ラスト・イグジット_(イギリスのバンド)
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この項目では、フュージョン・バンド について説明しています。フリー・ジャズ・バンドについては「ラスト・イグジット (フリー・ジャズ・バンド)」をご覧ください。

ラスト・イグジット(Last Exit)は、イギリスジャズフュージョンバンドポリスを結成する前のスティングが所属していたバンドとして知られる。80年代後半から90年代初頭に活動していたアメリカの同名のフリー・ジャズ・バンドとは全く関係がない。
来歴

元々ニューカッスル・ビッグバンドのメンバーだったベーシストのスティングとキーボード奏者のジェリー・リチャードソンが、ウェザー・リポートリターン・トゥ・フォーエヴァーなどの現代のジャズアンサンブルの影響を受け、ドラマーのロニー・ピアソン(フェニックス・ジャズメンでもプレイした)、ギタリストのジョン・ヘドリー(後にテリー・エリスに交代)の4人で1974年ニューカッスルで結成した。バンド名は、ヒューバート・セルビー・ジュニアの小説『ブルックリン最終出口』(原題:Last Exit to Brooklyn)に由来する。

彼らはリターン・トゥ・フォーエヴァーのようなスタイルをコピーし、優れたソロとドライブするビートが売りのバンドで、ニューカッスル界隈では主導的な立場を務めていた。1975年 リチャードソン作曲による「Whispering Voices」というシングルを出し、1976年にはロンドンの Pathway Studios でいくつかのデモテープ録音した。そのデモは、ヴァージン・レコードリチャード・ブランソンに興味を抱かせたが、彼は音楽出版の社長として、スティングと(だけ)契約した。このことは、メンバーの間に難しい空気を生んだが、ロンドンに拠点を移すことに決め、スティングが先に移住。年末には地元の大学で「お別れコンサート」を行った(このコンサートを偶然スチュワート・コープランドが観たことがポリス結成のきっかけとなった)。

1977年、残りのメンバーもロンドンに移り、いくつかのギグを行ったが、結局ニューカッスルに帰ってしまった。スティングはスチュワート・コープランドとヘンリー(アンリ)・パドゥバーニ(英語版)とともに既に結成していたポリスの活動に専念した。リチャードソンは ビリー・オーシャンのバンドで音楽監督を務めた。

1996年、スティングは6枚目のソロ・アルバム『マーキュリー・フォーリング』のレコーディングに、オルガン奏者としてリチャードソンを招いた。

「I Burn For You」や「Bring on the Night」など、ラスト・イグジットのナンバーのうちいくつかは、ポリスやスティングのソロでレコーディングされている。
ディスコグラフィ

First from Last Exit (1975) (cassette album)

"Whispering Voices/Evensong" (1975) (single)



出典/脚注

『THE POLICE MESSAGE IN A BOX:THE COMPLETE RECORDINGS』Liner Notes by Phil Sutcliffe

Sting, Broken Music, Simon & Schuster, 2003,  
ISBN 0-7434-5081-7.

Mike Howlett, "Police Academy" album sleeve notes, Pangaea Records, 1997.

関連書籍

『THE POLICE & STING』 SHINKO MUSIC MOOK アーカイヴ・シリーズ Vol.16
シンコーミュージック 2008年 ISBN 978-4-401-63173-5

典拠管理データベース
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