ランボルギーニ・シアン_FKP_37
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ランボルギーニ・シアン FKP 37
Lamborghini SIAN FKP 37

概要
製造国 イタリア Sant'Agata Bolognese
販売期間2020
デザインMitja Borkert
ボディ
乗車定員2人
ボディタイプ2ドアクーペ2ドアロードスター
駆動方式4WD
パワートレイン
エンジン6,498cc L539 V型12気筒
モーター48V
最高出力エンジン: 577 kW(785 PS; 774 hp)電気モーター: 25 kW(34 PS; 34 hp)合計: 602 kW(818 PS; 807 hp)
変速機7速ISR 自動マニュアル
車両寸法
ホイールベース2,700mm
全長4,980mm
全幅2,101mm(ミラー除く)2,265 mm(ミラー込み)
全高1,133mm
その他
トレッド(前)mm/(後)mm
タイヤサイズ
ホイールサイズ(前)255/30 ZR 20 92Y/(後)355/25 ZR 21 107Y(ピレリP Zero Corsa)
(前)9”J X 20” H2/(後)13”JX21” H2 センターロック式
系譜
先代限定車 チェンテナリオ
後継限定車 カウンタック LPI 800-4
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ランボルギーニ・シアン FKP 37(Lamborghini SIAN FKP 37 )は、イタリア自動車メーカー、ランボルギーニが製造した初のハイブリッドの限定スーパーカーハイパーカーである。
概要

2019年9月3日にオンラインで発表され、9月10日にフランクフルトモーターショーでエレクトリックゴールド色の固体(#00/63)が正式に公開された。デザインはウラカンアヴェンタドールウルステルツォミッレニオ等を担当したランボルギーニスタイルセンターのディレクター、ミィティア・ボルケルト(Mitja Borkert)による。
車名の由来

ランボルギーニが製造した初のハイブリッドカーである事を強調するために、ボロニェーゼ地方の方言で稲妻の閃光を意味するスラングのSIANと名付けられた。FKP 37の呼称はフランクフルトモーターショーで追加発表され、2019年8月25日に亡くなったフォルクスワーゲングループのフェルディナント・カール・ピエヒ会長のイニシャルで、37は同氏の出生年の1937年を意味し、経営危機に陥っていたランボルギーニを1999年にアウディが買収し、救ってくれた事への感謝の意味が込められている。約1年後にロードスターが追加販売された為、クーペモデルを特定する名称とも言える。
仕様と性能

基本的な設計はアヴェンタドールをベースとしており、モノコックについてはほぼ同じ。ただし、リアフレームとフロントフレームはアヴェンタドールとは異なっている。ミッドシップにマウントされるエンジンはアヴェンタドールSVJと共通だが、電気モーターとの組み合わせで最高出力はSVJから25kW増となる602kWを発生し、当時のランボルギーニのモデルの中では最も高出力なユニットとなっていた。エンジン自体にも改良が加えられ、チタン製の吸気バルブや新しいエキゾーストシステムの採用、ECUのリマップなどが行われている。トランスミッションは7速セミATで、駆動方式は四輪駆動

電気モーターの電力は、従来のリチウムイオン電池ではなくテルツォ ミッレニオ(TerzoMillennio)[1]マサチューセッツ工科大学と技術開発したスーパーキャパシタ(電気二重層コンデンサ)に蓄えられ、重量配分の改善のために電気モーターと共にギアボックスに収められている。アヴェンタドールのスターターモーターを進化させたスーパーキャパシタは、同じ重量の従来のリチウムイオン電池の3倍の電力、ベースとなったユニットの10倍の電力を蓄えることができる。回生ブレーキシステムは、スーパーキャパシタを再充電し、電気モーターは減速の影響に対抗し、最大130 km / hの速度でドライバーにパワーブーストを提供し、モーターは、駐車や後進などの低速操作をサポートし、ドライブモードの選択によってシフト特性が変化する7速ISR(インディペンデント・シフト・ロッド)トランスミッションの、シフトチェンジ時のブーストとして作動し[2]、大電流をレスポンスよく放出できる、スーパーキャパシタの特性を活かしたセッティングになっている。走行性能は、2.8秒で0km/hから100km/hに加速し、355km/h[3]の電子的に制限された最高速度を達成する。
スタイリングベーンもウイングも閉じた状態センターロック方式のコフィンスポークホイールとピレリ P ZERO CORSA

エクステリアデザインは、1971年発表の縦置きミッドシップの始祖カウンタックのデザインがフロントトランク、ルーフ、テールライト等に取り入れられ、Y字型のデイタイムランニングヘッドライトは2017年のコンセプトカー、テルツォ ミッレニオ(TerzoMillennio)のディティールから引用された12気筒モデル初のLED[4]である。ダウンフォースは、サイドエアインテークと大型のカーボンファイバーフロントスプリッターによって発揮される。フロントトランクはヘルメット一個程[5]の小さい容量で、フロントウィンドウの形状等はアヴェンタドールと共通[6]。エレクトロクロミックルーフはランボルギーニのクーペ初のガラスルーフ[7]で、カウンタックLP400のようなペリスコープ(Periscopio)状の凹みにはフォトクロミック素材製でスイッチを起動すると濃度調整可能な透明になり、後部リアエンジンフードに繋がるデザイン処理が成された。リアエンジンフードは着脱式で着脱には4人の人手[8]が必要。ボディ後方上面はアクティブリアウィングとして車内から任意で展開操作が可能で、翼端のカーボン製ウィングレットには、ランボルギーニ社の設立年1963年にちなみ、「63」の数字がエンボス加工で表現されている。リアカウル後方の4個のアクティブクーリングベーンは、熱に反応する自動車特許取得済み形状記憶素材(ランボルギーニスマートマテリアルシステム Lamborghini Smart Material System LSMS)[9]が採用され、エグゾーストシステムが特定の温度に達するとリアカウルのベーン[10][11]が開き、パワーロスを最小限に食い止める。形状記憶素材は電気的に繋がっていないので軽量化に貢献している。ベルトーネランチア・ストラトスのようなコフィン(棺桶)スポークホイール(coffin spoke wheels)はアヴェンタドール以来の前後異径20/21インチサイズでセンターロック方式となっている。ボディサイズはアヴェンタドールSより全長183mm、全幅71mm、それぞれ大きくなっている。

外装内装はフルオーダーで、限定生産63台で同じ仕様の車両は一台も無い[12]
内装

内装はアヴェンタドールに基づいているが、オーダーした車両そのものが表示される垂直タッチスクリーンディスプレイはウラカンエボでの実績から採用された。新デザインのエアベント(Air conditioner outlet)は、3Dプリンターで作成されたパーツが初めて内装に使用され、オーナーのイニシャルを入れる事が可能である。カーボンアルカンターラ[13]スエードが多用され、ランボルギーニ社のパーソナライゼーションプログラムにより、どこの箇所でもアルカンターラを選ぶことが可能[14]である。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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