の目には、さながら高く伸びた椰子の木々とそれを包む天蓋のように映り、楽園を表現したものと受けとめられた。

かつてバレンシア市当局はこの部屋に、当時の金融業務を行うための交換所(taula de canvis)を置いた。

真上からは正方形に見える塔には礼拝堂と牢獄があり、後者は支払いができなかった者を収容するために使われていた。塔は四階建てでテラスがあり、上階に昇るためには中心の柱がない螺旋階段を使う。この螺旋階段はペレ・コンプテの代表作である。
海の領事の広間

この広間の建設は1498年に始まり、1548年に完成した。完成時期の関係で、ルネサンス建築の影響を受けている。建物は、地下室、地上1階(大広間を含む)、2階から成っている。ファサードは建造物群の統一性を保つために、著名な40人のメダリオン(円形浮き彫り)を除けば、ゴシック様式が採用されている。

大広間には海の領事(Consolat del Mar)の裁判所が置かれていた。この商事裁判所は、ロンハが建つよりもずっと前、すなわち1283年からバレンシアの海事・商業上の問題を取り仕切ってきたもので、バレンシアにとって非常に古くからある機関というだけでなく、スペイン初の商事裁判所でもある。


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