ランペイジ 巨獣大乱闘
Rampage
監督ブラッド・ペイトン
脚本ライアン・イングル
カールトン・キューズ
ライアン・J・コンダル
アダム・スティキエル
原案ライアン・イングル
製作ボー・フリン
ジョン・リカード
ブラッド・ペイトン
ハイラム・ガルシア
製作総指揮マーカス・ビシディ
ドウェイン・ジョンソン
ダニー・ガルシア
ジェフ・フィアソン
トビー・エメリッヒ
リチャード・ブレナー
マイケル・ディスコ
出演者ドウェイン・ジョンソン
ナオミ・ハリス
マリン・アッカーマン
ジェイク・レイシー
ジェフリー・ディーン・モーガン
音楽アンドリュー・ロッキングトン
『ランペイジ 巨獣大乱闘』(ランペイジ きょじゅうだいらんとう、原題:Rampage)は、2018年制作のアメリカ合衆国のパニック・アクション映画。1986年にアメリカでリリースされたミッドウェイゲームズのアーケードゲーム「RAMPAGE」をベースにした映画[7][8]。ドウェイン・ジョンソン主演・製作総指揮。 本作の巨獣たちが感染した遺伝子サンプルには、エナジン社のゲノム編集により、サメの止まらない成長、シロナガスクジラの高成長率、カブトムシの外骨格、チーターの高速移動、トゲマウスの細胞修復能力が組み込まれており、その影響で急激に巨大化、高い回復能力と生命力を誇る。 さらに、コウモリの反響定位の影響で、エナジン社の低周波電波に反応するようになっており、それを止めるために本来ならば種類・食性が異なるために互いを攻撃し合うはずの3体は、共に低周波の発信源であるシカゴを目指していくこととなった。 体長・体重はシカゴ襲来時のサイズとなる。
あらすじ
プロローグ
シカゴの企業エナジン社は宇宙ステーションでCRISPRによるゲノム編集の実験を行っていたが、実験動物のネズミが暴走して宇宙ステーションは破壊され、アトキンズ博士の乗った脱出ポッドも爆発し、遺伝子サンプルが地球に落下する。落下したサンプルの影響を受けたオオカミやワニが巨大化し、サンディエゴの動物保護地区に保護されていたアルビノ・ゴリラ(ジョージ)も巨大化してしまう。エナジン社はサンプルを回収するためワイオミングの森に民間軍事会社のバークたちを派遣するが、そこで巨大化したオオカミ(ラルフ)に襲われて全滅する。
序盤
元アメリカ陸軍特殊部隊員で霊長類学者のデイビスは、親友であるジョージが突然巨大化・凶暴化したことに驚き彼を助けようとするが、そこにエナジン社の元遺伝子研究者だったケイトが現れて事情を説明する。しかし、ジョージはさらに巨大化して暴れ出したため政府機関に捕まり、2人も拘束されてしまう。同じころ、エナジン社のワイデン姉弟は動物たちを確保するため、動物たちが引き寄せられる低周波を出してシカゴに誘き出そうとする。低周波を察知したジョージは輸送機の中で暴れ出し、輸送機は墜落するが、デイビスは政府の捜査官ラッセルを助け出し、ケイトと共に脱出に成功する。デイビスたちは救援に来たアメリカ軍と合流するが、指揮官のブレイク大佐はデイビスの訴えを無視してシカゴに向かうジョージとラルフを攻撃し、撃退に失敗する。デイビスとケイトはジョージを助けるため、解毒剤が保管されているエナジン社に向かう。
中盤
ジョージとラルフはシカゴを襲い、ブレイクは部隊に再び攻撃を命令する。しかし、攻撃は効かず、さらにワニ(リジー)が現れて街を破壊し始めると、彼はMOABによるシカゴ空爆を決定する。ラッセルから空爆の情報を聞いたデイビスとケイトはエナジン社のラボに侵入して解毒剤を見付けるがワイデン姉弟に見付かり、デイビスは姉弟の姉クレアに撃たれる。クレアは、ケイトを連れ出して屋上に向かい脱出しようとするが、そこにジョージが現れて低周波の発信源であるアンテナを破壊しようと暴れ出す。駆け付けたデイビスはケイトを助け出し、ジョージを解毒剤で助けてラルフとリジーを倒そうと考える。ケイトは解毒剤をクレアのバッグに忍ばせ、彼女はバッグごとジョージに食べられてしまう。一方、1階まで逃げて来た弟ブレットは免罪と引き換えに、ラッセルに遺伝子データを渡して脱出するが、直後に瓦礫の下敷きとなる。
