ランボルギーニ・ガヤルド
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ランボルギーニ・ガヤルド
前期型
後期型
最後期型
概要
製造国 イタリア
販売期間2003年 - 2013年
ボディ
乗車定員2人
ボディタイプ2ドア クーペ
2ドア オープン
パワートレイン
エンジン5.0 L V10 DOHC
5.2 L V10 DOHC
最高出力570PS
最大トルク55.1 kgf?m @ 6,500 rpm
変速機6速MT
車両寸法
ホイールベース2,560 mm
全長4,270 mm
全幅1,900 mm
全高1,165 mm
車両重量1,430kg
その他
ステアリング位置左/右
系譜
先代ジャルパ
後継ウラカン
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ガヤルド(Gallardo)は、イタリアの自動車メーカーのランボルギーニが製造していたスポーツカーである。アウディ・R8(初代)はエンジン、ドライブトレーン、シャシーが共通の兄弟車である。
概要

かつてランボルギーニには、「ベビー・ランボルギーニ」と呼ばれる一連のV型8気筒エンジン搭載モデルの系譜があったが、1988年ジャルパが生産終了となって以来、ラインナップから姿を消していた。

ジャルパの後を受けるモデルとして、ランボルギーニでは1995年V型10気筒エンジン搭載のコンセプトカーカラ」を発表するも、1998年に同社がフォルクスワーゲンAG傘下に入った際に開発が中止され、市販には至らなかった。

その一方で、カラの仕様を反映した新型車の開発が進められ、その結果として2003年に発表されたのがガヤルドである。スタイリングはムルシエラゴと同様に、ベルギー人デザイナールク・ドンカーヴォルケによって主導された。車名は18世紀のスペイン闘牛飼育家であるフランシスコ・ガヤルドから採られている。

ランボルギーニではガヤルド以降のモデルを全てATDCT)車に変更する方針としたため、同社における最後のMT車となった。
機構・スタイル

エンジンは、バンク角90°の水冷V型10気筒アルミ鋳造製のシリンダーブロックは、アウディ製のものとベースは同じ。重心を下げるため広いバンク角度を採用しているが、等間隔燃焼を実現するためにクランクピンを18°オフセットしている。排気量は5 Lであり、500 PSを発生する。ボア×ストロークが82.5 mm×92.8 mmというロングストローク仕様であるため、低回転域のトルク特性に優れており、ロングストロークではあるがレッドゾーンは8,200 rpmからとなっている。2006年モデルより排気系の見直しで520 PSへと出力が向上した。

エンジン搭載形式はミッドシップだが、出力520 PSともなると2輪駆動ではトラクション確保が困難であるため、4WDシステムが採用された[注釈 1]。4WDシステムは、低重心化も兼ねてエンジンとともに構造限界まで下げた状態で搭載されており、複雑な制御で知られるアウディ製クワトロシステムではなく、単純なセンターデフ式で、ビスカスカップリング式LSDを使用しており、この点はディアブロに準じる構成となっている。トランクはミッドシップ車に相応しく前輪側。

シャシーはアウディ製のアルミスペースフレームで構成されている[注釈 2]。ボディ単体での重量は250 kgと軽量である。総車体重量は1,430 kgと公称されている。ランボルギーニ伝統の低い全高は1,160 mm[注釈 3]。ドアに関してはウラッコ系同様、日常の使い勝手を向上させる為に、12気筒モデルのシザードアではなく一般的な前ヒンジの横開きドアを採用した。また、2005年モデルより、道路の段差等への進入がし易いようにフロント部車高を少し上昇させることが可能となっている(日本仕様では標準装備)。このシステムは油圧式で、車高を上げた状態でも70 km/hまでで走行できる。

2008年にマイナーチェンジが行われ、カウンタックの「LP」(イタリア語のミッドシップ縦置き「縦方向後部」Longitudinale Posterioreの略語)の呼称が2006年のムルシエラゴLP640に引き続き付けられた「LP560-4」が発表された。560は560馬力、4は四輪駆動を意味する。フロントバンパー、ライト、ボンネット、リアバンパー、リアコンビネネーションランプが変更され、リアフェンダーダクトは廃止された。これにより、5.2L直噴エンジン(最高出力560 PS〔55.1 kgf・m〕)、1,420 kgのスペックとなり、ドイツ国内の2009年のベストスポーツカー賞を受賞した。この2009年仕様エンジンは親会社であるアウディの兄弟車、スペチアーレ「R8 5.2LFSI」にも採用されている。

2010年3月のジュネーブショーでサーキット走行向けのモデルである「LP570-4Superleggera」が発表された。これは570PSエンジン、1,340kg(アルミ&カーボンボディ仕様)となっている。

2013年11月に、ランボルギーニ史上最多となる総生産台数14,022台で生産を終了した[1]。販売台数も後継のウラカンに抜かれるまでランボルギーニ史上最多、売り上げ額も最大を記録した[要出典]。

前期型 リア

後期型 リア

最後期型(Squadra Corse)リア

エンジン

インテリア

モデルとバリエーション
初代ガヤルド(2003年?2008年、前期モデル)

ベースグレードモデル。ガヤルドの第1世代は、7,500rpmで500 PSの出力、510N?m(376lb?ft)4,500rpmでのトルクを生成する4,961 cc90度V10エンジンで駆動された。ガヤルドには2つのトランスミッションの選択肢があり、従来のHパターン6速MTとランボルギーニが「eギア」と呼んだ6速電気油圧作動式シングルクラッチ自動マニュアルトランスミッションであり、「eギア」トランスミッションは、ステアリングホイールの後ろのパドルを上下にシフトし手動シフトよりも迅速にギアチェンジでき、ギアシフトレバーの代わりにあるギアセレクターを自動モードに変更することもできる。
2005クーペアップデート
2006年モデル(2005年後半に発売)では、ランボルギーニは、自動車評論家や顧客から寄せられた要望に応え多くの変更を導入した。エキゾーストシステムをよりスポーティなものに変更し(市街地走行時の静粛性を高めるフラップを含む)、サスペンションを見直し、新しいステアリングラックを装着し、エンジン出力を20PS増の最大520PS。そして最大の変化は、1速から5速のギア比を低下した。これらの変更により、車はオリジナルよりもはるかに優れたパフォーマンスを発揮し、限定版の下記ガヤルドSEにも反映された。
ガヤルド SE
2005年に発表されたツートン・カラーに塗装されたスペシャル・エディション。250台限定で生産された。ノーマルのガヤルドより1から5速のギア比が低められた。専用の5本スポークホイール「Callisto」を装着。ベースのボディカラーは4色(白、イエロー、オレンジ、グリーン)で、ルーフやエンジンボンネット、前後スポイラーとサイドミラーが黒に塗装された[2]
ガヤルド・ネラ
ガヤルド・ネラ2006年9月、パーソナライゼーション・プログラムとして専用色の黒に塗装された185台が限定生産された[3]


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