「ラジコン」のその他の用法については「ラジコン (曖昧さ回避)」を、遠隔操作一般については「遠隔操作」をご覧ください。
ラジオコントロールの送信機の一例。いくつかの方式のうち写真は「スティック」タイプ。操縦者はこの送信機を両手で持ち、左右のスティックを親指の腹などで操作する。すると傾きの程度が信号として電波に乗り、受信機に伝わる。ラジオコントロールの受信機・バッテリー・サーボ。受信機(下方、横長の黒箱)は送信機からの電波を受信し、スティックの傾きに関する情報を取り出し、ケーブルでつながった「サーボ」(左上、十字型のものがついた装置)に伝える。サーボは、受信機からの情報に応じて回転部分(十字型の部分)の角度を変える。この回転部分と、操縦機構(模型自動車ならステアリング機構、飛行機ならラダー等)がワイヤーなどで連結してあり、指先の動きが操縦機構に伝わって意図どおりの遠隔操縦ができる。
本記事ではラジオ コントロール(英: radio control)や無線操縦あるいはラジコンなどと呼ばれるものについて解説する。略称はRCもしくはR/C。
概説「無人地上車両」も参照
ラジオコントロール(radio control)、すなわち無線操縦は、無線により遠隔操作するシステム、またはその遠隔方式のことを言う。模型の自動車・飛行機などの趣味用のほか、工業・軍事など様々な分野で活用されている。
一般名称と登録商標商標権との関係で、タミヤはこれを「RCカー」と呼んでいる。
英語のradio controlやその音写「ラジオ・コントロール」、翻訳語の「無線操縦」が一般名称(普通名詞)である。
一方、「ラジコン」という名称については、日本では2017年現在も株式会社増田屋コーポレーションが、玩具及びスポーツ用品の多くが対象となる「おもちゃその他の区分」[注 1]で商標権を持っている(商標登録第482788号)[1]。
商標権が及ぶ範囲は「業として」の使用に限られるため、一般の愛好者が日常的に他社の製品を「ラジコン」と呼ぶことは法的に問題がない[2]。しかし、「おもちゃその他」に該当する商品に「ラジコン」という名称を付して販売することは「業として」の使用であって商標権侵害に当たるため、他社の商品では「RC」と呼ぶことが一般的(たとえばタミヤは「RCモデル」、京商は「R/Cモデル」と表現している。株式会社タカラトミーは別途、「エアロアールシー」を日本で商標登録している(商標登録第4881063号[3]、第4892934号[4])。)である。
ただし、商標権は区分が同一又は類似する商品についてのみ及ぶため、「おもちゃその他」以外の商品に「ラジコン」という名称を用いることは商標権侵害には当たらない。例えば、「ラジコンマガジン」は「雑誌」であり、「おもちゃその他」の区分には該当しないので、使用しても商標侵害になることはない[注 2]。また、ヒロボー株式会社では、玩具モデルについては「ラジオ・コントロール」としているが、「おもちゃその他」の区分と同一でも類似でもない産業用無線操縦航空機については「ラジコン」[6]という名称を用いている。
NHKには特定の民間企業の商品や商標の宣伝をしてはならないとする内部規定があることから、「無線操縦」「ラジオ・コントロール」としている。 遠隔操作されるもの一般を、リモート・コントロール(リモコン)と呼ぶ。昔はたとえば模型飛行機の操縦に2本のワイヤーを用いたUコンなど有線のケーブルを用いる方式に対して、ケーブルなし(つまり「無線」)で伝達する通信手段がほぼ電波のみであったため、無線操縦の玩具等に「ラジオ・コントロール」(ラジコン)という呼称が定着した。 のちに、赤外線、レーザー、超音波など電波以外による無線方式も出現している。しかし見通し範囲内でないと命令信号を伝達できないためにごく近い距離に用いられることが多く、遠隔操縦の方式としては今も電波によるラジオ・コントロールが主流である。 広義のラジオ・コントロールは という一連の活動をまとめた概念で、さらにハード面とソフト面に分けられる。 本項では、システムの核である、1 - 3(さらに4)を説明する。5・6のほうが外形(具体的な形)として判りやすく見ている人々の印象には強く残るが、無線操縦の核心部分はそちらではなく、むしろ1?4のほうである。 一般的には(数として多いのは)趣味の模型分野での利用で、航空機・自動車・戦車・船舶などの模型を、操縦者が搭乗しているかのように、離れた位置からコントロールするために用いられている。また、趣味の模型操縦以外にも、農薬散布用ヘリコプターや、クレーンなどの産業用機械でもさかんに用いられており、他にも軍事的目的や地学調査などにも用いられている。 動かされる「モノ」のほうの動力は多種多様であるが、内燃機関(ガソリンエンジン、グローエンジン 等)、電動モーターなどが主に使われている。グライダーやヨットなど実機でも自然の力を利用している物はラジコンでも同様に利用している[注 3]。 当初は軍事目的で、まず標的の操縦、次いで誘導弾の誘導方式として開発が進められてきた。基本的な送信機は1878年にデイビッド・エドワード・ヒューズによって火花送信機が開発され、受信機は1894年にオリバー・ロッジによってコヒーラ検波器が開発された。 古くは1898年にマディソン・スクエア・ガーデンでニコラ・テスラが小型の無人船を無線操縦で動かした記録がある。テスラはあたかも船が観客からの指示に従って動いているかのように演出したが、実際にはテスラが船内に設置した受信機を介して操縦されていた。[7] ジョン・ヘイズ・ハモンド・ジュニアは12歳の時にトーマス・エジソンの見習いとして行なった実験のために無線操縦の父と呼ばれている。ハモンドはテスラの親友で、2人はともに彼の城の研究室で実験した。彼はテスラとの交流を通して多くの事を学んだ。テスラは1898年7月1日にこの発明の特許を取得した。[8] 1903年にはスペインの技術者レオナルド・トーレス・ケベードが無線操縦システム"Telekino"をパリ科学アカデミーで実演し、フランス、スペイン、イギリス、アメリカで特許を取得した。[9] 1904年には発明家のジャック・キッチンがウィンダーミア湖
遠隔操作の中での無線操縦の位置づけ
ある操縦者(人)が、何らかの意図で、発信器に何らかの操作を行なうと
操縦者の行った操作に関する情報が電波に乗り
電波は、離れたところにある「モノ」に搭載されている受信機に受信され
受信機は電波に含まれる情報を、独特の電気信号にして操作機器に有線で伝え
操作機器は、「モノ」の特性に応じてさまざまな部分に物理的な動きを起こし
それによって「モノ」全体が、操縦者の意図したような動きを行なう。
ギャラリー
無線操縦の模型自動車
(エアロアールシーの日産・E51型2代目エルグランド)
無線操縦のグライダー
無線操縦のモーターボート
無線操縦のクワッドコプター
無線操縦の探査ロボット(NASAのもの。RockyIIIの試作品)
無線操縦のミニドローン
歴史アメリカの戦艦アイオワに搭載された無線操縦装置 (1922年)