終盤
ジョージはラルフ、リジーと共に屋上でアンテナを破壊するが、その影響でエナジン社があるウィリス・タワーが崩壊する。デイビスは正気が戻ったジョージと再会し、空爆の阻止をケイトに依頼してジョージと共にラルフとリジーを倒そうとする。デイビスとジョージはラルフを倒したリジーと対峙するが、リジーに追い詰められる。しかし、ジョージが重傷を負いながらリジーを倒し、それを見届けたブレイクは空爆を中止する。デイビスとジョージは、駆け付けたケイトとラッセルと共に街を後にする。
登場巨獣
ジョージ
演 - ジェイソン・リーズ体長:約12.1m、体重:9.06トン本作のもう一人の主人公のアルビノのニシゴリラ。ルワンダ出身の10歳の雄。故郷で密猟者に母を殺され、自身も捕らえられそうになっていたところを、当時国連の対密猟特別チームに所属していたデイビスに救われた。その後はサンディエゴ野生動物保護区に引き取られ、成長した現在ではシルバーバックとして他のゴリラたちを率いていた。サンディエゴではデイビスに手話を教わり、他のゴリラよりも多くの手話を理解し使いこなすが、悪戯好きな性格の持ち主で、デイビスが冗談で教えた下ネタを好んで使う。飼育場に墜落したランペイジ計画の遺伝子サンプルの影響で、体長2.1m・体重230sから一晩で体長2.7m・体重450sに巨大化し、ハイイログマを一撃で撲殺するほどの強さを持つこととなる。空腹と不安から凶暴化して脱走したことでOGAに捕獲されるも、輸送機で輸送中にクレアがエナジン社屋上にて発した低周波の影響を受けて暴れ出し、そのまま輸送機を墜落させ脱走。それから間もなく同様に低周波に引き寄せられていたラルフと合流し、共にシカゴのウィリス・タワーを目指していった。シカゴへ辿り着いた後はラルフと共に攻撃してくる軍隊をことごとく返り討ちにしながらウィリス・タワー屋上へと到達し、低周波を発しているアンテナを破壊しようとするが、デイビスとケイトの策によりクレアごと解毒剤を投与されたことでタワー倒壊後に正気を取り戻す。そして今度は逃げ遅れていたシカゴ市民を守るため、デイビスと共にラルフとリジーに戦いを挑むこととなる。製作スタッフによると、通常のゴリラだと体色が黒のため傷が目立ちにくいという事で、アルビノという設定になったらしい。なおジョージのようなアルビノのゴリラは、本作が公開された2018年現在までに確認されているのはバルセロナ動物園で飼育されていたコピート・デ・ニエベのみである。
ラルフ
体高:約14m、体長:約26m、体重:13.8トンワイオミング州キャスパー出身のオオカミ。縄張りに墜落した遺伝子サンプルに感染したことで巨大化・凶暴化し、群れの仲間を皆殺しにした末、エナジン社の命令でサンプル回収に来たバーク率いる傭兵部隊をあっさり返り討ちにした。その後は獲物を求めてサウスダコタ州ブラックヒルズ付近まで移動するも、クレアにより発せられたウィリス・タワー屋上からの低周波に引き寄せられ、途中で同様に引き寄せられていたジョージと合流し、共に軍隊の攻撃ラインを突破してシカゴへ襲来。巨大化しただけでなく、四肢の間にムササビやモモンガのような皮膜が発達したことで滑空することができ、背中や尾にはヤマアラシのような針毛が生え飛ばすこともできる。凶暴化しながらもまだ同族意識が残っていたのか、シカゴでは吠え掛かってきた犬に対して一声吼えて追い払うだけで済ました。低周波を発していたウィリス・タワーが倒壊した後は、正気を取り戻したジョージと激突し追い詰めるも、デイビスの陽動作戦によりリジーの方へ突っ込んで首に噛み付かれてしまい、そのまま地面に何度も叩き付けられた挙げ句頭を食い千切られ捕食されるという最期を遂げた。
リジー
体高:約18.5m、体長:約68.5m、体重:150トンフロリダ州エバーグレーズ国立公園出身の雌のアメリカワニ。