ランガスタラム
Rangasthalam
監督スクマール
『ランガスタラム』(Rangasthalam)は、2018年のインドのテルグ語歴史ドラマアクション映画[3]。監督・脚本はスクマール(英語版)が務め、ラーム・チャラン、サマンタ・アッキネーニ(英語版)、アーディ・ピニシェッティ、ジャガパティ・バーブ、プラカーシュ・ラージ、アナスーヤ・バラドワージが出演している。1980年代の架空の村を舞台に、強権的な村長率いる腐敗した協同組合に立ち向かう兄弟の姿を描いている。スクマールとR・ラトナヴェール(英語版)が共同で製作を進め、ハイデラバード、ラージャムンドリーで撮影が行われた。
2018年3月30日に公開され、スクマールの脚本とキャスト(ラーム・チャランとジャガパティ・バーブ)の演技が高く評価された。また、興行収入は21億6000万ルピーを記録し、歴代で最も高い興行収入を記録したテルグ語映画(英語版)の一つとなり、国家映画賞 音響賞(英語版)も受賞している。 1980年代。ランガスタラム村に暮らす難聴の青年チッティ・バーブはエンジニアをしており、友人のコッリ・ランガンマから電動モーターを借りて農地灌漑の仕事をしていた。この村ではパニーンドラ・ブーパティが村長として長年村会
ストーリー
村祭りに出かけたチッティはラーマクリシュナに出くわして彼女にアプローチするが、村人カーシの弟たちにラーマクリシュナを馬鹿にされたことに腹を立てて殴りつけ、弟たちを殴られたことに激怒したカーシと喧嘩する騒ぎを起こしてしまう。騒ぎの後、ラーマクリシュナはチッティに父が婚約者を用意していることを告げ、チッティはその日の夜に彼女の家に忍び込むが、彼女の家族に見つかって追い出されてしまう。ラーマクリシュナはチッティへの想いを認めることができず、家族の前で彼への感情を否定してしまい、チッティをショックを受ける。翌日、傷心のチッティはソサエティに土地を差し押さえられた村人の自殺を防ぎ、その騒ぎの中でラーマクリシュナは彼が難聴であることを知り和解しようとするが、チッティに拒否されてしまう。一方、クマールはソサエティが帳簿を改ざんして村人から不正に土地を差し押さえていることに気付き、父が被害を受けていることを知ったラーマクリシュナと共に抗議するが、誤ってソサエティの書記に怪我を負わせてしまい、彼を追求するための村会が招集される。クマールはソサエティの不正を訴えるが、ラーマクリシュナの父はブーパティの圧力に屈して返済が終わっていないことを認め、クマールは書記を殴った罪で罰金を科されてしまう。高額な罰金に抗議するクマールの父コーテーシュワラに対し、ブーパティの側近でソサエティ会長のシェーシュは彼の母(クマール、チッティの祖母)を侮辱するが、難聴のチッティには彼の言葉は届いていなかった。村会の解散後、友人のマヘーシュからシェーシュの言葉を聞いたチッティは激怒してシェーシュを殴り倒してしまう。翌朝、チッティはラーマクリシュナと和解するが、直後にシェーシュを殴った罪で逮捕されてしまう。チッティの釈放後、クマールは村の現状を変革するため、ブーパティに不満を抱く税務官(英語版)や州議会議員のダクシナ・ムールティの協力を取り付け、村長選挙への出馬を決意する。
クマールは選挙運動を始めるが、ブーパティに逆らうことを恐れた村人たちの支持を得られずにいた。そんな中、チッティは村人のガナパティから「クマールの身に危険が迫っている」と警告されるが、クマールは警告を意に介さなかった。やがて、クマールはカーシと和解して協力を取り付け、さらにソサエティが不正を行っていることを暴露して村人たちからも徐々に支持を集めるようになる。一方、チッティはランガンマが協力を拒んだことに不満を抱いて問いただすと、ランガンマは夫ラームプラサードやエッラなど複数の村人が、ブーパティに反抗して村長選挙に出馬しようとして殺害されたことを話し、クマールにも危険が迫っていることを伝える。チッティはクマールの身を案じ、ブーパティから賄賂を受け取り兄の出馬を止めさせようとするが、それを知ったクマールが自殺しようとしたため、チッティは悔い改めてブーパティに賄賂を突き返す。選挙戦がクマール優勢に進む中、シェーシュはブーパティに「落選する前に自分から退いたらどうか」と勧めるが、ブーパティの逆鱗に触れて殴り殺されてしまう。そんな中、クマールはパドマに会いに行った帰路でブーパティの部下たちに襲撃され、重傷を負う。駆け付けたチッティによって刺客は撃退され、彼はクマールを保護して近くの店に向かい手当をしようとするが、目を離した隙に謎の男にクマールが殺されてしまう。クマールは死ぬ間際に犯人の名前をチッティに告げるが、難聴のチッティには聞き取ることができなかった。クマールの死に激怒した村人たちはチッティと共にブーパティの屋敷を襲撃するが、すでにブーパティは逃亡した後だった。